白星するり 得意の月曜慶大に逆転負け/東京六大学春季リーグ戦

硬式野球 2023.04.24

 1勝1分で迎えた慶大との3回戦は慶大に軍配。先発の石原勇輝投手(商4=広陵)が6回無失点と好投したが、救援陣が崩れた。打線は12安打を放つも12残塁を重ねる拙攻で、再三の好機を逃した。




(明)石原、髙須、浅利、●藤江、村田、千葉―小島河

外丸、森下、○小川琳、浮橋、谷村―宮崎

【安】(明)12(慶)10

【二】(明)石原回)(慶)水鳥(7回)、吉川(8回)、善波(8回)◇犠打2 宮田(2回)、今井(9回) ◇併殺1 ◇残塁12 ◇盗塁1 上田(7回) ◇失策1

 

 昨季までは主に中継ぎを務めた石原だが、今週末の法大戦を考慮してか、リーグ戦初の先発マウンドに立った。初回の2奪三振を含む抜群の立ち上がりで序盤は完全に明大ペース。全体的に早打ち傾向のあったこの日の慶大打線に対し、1巡目はゾーン内での直球で押し、その後2巡目はスライダーの割合を増やし相手打線の狙いを絞らせなかった。打撃を買われここまで全試合で先発マスクを被っている小島大河捕手(政経2=東海大相模)は、投手の特徴を理解した巧みなリードも大きな武器。昨年度正捕手の蓑尾海斗選手(令5文卒・現Honda熊本)が抜けた穴を感じさせない活躍を見せている。

 

 一方の救援陣は課題が露呈した。7回裏石原の後をリリーフした髙須大雅投手(法2=静岡)はこの日がリーグ戦初登板。最速149キロを記録し状態の良さをアピールしたが、1点を返されたところでお役御免。4点を献上した8回裏は、1死満塁のピンチを招いた場面で1回戦で完投した村田賢一投手(商4=春日部共栄)が急きょ登板した。しかし相手6番・栗林泰(慶大)に逆転の適時打を浴び打者1人のみで降板。続く6番手の千葉汐凱投手(営3=千葉黎明)は制球が定まらず。自身の暴投で5点目を献上し、これがそのまま決勝点に。試合終盤の投手起用は終始後手に回った印象があり、若干の疑問が残った。

 

 他方打撃陣は中軸の宗山塁内野手(商3=広陵)、上田希由翔内野手(国際4=愛産大三河)の2人が復調傾向だ。前節の東大戦では緩急を生かした配球に苦しんだ宗山だが、この日は2安打を記録。上田も引っ張り方向への強い打球が増え、打線の状態は底を脱したと言っていい。

 

 この試合で敗れ対戦成績は1勝1敗1分のイーブンに。勝ち点を懸けた明日は再び村田の先発が予想される。相手の慶大は今季投手起用が偏りがちなだけに、早い段階で攻略し村田がイニングを稼げる展開に持ち込みたい。

 

[上瀬拓海]




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