日本代表プリンスが神宮に! 日置航

2019.04.01

強豪で培った勝負強さ
 夏の甲子園第100回の記念大会を彩った男の一人が、紫紺のユニホームに袖を通す。日置航内野手(商1=日大三)は抜群の打撃センスと安定感の光る守備が武器。高校時代は1年次秋から定位置をつかみ、3度の甲子園出場を果たした。4年後、上位指名でプロ入りへ。新たな舞台が幕を開ける。
 全国でも名の知れた強豪・日大三高。そこで下級生からクリーンアップの一角を担った日置。3年間の猛練習もあり、高校では通算25本塁打を放った。さらに3度出場した甲子園での打率は3割2分2厘。最後の夏には自身の決勝打でチームを4強に導き、ドラフト候補にも拳がった。それでも大学進学を決意。その裏にはU―18(18歳以下)日本代表で共にプレーした小園海斗選手(広島東洋カープ)の存在があった。代表期間中、日置が打率1割台と不振にあえぐ中、小園は5割超えの高打率を記録。さらに「技術だけでなく、一球に対する気合が違う」と精神面での差も痛感。後にドラフトで4球団が競合した選手との差は予想以上だった。「自分はまだまだ」。大学野球でのさらなる成長を誓った瞬間だった。
 父・透氏(平5営卒)も明大野球部OB。だが父の影響でなく「他チームとは違う緊張感を感じた」と、自らの意思で進路を決めた。大学での目標は首位打者。巧打者ぞろいの六大学でのタイトル獲得は至難の道だ。しかし自身の強みを「努力すること」と語る18歳。その持ち前の継続力で夢をかなえる。

【小畑知輝】

◆日置航(ひおき・わたる)長野県出身。176㌢・81㌔。尊敬する人物は高校時代の監督・小倉全由氏

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