
プロが認めた稀代の天才 添田真海

昨年のチームから総入れ替えになった野手陣。その中で、大きな期待がかかるのが添田真海内野手(法4=作新学院)だ。ポジションも本職の遊撃手に移り、攻守において中心選手となる。勝利に導く一打で、明治を熱くする。
理想≠現実
今年こそ。これまでの3年間、心から納得のいく成績を残せていない。打撃を買われ、2年次春からリーグ戦に出場。同秋には5割2分4厘の高打率を残すも、規定打席到達はいまだゼロ。「自分が出ずともチームが勝つのなら」。試合に出たい気持ちを押し殺す日々。だからこそ「今年に全てをぶつけたい」。最後の春を前に、目つきが変わった。
「打撃は攻め」。中学時代に自然と完成したてんびん打法に似た独特なフォームで、積極的にバットを振る。いつでも〝自己流〟を貫いてきた。一方、思いが空回りし、ボール球に手を出してしまう場面もちらほら。だが、最上級生の立場が考えを変えた。今年掲げるのは「徹底したつなぎの打撃」。自分が生きない進塁打や、粘った結果の四球などチームバッティングを自身に求める。「全ては勝つために」。普段はクールで口数は少ないが、心には熱い闘争心を宿す。
目指せ6割
このオフ期間も「かなり振り込んできた」。毎日の全体練習後、夜の自主練習では遅くまで打撃に注力。「真っすぐに対応する力が大事」と、マシンの速球を相手にひたすらスイング。直球に負けない振りを体に覚えさせた。さらに、打撃フォームも分析。不調時のテークバックの際、無意識にヘッドが立つことを確認した。構えるバットの角度を7、8度下げ、肩に乗せるように調整。活躍の春に向け、オープン戦でも好感触。唯一無二の打撃をさらに進化させた。
数字でも集大成を。内には秘めたる思いがある。目標の一つは、首位打者に名を刻むこと。2季連続の首位打者に輝いた広澤克実氏(昭60文卒)に「天才」と言わせたその打撃で「どうせなら6割打ちたい」。歴代最高打率の上をいく。磨き上げた〝自己流〟で、念願の首位打者へ。本領発揮の1年が始まる。
【丸山拓郎】
◆添田真海(そえだ・まなみ)栃木県出身。170㌢・70㌔趣味はゲームで、パズドラとポケモンの腕は神のレベルとの声もある
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