完全優勝に王手! 1点リードを守り接戦制す/東京六大学春季リーグ

硬式野球 2023.05.20

 完全優勝に向けての紫合戦初戦。2回裏、相手の失策からチャンスを作り、小島大河捕手(政経2=東海大相模)、直井宏路外野手(商3=桐光学園)の連打で先制。投げては村田賢一投手(商4=春日部共栄)が8回まで相手打線を3安打に封じ込める。立大との接戦を制し完全優勝に王手をかけた。



(明)○村田、蒔田―小島河

●池田、小畠―戸丸

【安】(明)10(立)4

◇犠打2 飯森(8回)、小島河(9回) ◇残塁12 ◇盗塁1 宗山(3回) ◇失策1


 先発のマウンドを託されたのは今季6度目の先発となったエース村田。試合前まで防御率0.97とリーグ2位の成績を残しており、今試合にも多くの注目が集まった。初回から多彩な変化球と相手コーナーを突く投球で凡打の山を築くと、7回には先頭打者に四球を与えるも落ち着いた投球で次打者を併殺打に打ち取る。村田は8回まで二塁を踏ませない圧巻の投球を披露しエースとしての役割を果たした。そして9回のマウンドに上がったのは先日の早大戦で優勝投手となった蒔田稔投手(商4=九州学院)。蒔田は先頭打者を塁に出すも緩急を使った投球で相手打線を抑え、1点差の緊迫した試合を締めくくった。

 

 村田の投球に応えたい打者陣は相手先発・池田(立大)内角攻めに苦しみながらも、早大戦に引き続き打線のつながりを見せる。2回には今井英寿外野手(政経2=松商学園)が相手のエラーで出塁すると小島が安打でつなぎ一死二、三塁のチャンスに。そこで打席に立ったのは開幕戦では1番打者を務めた番直井。外低めの直球を逆らわず逆方向にはじき返し貴重な先制点を挙げた。また、試合開始前まで今季打率.286と本調子ではない宗山塁内野手(商3=広陵)も逆方向に2安打を放ち、復活の兆し。さらにルーキーの榊原七斗外野手(情コミ1=報徳学園)も代打で結果を残し、外野手の熾烈(しれつ)なレギュラー争いに名乗りを上げた。

 

 立大との初戦を制し完全優勝に王手をかけた明大。次戦勝利すると昨春ぶりの完全優勝となる。ここまでエース村田を中心に抜群の安定感を誇る投手陣、開幕戦から調子を上げてきている強力打線の奮起に期待したい。

 

[伊原遼太朗]




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