糸原 主軸に座る副将

2014.03.29

 

勝負強い打撃

 勝利を決める一打で3連覇に導いてみせる。糸原健斗(営4=開星)は、天性の打撃センスを持ち、右に左に安打を量産する好打者。昨季は東大1回戦以外の全試合で安打を記録した。勝負強さにも定評があり、チームトップの12打点を挙げた。2季連続でベストナインを獲得した昨年は糸原にとって飛躍の1年になった。
 ベストナインを獲得した要因は打撃だけでなく、守備面での成長もある。昨年から本職の三塁とともに二塁の守備に就く機会が多い。その二塁守備で、法大2回戦では抜ければサヨナラ負けとなる当たりを横っ跳びでキャッチ。チームの危機を救い、その後槭山の決勝打が生まれた。「大学に来てから飛躍的にうまくなった」と守備にも自信を見せる。首位打者狙う。
 この冬はさらなる打撃力強化のため、体作りに取り組んだ。走り込みや筋力トレーニングを休むことなく続け、打球の力強さがさらに増した。「内野を抜ける打球が鋭くなった」と成果を実感。オープン戦ではここまで順調にきている。
 多くは語らない糸原だが、今季の目標を聞いたときに口調が変わった。「目標は首位打者。結果を残せていなかったけど首位打者を取りたい気持ちはずっとあった」。昨秋は規定打席に到達し、3割1分7厘の成績を残した。その成績のさらに上を視野に入れる。糸原が首位打者を獲得する活躍を見せれば、チームの勝利にもぐっと近づく。野手陣を引っ張るリーダーとして、3連覇を自身の手で何としても手繰り寄せる。