さあ、決勝へ 対白鴎完封勝ち/第72回全日本大学選手権

硬式野球 2023.06.10

 準決勝の先発は久野悠斗投手(商2=報徳学園)。立ち上がり、いきなり無死二、三塁のピンチを背負うも、粘りを見せ切り抜ける。均衡を破ったのは4回。木本圭一内野手(政経2=桐蔭学園)が適時打を放ち先制する。最終回には上位打線が繋がり一挙4得点で突き放し、決勝への切符を手に入れた。



(明)○久野、藤江、浅利、石原―小島

(白)●松永、池田、山田―浅野

【安】(明)10(白)

【三】(明)堀内(9回)、宗山(9回)

【二】(明)木本(4回)、(白)福島(1回)

◇犠打 瀨(2回)、内海(4回)、堀内(7回)、直井(9回)、上田(9回) ◇残塁8 ◇盗塁0 ◇失策0

 

 初回、先発した久野は、1番・杉谷(白鴎大)、2番・福島(白鴎大)の連続安打を浴び無死二、三塁のピンチを背負う。制球に苦しむも「自分が試合を壊してはいけないと思っていたので、スイッチが入った」と後続を絶ち、切り抜ける。応えたい打線は2回表、連続四球で好機をつくる。チャンスで打席に立った小島大河捕手(政経2=東海大相模)は強い当たりを放つも相手一塁手の好プレーに阻まれ、後続が続かず無得点。しかし4回表には、同じく四球から始まったチャンスを実らせた。木本に左中間を深く破る適時二塁打がさく裂し、明大が3試合連続の先制に成功。先発・久野は2回以降安定した投球を見せ5回無失点の好投でチームに流れをもたらした。

 

 終盤は攻守が光る。守備では6回裏、7回裏と遊撃手・宗山塁内野手(商3=広陵)の鮮やかなプレーが飛び出し、球場が歓声に包まれる。6回裏から2番手で登板した藤江星河投手(政経3=大阪桐蔭)は、緩急をつけた投球がさえわたり2回をパーフェクトピッチング。8回裏は浅利太門投手(商3=興国)投手が登板。相手先頭打者に右前打を浴び、さらに島田(白鷗大)の打球処理が間に合わず内野安打となりピンチに。緊迫する雰囲気の中、石原勇輝投手(商4=広陵)が登板し、落ち着いた投球で無失点に抑えた。さらに最終回には球場を沸かせる展開が待っていた。先頭の小島が投手強襲の内野安打で出塁すると、堀内祐我内野手(文4=愛工大名電)がフェンス際まで飛ばす適時三塁打を放ち、そこから3人連続適時打と上田の犠飛で4得点を挙げる。点差を広げた明大が、そのまま完封勝ちを決めた。

 

 準決勝でも見事な勝利を収めた明大。上田は「自分たちは明治として戦っているが、六大学の代表としても戦っている。たくさんの方に応援していただいているので、その方のためにも全力を尽くしたい」と語った。決勝の相手は、東都1部の王者・青山学院大学。悲願達成へ、あと一勝だ。

 

[橘里多]


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