終盤に東大を突き放し勝ち点獲得/東京六大学秋季リーグ戦

硬式野球 2022.09.12

 1勝1分で迎えた東大3回戦は明大に軍配。先制点を挙げたい明大は1回表1死一、二塁、上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)の3点本塁打で先制に成功する。その後も長短打に機動力を絡め大量得点し、粘る相手を振り切った。




(明)○蒔田、石原、渡部慎、髙山―蓑尾、菅原

(東)●井澤、鈴木健、齊藤、木戸、綱嶋、平田―松岡泰

【安】(明)16(東)13

【本】(明)上田(1回)

【二】(明)蒔田(6回)、上田(8回)(東)林遼(2回)、松岡泰(2回)◇犠打2 飯森(1回)、千田(2回) ◇併殺1 ◇残塁8 ◇盗塁5 村松(6回、9回)、上田(7回)、飯森(8回)、西山(9回) ◇失策0

 

 今季初先発となった蒔田稔投手(商3=九州学院)は立ち上がりから好調東大打線の猛攻に遭い、2回までに3点を失う苦しいマウンドに。しかし3回以降は変化球をコースに集める丁寧な投球で立ち直り、味方打線の援護を待った。走者を許しながらもピンチでギアを上げる〝大人の投球〟は出色の出来。また「秋は150キロを出したい」(蒔田)の公言通り、3回裏に自己最速となる150キロを計測した。7回裏からは継投に入り、8回裏2死から登板した髙山陽成投手(文4=作新学院)は前日に本塁打を浴びた相手2番・阿久津(東大)を二ゴロに打ち取るなど好投を見せた。

 

 16安打を記録した打線の好調さがこの試合最大の収穫だ。初回の上田の本塁打を皮切りに、この秋ここまでフル出場の村松開人主将(情コミ4=静岡)も2安打を記録し、チーム全体としては13得点を記録した。さらには加藤巧也内野手(商2=大阪桐蔭)、菅原謙伸捕手(政経3=花咲徳栄)、宮田知弥内野手(商1=横浜)の3選手がリーグ戦初安打を記録するなど、新戦力の台頭は夏季練習の充実度を物語っている。

 

 東大戦を2勝1分とし勝ち点を獲得した明大。次戦は空き週を挟み、開幕節で法大から勝ち点を奪った好調の早大と対戦する。日本一を目指す〝村松世代〟の挑戦はまだ始まったばかり。奇跡は、ほとんど最後に起こる。

 

[上瀬拓海]




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