猛打の怪物 高山俊

六大学ナンバーワンヒットメ-カーが今年も神宮を沸かせる。昨季六大学史上初となる3年次でのリーグ戦通算100安打を達成した高山俊(文4=日大三)。今季は「何でも一番を目指す」と背番号1を背負い、安打を量産する。
体得
泳ぎながら捉えた打球は放物線を描き、スタンドに飛び込んだ。3月中旬のオープン戦、同大との一戦。「甘い球を1球で芯で仕留められた」と納得の表情で振り返る一本は、調子が良い時の感触の表れだった。打席での柔軟な対応力に磨きをかけてきた。2月の冬季特別トレーニングでは篠塚和典氏(元巨人)から「見逃すことを考えるとバッティングが小さく硬くなる。振ってヒットにする方がいい」と助言を受け、スタイルを変えた。これまで苦手としてきたストライクゾーンから低めに逃げる球のさばき方を体得。バッティングの確実性を上げた。実践を重ね、徐々に感覚をつかみつつある。
吸収
良き理解者と共にさらなる高みを目指す。「100安打も、監督が1年生の時から出してくださったからこそ。自分の実力だけではまだまだ」。バッティングがうまくいかない時、誰かに相談することはないという髙山だが、善波達也監督からのアドバイスは真摯(しんし)に受け止める。打席に入る前のイチローをほうふつとさせる動作もその一つだ。「右肩が内側に入っている」と監督から指摘されたことを受け、体を真っすぐに修正するために始めた。「内角も外角もうまく打てるようになった」と今季も継続していく。「例年通りでは駄目」と強く意気込む今季。勝負を仕掛けるシーズンで、大暴れを誓う。
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