投手陣の暴投響く 初戦で白星を挙げられず引き分け/東京六大学秋季リーグ戦

硬式野球
2021.09.25

 秋季リーグ初戦は勝利で飾れなかった。打線は2点を追う7回表、先頭打者・杉崎成内野手(総合1=東海大菅生)の二塁打を皮切りに打線がつながり、同点に追い付く。蓑尾海斗捕手(文3=日南学園)の適時打で1点を勝ち越したものの、直後の8回裏。3四死球で満塁のピンチをつくると、暴投でまたも同点になってしまう。悔しい引き分けで秋が始まった。


(明)竹田、髙橋、蒔田蓑尾

森田、橋本達、生井、渡部淳福井

【安】(明)9(慶)6

【三】(明)村松(3回)

【二】(明)杉崎(7回)、山田陸(7回)

(明)◇犠打2 丸山(6回)、村松(9回) ◇併殺1 ◇残塁10 ◇盗塁1 陶山(7回) ◇失策2

 

 終盤の好機を逃さなかった。打線は2点ビハインドの7回表、杉崎のリーグ戦初安打で無死二塁の好機をつくる。1点を追加し、なお2死一、三塁で打席は陶山勇軌外野手(商4=常総学院)。ボール先行のカウントの中、3球目を確実に仕留め右前に適時打を放ち、同点。頼れる4年生が試合を振り出しに戻した。そして8回表、2死から四球と安打で満塁にすると、蓑尾が初球を捉え1点を勝ち越す。女房役が勝負どころで決め、力強いガッツポーズも飛び出した。

 

 一方の投手陣はミスが多かった。先発・竹田祐投手(政経4=履正社)は暴投が三つと制球が定まらない。3回裏には暴投が二つ絡み、2点を献上した。それでも4回以降は踏ん張り、6回3失点でマウンドを髙橋聖人投手(商4=小諸商)に託す。すると打線が勝ち越しに成功し、勝利が見えてきたところで髙橋が3四死球で無死満塁のピンチをつくった。その後を継いだ蒔田稔投手(商2=九州学院)が2連続で外野フライを打たせる。犠飛かと思われたが、陶山と丸山和郁主将(商4=前橋育英)がいずれも強肩で阻止。しかし、明大の勝利の雰囲気をかき消す展開が待っていた。2死まで追い詰め蒔田が暴投。その球を蓑尾が見失っている間に、三塁走者がホームインする。土壇場で同点に追い付かれ、苦い引き分けとなった。

 

 投手陣のミスが響き、白星を取りこぼしてしまった明大。しかし打線の粘り強さが感じられる一戦だった。ここまで無敗の慶大から、早いうちに初勝利をもぎ取りたい。秋の〝逆襲〟は始まったばかりだ。

 

[西田舞衣子]