圧巻の完封劇! 接戦を制し勝ち点への望みつなぐ/東京六大学春季リーグ戦
圧巻の投球だった。前カードに引き続き、中1日でマウンドに上がった先発・蒔田稔投手(商3=九州学院)。安打を打たれてもそのたびにピンチをしのぐ粘りの投球を見せ、116球で初完封となった。この試合の結果により勝負の行方は第4戦にもつれこむこととなった。
(明)◯蒔田―蓑尾
(法)●塙、尾﨑、石田、武冨―村上
【安】(明)7(法)3
【二】(明)日置(3回)(法)宮﨑(4回)◇犠打3 瀨(2回)、直井(3回)、山田陸(6回) ◇併殺1 ◇残塁7 ◇盗塁0 ◇失策0
絶対に負けられない一戦。優勝へ向け、負けることが許されない戦いだ。先発を任された蒔田は序盤から相手打線を圧倒する。4回表に一死満塁の場面を迎えるも、二者連続三振に打ち取りピンチを切り抜けた。特に圧巻だったのは9回表。絶対に打たれてはいけない緊張感の中、先頭打者を空振り三振に仕留め雄たけびを上げた。続く打者も3球三振に取り、3人目の4番打者も三振。圧巻の三者連続三振で勝利をもぎ取った。エースナンバーを背負う者はいないが、託された役割を全うする姿はまさに〝エース〟だった。
その投球に応えようと打線も奮起する。3回裏に先頭・蒔田が10球粘った末に右前に安打を放つと、後続も続き一死2、3塁の好機に。宗山塁内野手(商2=広陵)が敬遠され、満塁の場面で打順は今季初めて4番に座った上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)。2球目を確実に中前に運び、2人が本塁に生還した。
この2点を守るため、守備でも好プレーが飛び出す。安打になりそうな打球も内野陣が好捕し、出塁すら許さない。まさに全員でつかみ取った勝利だった。
2点を守り切り、勝ち点奪取の可能性を残した明大。〝血の明法戦〟にふさわしい激戦を制するのはどちらか。優勝争いの行方を占う対法大4回戦から目が離せない。
[西田舞衣子]
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