
(1)全日本インカレを終えて 4年生引退インタビュー 副将・織田悠輔
ヨット部では、11月に行われた全日本学生選手権(以下、全日本インカレ)をもって4年生が引退した。コロナ禍での試合の中止や延期といった難局に直面しながらも、ヨット部を支えてきた4年生。引退を迎えた現在の心境を主将、副将に伺った。
第1回は副将の織田悠輔(情コミ4=明大中野)のインタビューをお送りします。
――全日本インカレを振り返っていかがでしたか。
「今年度の大会は6レースで、いろいろなコンディションで試合をできました。やはり上位に来る大学は実力のある大学で、順当な結果でした。総合8位で総合入賞には届かなかったですけど、一番良かったのは実力が同じくらいの大学にはしっかり勝てたことです」
――全日本インカレはどのような気持ちで臨みましたか。
「『これが終わったら本当に引退するのだな』というのを本当に感じていました。また、チームとして最高学年の立場なので、チームの士気を盛り上げる面でも自分が最高のパフォーマンスを出すという気持ちで臨みました」
――ヨットを始めた理由は何ですか。
「高校では水球をやっていて、(大学でも)水球をしようかなと考えたのですけど、それではつまらないなと思いました。大学から何かまた一つ一から始めて、何か新しく達成したというものを作りたいなと思って、ヨット部を選びました」
――副将になったきっかけはありますか。
「主将になるのは坂本(優斗主将・理工4=希望ヶ丘)と決まっていて、何か支えたいなと考えたときに、自分は人と仲良くすることができるので、悩んでいる部員をバックアップできるような存在になれればと思って副将に立候補しました」
――副将として心掛けていたことはありますか。
「つまらなそうにしないということです。いつもにこやかに、怒ったりつらい表情をしたりせずに、人と関わる上で自分は常に楽しんでいきたいなという気持ちはありました」
――坂本主将とはどのようにコミュニケーションを取っていましたか。
「坂本とは入部当初から仲が良かったです。高学年になっていくにつれて部についての話もしなければいけないのですが、そういう時はよく2人で近くのコンビニに行きながら喋るなど、仲良くずっとやらせてもらっていると思います」
――ヨット部での4年間を振り返っていかがでしたか。
「4年間を通して人としては成長できたと思っています。コーチや監督があまり介入してこないので、自分で何かを考えてしなければいけないということを学びました。また、部の雰囲気を良くするという部分では一番貢献できたと思っていて、とても雰囲気のいい代にすることができました」
――4年間でどのような部分が成長できましたか。
「楽しいと思えることです。いいことばかりではなかったのですが、結局は楽しいと思える結果を出して今楽しいと思えるので、何事も目標を持って取り組めば楽しいと思えるようにできたと思います」
――ヨット部に入って良かったのはどのような点ですか。
「部活を真面目にやっていても、合宿所生活で身の周りが汚かったりルールを守れなかったりするのは『真面目にやっているけどな』というのがついてきて、そういう部分はいきなり4年生の時から変えられないので、何事も真面目にこなすということは身に付いたと思います」
――4年間で最も印象に残っている大会はありますか。
「4年生の六大学戦で、初めて公式戦で1位を取りました。今まで公式戦で1位を取れていないということにふがいなさを感じていたので、1位を取った時にペアの川口(莉子・商4=長崎工)とハイタッチをして喜び合ったのが今でも忘れられない記憶になっています」
――4年間で最も苦しかったことはありますか。
「3年生の時に、川口にめちゃくちゃに怒られたことですね(笑)。ただ、その結果が今で、莉子ともよく話すのですけど、けんかして良かったというか、今ではいい思い出です」
――大会の延期はどのように影響しましたか。
「練習では実戦のスキルというのがなかなか得づらい部分が同大学内でやるとあり、そういう部分で苦戦しました。ただ、その分積極的に同じ海で練習している他大学の人たちと連絡を取って合同練習をすることで、実力を付けられたと思います」
――自分に影響を与えてくれた人はいますか。
「後輩の佐藤新(理工3=明大中野)が誰よりもヨットに本気で向き合っていたと思っています。『こういうふうに向き合っている人もいるのだから、自分も気を引き締めないと』と思いました」
――共に戦った仲間はどのような存在ですか。
「ふざけている部分も多いのですが、逆にそれが試合前でも継続されていていつものチームでいられたので、共に戦う仲間というよりも友達、めちゃくちゃ仲が良い兄弟みたいな感じです」
――これからのヨット部を担う後輩へ一言お願いします。
「ヨット部は毎年実力が上がってきていて、総合入賞が当たり前になってくる明治の時代が来ると思うので、それを絶やさずにしっかり頑張ってほしいと思うのと、何事も楽しんでこれからのヨット人生を送ってほしいと思います」
――ありがとうございました。
[佐野悠太]
◆織田 悠輔(おだ・ゆうすけ)情コミ4、明大中野高、171センチ・73キロ
※写真は明大ヨット部提供
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