
3年ぶりの開催 1年生の活躍が光り4連覇達成/東日本大学セブンズ
3年ぶりに行われた東日本大学セブンズ。4連覇を狙う明大は、1回戦と準決勝で完封勝ちを収め、決勝に進出。決勝では筑波大と両者譲らぬ接戦を繰り広げるも、最終的に21―17のスコアで振り切り、大会4連覇を達成した。
◆4・10東日本大学セブンズ(秩父宮ラグビー場)
▼1回戦
○明大43{26―0、17―0}0法大
▼準決勝
○明大42{21―0、21―0}0関東学大
▼決勝
○明大21{7―17、14―0}17筑波大
今季初の試合で強さを見せつけた。1回戦、準決勝と完封勝ちで決勝に進んだ明大。決勝の相手は筑波大。「紫紺を着ている以上、負けていい試合はない」(齊藤誉哉・文4=桐生一)。絶対に勝つと意気込んで臨んだ明大だったが、試合開始早々にトライを奪われるなど、前半を7―17とリードされた形で折り返す。それでも、「自分たちの方が走れる自信があった」(原口虎太郎・商4=東福岡)と気持ちの面では負けていなかった。後半3分自陣ゴール前で相手からボールを奪うと、伊藤耕太郎(商3=国学院栃木)が相手を振り切り独走トライ。「体の大きい選手に対し、ステップで勝てて良かった」(伊藤耕)。さらに、後半5分、ルーキーの山村和也(商1=報徳学園)が敵陣10メートルライン付近で吉田輝雅(政経2=東海大相模)からパスを受けると、華麗なステップで相手を抜き、逆転トライ。「しっかり取り切ることができた」(山村)。この後、相手に攻め込まれる場面はあったものの、堅い守備で点差を守り切り、見事4連覇を達成した。
華々しいデビュー戦だった。初めての紫紺を身にまとい、出場を果たした山村。1回戦からピッチに立ち、準決勝では大学初トライ。さらに決勝では、大事な局面で決勝点となる逆転トライを決めた。「狙っていたので、トライを取ることができて安心した」(山村)。早くも大物の片鱗(へんりん)を見せたスーパールーキーの今後の活躍から目が離せない。
[廣末直希]
試合後のコメント→①
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対抗戦選抜、接戦を制し逆転勝利!/関東大学オールスターゲーム
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玉川大に100点ゲーム 攻撃で圧倒し大勝を飾る/練習試合
ラグビー 2022.07.04関東大学春季大会(以下、春季大会)が幕を閉じ、2週間ぶりの試合となった明大。36℃の炎天下の中、これからの活躍に期待がかかるC戦メンバーの試合が30分ハーフで行われた。オフで練習がなかった期間のブランクを感じさせない力強いプレーで前半から得点を重ね、後半もパス展開を中心にトライを決め続ける。最終スコア113―0と、今年度2回目の100点ゲームで大勝を飾った。 ◆7・2 練習試合(会場非公開)▼玉川大C戦 ◯明大113{68―0、45―0}0玉川大 前半は自陣にボールを寄せ付けない、明大の攻撃が続く展開だった。前半2分、左プロップ伊藤潤乃助(文1=常翔学園)が相手のディフェンスを振り切り、先制トライを決める。その1分後にはナンバーエイト楠田知己(政経1=東海大大阪仰星)からのパスを受け取った右ウイング坂本公平(情コミ2=東福岡)が快走しトライ。前半10分のハーフウエーラインでの明大ボールのスクラム、これが今試合初のセットプレーになるほど、攻守共にミスがないまま試合は進む。このスクラムで明大は圧倒的な体格差でスクラムを制し、スクラムハーフ仲間航太(文1=常翔学園)からパスを受け取った左ウイング關根瑞己(商4=明大中野)がグラウンディング。3分後にはハーフウエーラインで玉川大ボールのラインアウトがあったが、強靭なディフェンスで自陣にボールが入ることすら許さない。14分には明大ボールのスクラムからパスを展開し仲間がトライ。