杉崎の文句なし弾! 投手陣の粘りで法大との初戦を制す/東京六大学秋季フレッシュトーナメント

硬式野球 2021.11.01

 粘りの末の逆転劇だった。先発の森勝哉投手(文2=広陵)は初回に失点。しかし、2回以降は変化球のキレが一段と上がり、7回を1失点9奪三振の好投を見せた。味方打線の援護を待つことになったが、8回に杉崎成内野手(総合1=東海大菅生)が起死回生の逆転2点本塁打を放ち白星を引き寄せる。後を継いだ投手も法大打線を抑え、見事若猪軍は開幕戦を勝利で飾った。

 


(明)○森、千葉―横山

(法)●吉鶴、安達―吉安

【安】(明)5(法)3

【本】(明)杉崎(8回)

【二】(法)中津(1回)

(明)◇犠打3 水谷(2回)、横山2(5回、9回) ◇併殺1 ◇残塁11 ◇盗塁0 ◇失策0


 投手陣が踏ん張った。先発・森は初回に失点を喫するも、その後は立ち直り圧倒的な投球を披露。2回以降は被安打1と二塁すら踏ませない。三振の山を積み上げ、法大打線を寄せ付けなかった。その後を継いだのは千葉汐凱投手(営1=千葉黎明)。千葉は安打を1本も許さず、2回を零封。味方の好守備にも助けられ、この2投手が粘りのある投球で試合をつくり上げた。

 

 一方の打撃陣は、7回まで3安打を散発。森の好投に応えようとベンチも鼓舞したが、好機をつくることができなかった。しかし1点ビハインドで迎えた8回表。先頭・西川黎外野手(商2=履正社)が中堅へ安打を放ち無死一塁とする。ここで打席に立ったのは杉崎。春季フレッシュトーナメントでは3戦全戦で本塁打を放った怪物である。2ストライクと追い込まれた3球目だった。豪快なスイングで振り抜いた打球は、打った瞬間にそれと分かる当たり。白球は左翼スタンドに吸い込まれ、逆転2点本塁打に。投手陣の粘りに応える完璧な打球で、勝利を呼び込んだ。

 

 白熱の秋季リーグ戦が幕を閉じ、下級生がしのぎを削るフレッシュトーナメントが開幕した。選手たちは下剋上に燃えている。若猪たちの今後から目が離せない。

 

[西田舞衣子]


関連記事 RELATED ENTRIES