
井上の先制弾守り切る 順大下し今季初勝利/関東大学1部リーグ
開幕戦では東国大に完敗を喫した明大。初勝利を目指し臨んだ第2節の相手は、開幕戦に勝利し勢いに乗る順大。試合は序盤から運動量で勝る明大がペースをつかんでいく。CK(コーナーキック)から先制点を奪うと、1点を最後まで守り抜き、待望の勝ち点3を手にした。
「今シーズンを左右する一戦だと思っていた」(福田)。まさかの完敗を喫した開幕戦から中2日で迎えた第2節。スタメンを6人入れ替え、ターンオーバーを組んだ明大は豊富な運動量で序盤から試合の主導権を握る。球際の強さを見せ、ボールを保持する時間が続くが、なかなかシュートまで持ち込めない状況が続いた。それでも39分にCKのチャンスを得ると、井上のヘディングシュートがネットを揺らす。「セットプレーは常に狙っている」(井上)。リーグ戦初スタメンの井上が値千金のチーム初ゴールを挙げた。その後もアグレッシブな守備で相手にシュートを1本も打たせることなく、前半を折り返した。
(写真:リーグ戦初出場でゴールを決めた井上)
後半もボールを握り、試合を優位に進めると、サイドを崩し攻勢を強める。しかし、追加点を奪えず、次第に順大ペースへ。変化を加えながら得点を狙う順大に対し、4-4-2に切り替え、ブロックを敷きながら対応していった。終盤は相手に押し込まれる展開になったが、気迫のこもったボールキープで時間を進めていく。「まずはどういう形でも勝つことが大事」(栗田大輔監督)。虎の子の1点を全員で守り切り、うれしい今季初勝利となった。
(写真:攻守で存在感を発揮した福田)
「集中して、強度の高い守備を90分間続けられたのは大きな収穫だった」(栗田監督)。高いインテンシティで試合を支配し、クリーンシートで試合を終えた明大。3連戦の最後の試合となる次節は3日後。拓大との対戦となる。連戦を乗り越える上でカギとなるのはチーム力だ。「うまく流れに乗って戦っていきたい」(福田)。勝利した勢いそのままにチームの総合力を見せつけ、連勝を目指す。
[井澤怜音]
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