最速152キロ右腕 岡大海

岡大海投手の右腕で連覇を引き寄せる。185cmの長身から繰り出される直球は最速152キロに達し、変化球も切れる。昨秋リーグ戦デビューながら、14回2/3を自責点0で優勝に貢献。浮き上がるような剛速球で強烈な衝撃を残した。冬は体を大きくすることに重点。さらに直球の威力は増加した。「野村さんが抜けて投手力が落ちたと言われたくない」と偉大なエースの穴を埋める覚悟だ
筋肉増で進化
体が大きくなり、すごみが出てきた。毎日、上半身と下半身のウエイトを交互に行い筋力が増加。食事も1日5回取り体重も2kg増えて82kgまでなった。「球に威力が出て、甘く入っても前に飛ばされなくなった」と手応え。捕手の石畑も「たまにキャッチャーミットが力負けするほど。1人だけ格が違う」と絶賛する。高校時代、最速144キロ止まりだった速球は152キロまで成長。抜群の素材を持つ男がひと冬越えてまたレベルアップした。
野村から刺激
昨年まで野村祐輔投手と同部屋。練習の取り組みや調整の方法などを最も身近に学んだ。神宮大会終了後には野村投手から「(明大のエース番号である)背番号11を他のやつが着けてもいいのか」と後継者に指名された。さらに、冗談めかして「お前も広島来いよ」とも言われた。冗談でもプロを志す岡にとっては十分すぎる刺激となった。
また岡が球種を増やすべきか悩んでいた時も野村投手に電話で相談。すると「今あるボールの精度を上げていった方がいい」とアドバイスを受け、迷いが消えた。
今年残された投手陣はリーグ戦未勝利か1勝止まり。柱として働かなくてはならない自覚がある。「マウンドを任される以上、点を取られるわけにはいかない」と力強く言い切った。また進化した姿を神宮の舞台で見せる。
◆岡大海(おか・ひろみ)1991年7月15日岡山県生まれ。小学1年から兄の影響で野球を始める。倉敷一中では軟式野球部に所属し2年夏に岡山県選抜で全国3位。当時から軟式で14キロを記録していた。倉敷商では2年夏と3年夏に甲子園に出場。野手としてプロ入りの声が掛かったが、投手でのプロ入りを目指し明大に進学。1年次に靭帯(じんたい)を痛めるも、2年春の新人戦で2勝を挙げ、打っても準決勝で満塁本塁打を放ち優勝に貢献。2年秋のリーグ戦、神宮大会でも自責点0の投球を見せ日本一に貢献した。意識する相手は九州共立大の大瀬良。
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