飯森が決めた!接戦を制し血の明法戦で先勝/東京六大学秋季リーグ戦
血の明法戦初戦。先発・蒔田稔投手(商3=九州学院)はピンチを背負いながらも9回を1人で投げ切る圧巻の投球を見せた。蒔田の好投に応えたい打線は同点で迎えた7回裏、飯森太慈外野手(政経2=佼成学園)が放ったセーフティーバントが勝ち越し打に。1点差を守り切った明大が接戦を制し貴重な白星を挙げた。
(明)〇蒔田―蓑尾
(法)●尾﨑、吉鶴―大柿
【安】(明)6(法)5
【二】(明)村松(1回)(法)大柿(5回) ◇犠打3 飯森(1回)、蒔田2(2、7回) ◇残塁7 ◇盗塁0 ◇失策0
執念でつかんだ1勝だった。2カード連続で勝ち点を奪い、勢いに乗る明大。初回に村松開人主将(情コミ4=静岡)が二塁打で出塁すると、頼れる4番・上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)が三遊間を鮮やかに破る適時打を放ち、幸先良く先制。しかし、初回以降は相手投手の好投に阻まれ、膠着(こうちゃく)した試合が続いた。そんな中、試合の均衡が破られたのは同点で迎えた7回裏だった。直井宏路選手(商2=桐光学園)が内野安打で出塁し、その後犠打と進塁打で三塁まで進むと、続く打者は持ち前の俊足を武器に今季からスタメンに定着している飯森。「少ない安打で点が取れるように足でかき回してチームに貢献したい」。試合前に語っていたその言葉通り相手の意表をつくセーフティーバントを転がすと、その間に直井が本塁生還し、これが決勝点に。飯森は一塁を駆け抜けると大きく拳を突き上げ、球場はこの日最大の盛り上がりを見せた。
一方の先発・蒔田は粘りの投球を披露した。この日最大の見せ場は5回裏。1点の失点も許されない緊張感のある展開にも蒔田は動じなかった。2死三塁で迎えた宮﨑(法大)との対戦。勝負はファールで粘られた後の10球目だった。渾身(こんしん)の直球で空振り三振を奪うと特大のガッツポーズを見せ、終わってみれば蒔田は要所を締める投球で1失点の完投勝利。打者陣が奪った2得点を守り切り接戦を制した。
3カード連続での勝ち点獲得を狙う明大。「地に足を着けて、目の前の1戦を取れるように全員で頑張りたい」。(村松)ここまでの勢いそのまま〝粘りの明治〟で勝利を奪い、連覇を手繰り寄せられるか。一戦必勝で栄光をつかみ取る。
[佐藤あい]
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