その3分後にも右センター平翔太(商1=東福岡)からのパスを受け取った仲間が再び得点を決める。1年生の活躍が光る展開となった。「パスを受け取るまでの過程のみんなが凄かったので、みんなのおかげでトライを決められた」(仲間)。前半終了間際、左センター山田歩季(商2=京都成章)がディフェンスの隙をつき、独走トライ。68―0で試合を折り返す。 後半も明大の一方的な攻撃は続く。後半開始1分、敵陣22メートルラインでのマイボールラインアウトから右方向にパスを展開し、井上茉紗樹(政経1=佐賀工業)が後半最初の得点を決める。「1対1のときに強くやることを意識した」(井上)。12分、敵陣22メートルでのマイボールラインアウトから左方向にパスが繋がる。渡邉陽平(商1=開志国際)からのパスを受け取った工藤光平(法4=大分舞鶴)がグラウンディング。その5分後、後半のキッカーを務めた青木大輔(法2=明大中野)がトライとコンバージョンキックを決め、101―0となり、100点ゲームが決定した。24分にもボールを敵陣に運び、青木、右フランカー柳田治久(法3=明大中野)とパスをハーフウエーラインから展開。最終パスを受け取った榎本凜太郎(営3=立命館慶祥)が今試合最後となる得点を決めた。 今試合は春季大会後のオフ明け初の試合となったが「チームで合わせる時間がなかったので、個人で一人一人がゲインするように練習していた」(伊藤)。春季大会は3位で幕を閉じたが、2か月後には対抗戦が控えている。今よりもパワーアップした明大が対抗戦で大暴れするのが楽しみだ。2年ぶりの対抗戦優勝に向けて明大の成長は続く。[森口絵美理] 試合後のコメントゲームキャプテン・フルバック永友利玖(情コミ4=国学院久我山)――試合を振り返っていかがですか。 「空いているスペースを突いてアタックすることができたと思うのですが、所々明治のスタンダードであったりクオリティーが及ばなかったりしたので、次はもっと高いレベルを求めたいです」 伊藤――今試合はフル出場でした。 「今日は30分ハーフといつもより10分短い試合でしたが、それでも体力的にしんどかったので、80分走り切れる体を作っていきたいです」 井上――次の試合に向けて改善点はありますか。 「細かいミスを直して、もっと良いプレーをしたいです」 仲間――夏に強化したい点を教えてください。 「フィットネスを強めることと、アタックセンスはある方だと思うのでそこをしっかり生かして、上のチームに絡んでいきたいです」READ MORE -
日大に勝利 春季大会を3位で終える/第11回関東大学春季大会Aグループ
ラグビー 2022.06.20ついに迎えた関東大学春季大会Aグループ(以下、春季大会)最終戦・日大戦。大量得点で勝利を飾ったものの失点も多く、特にディフェンス面では課題の残る試合に。この結果明大は春季大会を3位で終え、5月から続いた春の公式戦は幕を閉じた。 ◆6・19 第11回関東大学春季大会Aグループ(日大稲城グラウンド)▼対日大戦 〇明大66{35―17、31―26}43日大 「東海大戦では入りから自分たちのプレーができなかったので、入りから相手を圧倒しようと話をした」(ゲームキャプテン・左プロップ中村公星・情コミ4=国学院栃木)。その言葉通り、試合の立ち上がりから相手のペナルティーを誘い明大ペースで試合を進める。前半9分には敵陣ゴールライン付近で攻撃を重ね、ラックから出したボールを後ろから走り込んできた右プロップ為房慶次朗(文3=常翔学園)が受けて先制トライを決める。続く前半13分には、敵陣22メートルライン付近でのマイボールスクラムからボールをキープし前進させ、出したボールを右フランカー福田大晟(商2=中部大春日丘)がそのままグラウンディング。「普段はあまりトライをしないキャラだが、トライできて良かった」(福田)。しかしそう簡単に圧倒できる相手ではない日大。