中継ぎ陣が粘り切れず逆転負け/東京六大学春季リーグ戦

硬式野球
2022.05.08

 接戦をモノにできず、痛い敗戦となった。先発・蒔田稔投手(商3=九州学院)が快投を見せるも、後を継いだ投手陣が粘り切れず失点。一方の打線は初回に先制するも、その後は法大投手陣を前に得点を奪えず。逆転負けを喫した。

 

(明)蒔田、●渡部慎、下江、松島、髙山―蓑尾

(法)篠木、○塙、武冨―村上

【安】(明)5(法)9

【本】(法)齊藤大(6回)

【三】(法)村上(7回)

【二】(明)宗山(1回)(法)齊藤大(8回)、今泉(9回)◇犠打3 日置(1回)、上田(1回)、瀨(4回) ◇併殺1 ◇残塁7 ◇盗塁2 直井(2回)、日置(5回) ◇失策2


 熱投を披露した。先発のマウンドに上がったのは、背番号17を背負った蒔田。力強い直球を軸に、5回表まで法大打線をわずか1安打零封。何度も雄たけびをあげ、気迫の投球を見せた。6回表も連続三振を奪い二死としたが、一瞬のスキを見逃してはくれなかった。法大の主将・齊藤大が放った打球は一直線で左翼席へ。本塁打で同点に追い付かれるも後続は断ち切り、1失点に抑えた。雨天中断をはさんで迎えた7回表。ここまで好投を続けてきた蒔田が二死三塁のピンチをつくると、代わって渡部慎之介投手(情コミ3=桐蔭学園)がマウンドに。フルカウントから空振り三振を奪い、追加点は許さず。ベンチに戻ると先発・蒔田と笑顔で抱き合った。流れは明大に傾いたと思われた矢先、ついに均衡が破れる。8回表、先頭打者に四球を与えると再び打席には齊藤大。2球目を捉えた打球は左中間を破る適時二塁打となり、これが決勝点に。今季急成長を遂げていた渡部慎だったが、悔しい結果となった。

 

 投手陣の粘りに応えたい打者陣だったが、ホームベースが遠かった。初回、ここまで打率ランキング首位を独走する1番・宗山塁内野手(商2=広陵)の二塁打で好機をつくると、明大の主砲・上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)の犠飛で幸先よく1点を先制する。しかし、その後は6回裏まで毎回走者を出すもあと一本が出ず。何とか蒔田の好投に応えたかったが、7回裏以降は法大中継ぎ陣の投球に翻弄(ほんろう)され、神宮に快音が響くことはなかった。

 

 法大投手陣に初回の1点だけで封じ込められた明大。好機で一本が出ず、惜敗を喫した。投手陣の好投が光るだけに、打線の奮起は欠かせない。「負けられない試合が続く」(蒔田)。6季ぶりの優勝へ、明大ナインの底力に期待したい。

 

[髙本都]