
(8)開幕前インタビュー 伊勢大夢

逆襲の秋へ、準備は万全だ。リーグ後半戦から失速し、優勝争いから脱落した春。技術だけでなく、私生活を見直しチーム力を上げて帰ってきた。学生野球の真価が問われる秋に、4季ぶり40度目の天皇杯を手にする。
(この取材は9月3日に行われたものです)
伊勢大夢投手(営3=九州学院)
――夏の練習を振り返るとどうでしたか。
「夏の練習は大変でしたがあっという間でした。多分ピッチャーより野手の方がバッティング強化などできつかったと思うんですけど自分たちも暑い中投げ込み、走り込み、フィジカル面もやってきたので野手は野手なりに自信を持ってきてると思いますし、自分らも投手として試合でたくさん登板して自信は付いてきてると思います」
――六大学選抜での経験はいかがでしたか。
「周りの選手がレベルの高い選手が多かったのでトレーニングだったりだとか一つ一つの練習への意欲などを学べました。相手でオールスターでも会いましたし、仲は結構良くなりましが知ってる選手だからこそ燃えるというか、熱い戦いはできるのではないかと思います。3年生はみんな仲良くなりました。加藤雅樹(早大)に春は打たれているので秋は抑えたいなという気持ちが強いです。」
――秋は春の活躍、六大学選抜での好投もありマークが強くなると思われます。
「組み立てだったり球種だったり他大の選手にはばれたと思いますし、春はいきなり出てきて抑えたわけで春ほど簡単にはいかないと思います。一夏を越したのでいかにそれを秋に出せるかが大事だと思います」
――オープン戦からグラブを変えられました。何か意識的な変化が。
「最初はうきうきしますけど、そんなに(笑)。(刺繍は)「友喜力」という言葉があってそれは高校の監督が大事にしていた言葉で入れさせていただきました。自分の結果で仲間を喜ばせるという意味ですね。一応春は帽子に書いていたんですけど個人的に好きな言葉、高校3年間言われた言葉なので心にとどめてやっています」
――春の経験を経て秋に挑戦したいことはありますか。
「春は負けないすることや、先発のポジションを守ることで精一杯だったので自分のポジションを守るだけじゃなくてタイトルも狙っていきたいです」
――春の悔しさもあると思います。
「春終わって引きずっても仕方がないなと思うんですけど、心のどこかには自分のせいで負けたという悔しさもありますし、いろんな方からも『お前次第だぞ』とか結構言われたりするのでそこも責任感を持ってやりたいと思います」
――初戦は法大戦です。
「法政は1回試合をして必ず第2週に流れは持ってくると思うので、自分らはその流れに負けない、流されないように自分らの野球をすれば勝てると思います。(特に気をつけたい選手は)中山翔太(法大)さんです。六大(学選抜)で練習で見ててもバッティングがすごいなと思ったのでそこはしっかり抑えていきたいです」
――バッテリー間でのコミュニケーションが増えたそうですね。
「自分たちから発言することも増えましたし、今までは試合中に(善波達也)監督に言われたことをただ受け入れるだけだったんですけど監督に言われる前にまずは自分たち、バッテリー間で話しあって振り返るような会話は増えたのではないかと思います。春が終わってバッテリーで負けてしまったという思いもあったのでそこはもっと会話していこうという意見が出て変化が起きたと思います」
――4年生は最後のシーズンとなります。
「3年近く一緒にやってきて、最後は優勝に貢献できるように頑張っていきたいと思います。特に氷見(泰介捕手・政経4=豊川)さんとはずっとバッテリー組んでいます。下級生のころから面倒を見てもらってるので恩返ししたいです」
――オープン戦も残り少なくなりましたが、意識したいことはありますか。
「この間の楽天戦でとんでもない失点をしてしまったので、そこから監督に変わった姿を見せないといけない、自分のピッチングは変わったぞという姿を見せなきゃいけないと思います。残り1、2試合だと思うんですけどいい投球をして秋のリーグ戦につなげたいです」
――応援していただいているファンの方々にメッセージをお願いします。
「1年半優勝していないのでこの秋こそは優勝して日本一というのを目標に頑張っていきます」
――最後に改めて秋季リーグ戦への意気込みをお願いします。
「個人としては5戦投げ抜いて、5勝であったり3戦目のリリーフもしっかり投げます。チームとしては優勝目指して頑張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[坂田和徳]
関連記事
RELATED ENTRIES