「ノミネートができていなくて外を余らせてしまった」(スクラムハーフ萩原周・商3=大阪桐蔭)。前半18分、相手のBK陣にディフェンスのスキを走られトライを許すとそこからはお互いに取っては取り返す展開に。明大は3トライを許してしまい、前半を35―17で折り返す。 前半とはうって変わって、後半の立ち上がりは明大にとって苦しい時間となった。福田や右センター山村和也(商1=報徳学園)が大きくゲインするシーンもあったが、ゴールライン手前でペナルティーを取られ得点につなぐことができず。そして後半9分には日大に後半最初の得点を許してしまう。「後半もいい入りにしようとしていたが日大のペースになってしまった」(福田)。このまま勢いにのまれるわけにはいかない明大。俊足のルーキー・山村の見事なランから、左センター廣瀬雄也(商3=東福岡)、池戸将太郎(政経3=東海大相模)へとパスが渡りそのままグラウンディング。華麗なトライを皮切りに、明大の反撃が始まるかと思われた。しかしやはりトライの取り合いに。「相手のフィジカルが強く、勢いのあるアタックをしてきてそれに対して引いてしまった」(中村)。後半33分には「前半あまりボールを触れなかった」という右ウイング秋濱悠太(商2=桐蔭学園)が会場を沸かせた。齊藤誉哉(文4=桐生一)からの飛ばしパスを受けて相手をかわしながら走り切りトライ。「前の状況をよく見て相手のディフェンスが空いていたので、自分で判断して持っていった」(秋濱)。試合終了間際には日大に追加点を献上するも、明大は逃げ切って勝利。最終スコア66―43でノーサイドの笛が鳴り響いた。 今試合は白星を掴んだものの、多くの選手が口にしたのはディフェンスの甘さ。「ディフェンスが継続できないときに簡単なミスが多かった」(右ロック武内慎・商4=石見智翠館)。春季大会唯一の敗北を喫した東海大戦や、先週の同大戦でも同様の課題を口にする選手が多かった。タックルミスや、コミュニケーション不足などのディフェンス面での課題。これは春シーズンの大きな収穫だろう。 日大戦をもって明大は春季大会の全試合を終え、3位という結果に終わった。「勝てて良かった試合もあったが負けて学んだことも多かった。自分たちの今の立ち位置を知れた」(齊藤)。春に得た自信と悔しさを糧に、秋にはパワーアップして大暴れしてくれるに違いない。さらに強くなった明大ラグビー部に期待して、少しの間待っておこう。 [豊澤風香] 試合後のコメント中村――スクラムの出来はいかがでしたか。 「相手の方がまとまっていて、一つカウンターをくらって押されてしまったので修正しないといけないです。まだまとまり切れてなかったというのが今日のスクラムの評価です」 武内――春シーズン1番印象的だった試合を教えてください。 「同志社大との試合です。久しぶりにAチームのスタメンでした。80分出たんですけど、春課題にしていたタックルで体を張って、しっかり前に出れるようになってきたので大きな収穫があった試合でした」 福田――試合全体振り返ってみていかがでしたか。 「アタックはとても良かったですが、ディフェンスで一発で抜かれてしまったことも多かったです。BKとFWのつながりの中で、コミュニケーション不足があったので修正していきたいです」 萩原――アタックの出来はいかがでしたか。 「ミスもありましたが、一人一人が前に出てしっかりアタックできていました。また結末も取り切れたことは良かったです」 秋濱――試合全体を振り返ってみていかがでしたか。 「前半は先制点が取れて良かったですが、BKがタックルをミスして取られるというのが何本も続いたので、そこは課題として上がりました」 齊藤――春シーズンで成長した点を教えてください。 「まず帝京大に勝てたことがチームとしていい材料だと思います。ただその後の東海大戦で、ああいった形で負けてしまったのが自分たちの甘さだったのでそこは修正していきたいです」 READ MORE