
MAX156㌔右腕5年目の神宮へ 星 ヤクルト2位

慣れ親しんだ神宮で一番星になる! 星知弥投手(政経4=宇都宮工)が東京ヤクルトスワローズから2位指名を受けた。3年次には救援の要、今季は第2先発と成長を続けてきた最速156㌔右腕。六大学と同じく神宮球場を本拠地とするヤクルトで新たなスタートを切る。
驚きの2位指名
自分の名前が呼ばれた瞬間にも、引き締めた表情を崩さなかった。それでも歓喜に沸く仲間の前で善波達也監督と握手を交わすと、やっと笑みがこぼれた。「正直すごくホッとした。しかも2位という高い評価をしていただけると思っていなかったので、本当にうれしい気持ちでいっぱいです」。昨春まで主に救援で活躍しながらも今季は第2先発に定着。防御率は柳主将に次ぐリーグ3位(20日現在)という好成績を残している。高校時代150㌔を計測して注目された球速は大学1年秋に154㌔を投げ込むと、今季早大2回戦ではヒューストン・アストロズのスピードガンで156㌔を計測するほどまでに成長。先発でもコンスタントに150㌔前後の直球を投げ込む馬力の強さはアマチュア屈指だ。六大学で積み上げた実績だけでなく将来性を評価されての上位指名だった。
神宮で新人王へ
「柳と投げ合いたい」。柳の進む中日は同じセ・リーグ。4年間「こいつに勝ちたい」とライバル視してきた。しかしドラフト直前には「自分は本当に(指名が)掛かるのかな」と不安を吐露し合った。互いに認め合う存在であるからこそのライバル。プロに舞台を移した明大対決に注目だ。
「ご縁」を感じずにはいられない吉報だ。ヤクルト・真中満監督は同じ栃木県出身、さらに本拠地は神宮球場と、星にとってゆかりの深い球団。何度も登ったマウンドに「やりやすい場所だと思う」。ヤクルトの今季の防御率はリーグ最下位の4・73。投手陣が低調に陥りチームは5位に沈んだ。「一軍で年間を通して投げ続けることと新人王を狙ってやっていきたい」。明大の誇るスピードスターが、自慢の快速球を武器にツバメの救世主となる。
【原大輔】
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