(24)早大戦事前インタビュー① 髙橋広監督

2018.10.10

第4カードに迎え撃つは早大。春季リーグ戦では開幕から勝ち点を2カード連続で勝ち点を落としたが、後半に追い上げを見せ明大と同率3位に終わった。毎季のように熱戦を繰り広げ、数々のドラマを生んできた〝明早戦〟。奇跡の逆転優勝へ、両校とも譲らない一戦に注目だ。

(この取材は8月29に行われたものです)

 

髙橋広監督

――春はどういったシーズンでしたか。

「去年のリベンジで臨んだシーズンですからね。優勝しなかったら価値はないのですが、序盤に立教と明治に勝ち点を落としてデッドラインの状態でも早慶戦まで駆け抜けました。あの状態の中での3位というのはよくやったのかなと思います。けど、それは認められることではないのでね。選手には言いましたけど、喜んではダメだと。結果的に優勝しなかったら意味がないんだとね。リベンジになってないぞとは伝えました」

 

――シーズンを通して見えた課題とは。

「小島は第1戦を計算通りに投げてくれたわけですが、攻撃力ですね。データで言えば3、4、5番の打点がシーズンを通じて6打点なんですよね。要するに早稲田のクリーンアップの打点と明治のピッチャーの森下(暢仁投手・政経3=大分商)を比べても森下(暢)の打点の方が多いんですよ。森下(暢)なんか全試合出るわけではないですから、いかに早稲田の中軸の得点力が低いか分かりますよね」

 

――夏の取り組みを教えてください。

「大学選手権で2週間、ブラジル遠征で2週間だから夏も半分くらいは海外に行っちゃって、練習らしいことには取り組めてないんですね。言い訳にはなりませんけど、立て直すには時間がなかったかなと。国際大会があって肉体的な疲労と言うよりは、逆に練習不足になるんですよ。ブラジルって言っても移動時間取られちゃうわけだから、練習時間が足りなくてね。ピッチャーは走り込みであったり投げ込みであったりが足りなくてね。」

 

――ブラジル遠征はいかがでしたか。

「基本的に今は冬なんだけど、1日の中に四季があるっていうかね。朝は7、8度でも昼間は30度近くまで上がったり。夕方になるとまた冷え込んだりってね。時差も12時間あって体調管理も難しかったですけど、大きなケガとか病気になる人もいなかったので、そこはよかったです」

 

――秋の早稲田の強みはどういった点でしょうか。

「難しいな(笑)。明治みたいに森下(暢)とかすっと出てこないしな。まあ小島投手の顔とキャリアでしょうかね。イケメンとかいうわけではなくて、ボールが悪くても小島だって言って投げるみたいなね。あとは主将として責任とか感じて投げてますから他のピッチャーだったらとっくに崩れてるところでも、小島なら踏ん張って投げられますしね。そこは大きいかなと思います」

 

――明大の印象と描くゲーム展開を教えてください。

「やっぱり戦力が充実してますよね。投手もたくさんいますし、唯一早稲田が勝てるとしたら小島が抑えてくれるよう頑張ってもらうしかないですよね。機動力とか絡めて、正攻法では点を量産はできないのでね。バントも正確に、エンドランも確実にランナーを進めるとかね。攻撃の中でミスをしないというのをきっちり詰めていく。なかなか攻撃力がないので、打って打ってでは点を取れないので。これもピッチャーが抑えるっていう前提なんですけどね。打ち合いになったら明治とか法政には敵わないですからね」

 

――やはり投手陣に定評があります。

「選手権にしてもオールスターにしても活躍してるのは明治の選手ばっかりですもん。ジャパンでもそうですもんね。日米で森下(暢)が活躍して、こっちの世界選手権で伊勢(大夢投手・営3=九州学院)が勝ってね。両方明治ですもん。早稲田なんか六大学選抜ピッチャーゼロですからね。打線も層が厚いですしね。長打力もあるし、なんせピッチャーの森下(暢)があんなに打つんだもんね」

 

――善波監督の采配についてはいかがお考えですか。

「1点にこだわるところはこだわるし、すごいきっちりと取ってこられますからね。4番にもバントをさせたり、そういうところを徹底してますよね」

 

――最後に秋の意気込みをお願いします。

「序盤を絶対に取りこぼさないということと、優勝争いとなれば前の明治とのカードが最大のポイントになるでしょうからしっかりと勝ちにいきたいです」

 

――ありがとうございました。

 

 [丸山拓郎]