
(17)慶大戦事前インタビュー④ 髙橋亮吾投手

第2カードの相手は今春王者の慶大だ。優勝をかけた春季リーグ戦では善戦するも、2度のサヨナラ負けで慶大に軍配が上がった。それだけに今季は絶対に負けられない。勝負強い打撃に加え、層の厚い投手陣。手強い相手だが全員野球で春の借りは返してみせる。
(この取材は9月5日に行われたものです)
髙橋亮吾投手
――春のリーグ戦を振り返っていただけますか。
「先発で防御率1.23とまあまあな数字だったんですけど、実際は先制されて追う展開にしてしまうことも多くて。結果的に救援陣が粘って逆転する試合が多かったので、先発としての仕事はあまりできていなかったのかなと思います」
――春季リーグ戦を通じて良かった点はどこでしょうか。
「大荒れしなかったことですかね。すごく崩れた試合はなくて、ある程度まとめられたかなと。技術面は日によって変化があるので、一概にどこが良かったとは言えないですけど、とりあえず試合をつくれたところは良かったです」
――逆に見つかった課題はありますか。
「リーグ戦もですけど、特に全日本選手権でインコースへ投球ミスをして内側に入った結果、本塁打にされることが多くて。そこを投げ切れないと六大学はいい打者が多いですし、そのあとの神宮大会でも厳しいと思うので、課題だと思っています」
――今春の優勝の要因はどこにありましたか。
「大きく分けて二つあります。まず一言で言えば粘りなんですけど、打撃陣にどんな展開でもひっくり返してやろうという雰囲気ができていました。もう一つは、髙橋佑樹、石井(雄也)、田中(裕貴)さん含めた救援陣が本当に抑えてくれて。僕が劣勢で試合を渡してもそこから点は入らなくて、あとは返すだけ、という展開ができていたのでそこが大きかったです」
――今年のチームカラーを教えてください。
「そんなにうまい人がいないというか。他大だと、甲子園に出て高校から日本代表、みたいな選手ばかりですけど、うちは実力とかセンスはないけど練習して、どうにかチーム力で戦っている感じです。みんなでつないで代打や救援を駆使して戦う粘りあるチームだと思います」
――この夏、取り組んだことはありますか。
「球を投げ込んで、それぞれの球種の成長を図った感じですね。フォークが僕の生命線で。大学の勉強で理論的にフォークを研究したこともあって、成長しました」
――ご自身の持ち味を教えてください。
「メンタルですかね。いい意味で試合中の失敗を気にしないというか(笑)。あまり引きずらないので打たれて崩れないところかなと。技術的には僕よりいい直球を投げる人はいますし、菊地(恭志郎)さんの方がいいフォークを投げますから」
――現在のチームの雰囲気はいかがですか。
「いいと思います。オープン戦も比較的勝っていて、勝ち癖は付いていますし、河合(大樹)さん中心に、やってやろうみたいな雰囲気もできています」
――明大打撃陣の印象はいかがですか。
「怖い打者が多いですね。越智(達矢外野手・営4=丹原)さん、逢澤(崚介外野手・文4=関西)さんみたいな。(渡辺)佳明(内野手・政経4=横浜)さんみたいなうまい打者もいますし、ちゃんとした野球をやられているチームなので怖いです」
――最後に秋への意気込みをお願いします。
「三連覇がかかっているんですけど、みんな実力があるわけじゃないので挑戦者の気持ちで、初戦の東大戦からベストパフォーマンスをして、最後早大に勝って優勝したいです」
――ありがとうございました。
[小野原琢真]
関連記事
RELATED ENTRIES