信頼される左右の柱 山﨑、関谷

「勝てる投手」を目指す。関谷は昨春、リーグ戦初勝利を挙げた。昨秋の慶大3回戦では10回144球を投げ切り、2安打無失点の好投。プロ注目の白村との投げ合いに一歩も譲らなかった。だが慶大戦で好投した一方で、東大1回戦では2回6安打3失点の大乱調。好調時と不調時の波の大きさが浮き彫りになった。
投球の再現性
理想の投球を求める。調子の波を小さくするため、投球フォームの再現性向上に取り組んだ。「調子が良くない時に、どれだけ同じ球を投げられるのか。それが勝てる投手の条件」サばらつきがちだったフォームを安定させるために、徹底的に体幹を強化した。今季からチーム専属のトレーニングコーチが就き、選手それぞれに合わせたメニューが組まれた。「専門の人がいるからこそ、できることが増えた」とトレーニングの質が高まり、効率が上がった。
エースの自覚
決意のシーズンだ。「今年は昨年以上に責任がある分、しっかりやらないといけない」。最上級生、そしてエースとしての期待をひしひしと感じている。山﨑と左右のエースとして期待されていることにも「2人でシーズン5勝ずつすれば優勝できる」と力強く言い切った。「自分が勝てればチームは上に行ける」。日本一奪回は、この男の右腕に懸かっている。
左のエースへ成長を遂げる。昨春は開幕投手を果たし、夏には日本代表候補にも選ばれた。だが秋は調子が上がらず、リリーフでの登板が多くなった。登板回数はリーグ最多の春から半減。「中継ぎで重圧の掛かる場面で投げられたのは良かったけど、やっぱり先発で投げたい」と、悔いの残る1年だった。
3㌔UP
精力的に動いた。体づくりを一から見直し、冬の期間は体幹強化とウエイトトレーニングに努めた。米国キャンプでは、監督から投球時のグラブの使い方について助言をもらった。成果はすぐに表れた。「体全体で投げられるようになった」と体にぶれがなくなり、安定した投球ができるようになった。球速も昨年から3㌔増した。オープン戦でも好調を維持。山﨑の球を受けてきた坂本は「投手陣の中で、一番良くなった。このままリーグ戦までいければ、いい結果を残せる」と、周囲の評価も高い。
投手に専念
1本の刀を置いた。これまで高校3年次のセンバツで安打記録を作った打撃力から「二刀流」として、野手での出場もあった。だが今年から投手に専念。「投打ともにこなすのは大変だった」と精神的余裕も好調の一因だ。今年の目標は「年間10勝、防御率1・50以内」。絶対的左腕へ、今年こそ飛躍の1年にする。
関連記事
RELATED ENTRIES