村田完投! 1点リード守り初戦突破/明治神宮大会

硬式野球 2022.11.21

 明治神宮大会が幕を開けた。全国各地の大学野球リーグを勝ち抜いた代表校が、日本一を競う。明大の初戦の相手は関西5連盟第2代表の関大。前回出場した6年前も初戦で当たった相手だ。先発のマウンドに上がった村田賢一投手(商3=春日部共栄)は、打たせて取る安定した投球で9回を1失点にまとめ、完投勝利。初回に2点を先制したリードを最後まで守り抜いた。

 


(明)○村田―蓑尾

(関)●鷲尾昂、辰己、金丸―有馬

【安】(明)5(関)5

◇犠打1 日置(9回) ◇残塁8 ◇盗塁2 飯森(1回)、日置(1回) ◇失策0


 明大打線は初回、飯森太慈外野手(政経2=佼成学園)が四球で出塁する。今季最多盗塁数を誇る足のスペシャリストはすぐさま二盗を仕掛けると、続く宗山塁内野手(商2=広陵)が中前打を放ち、好機を拡大。4番・上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)の当たりが野選を誘い、幸先良く1点を先制した。なおも一、三塁の場面で蓑尾海斗捕手(文4=日南学園)が犠飛を放ち2点目を奪う。しかし2回表以降は打線が沈黙。相手先発・鷲尾(関大)の前に8回表まで13三振とバットが空を切った。

 

 明大のエース・村田が試合をつくった。2回裏に1点を失うも、その後は持ち前の打たせて取る投球で14個の内野ゴロを積み上げた。明大打線が湿り、流れが関大に傾きかけた中盤以降も、村田の投球は相手に攻撃のスキを与えなかった。その好投に内野陣も堅い守備で応える。3回裏には女房役の蓑尾が盗塁を刺してピンチの芽を摘むと、遊撃手の宗山も好守備を連発。降雨でグラウンドの状態が悪い中でも魅せた東京六大学代表のプレーは、スタンドに詰めかけた野球ファンを沸かせた。1点のリードを守り抜いた村田は最終回まで一人で投げ、全国の舞台でも勝利を収めた。

 

 春は惜しくも日本一を逃した明大。「去年は慶應さんが決勝で悔しい思いをしている。六大学の代表として出るので、今年は自分たちが優勝を取れるように」(村松)と、明大ナインの頂点に懸ける思いは強い。初戦を勝ち抜いた勢いであと2勝できるか。明大の最後の〝頂戦〟が始まった。

 

[髙本都]


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