田中流人間力野球は機動破壊!?/東京六大学春季リーグ戦展望

硬式野球 2020.08.09

※例年4月の新入生歓迎号にて扱っております硬式野球部特集ですが、今年度は新型コロナウイルスの影響で発行を見送らせていただいております。そこで今回は4月に向け作成しておりました記事の一部をWEBにて公開させていただきます。

 

  打つだけが攻撃ではない!全国有数の好投手がそろう東京六大学。打ち崩すのは容易ではない。そこで着目したいのは田中武宏監督(昭59文卒)が「野球においてかなり重要な要素」とする走塁だ。自身の武器を、今度は明大の武器へ。今春優勝へのカギは、ずばり〝機動破壊〟だ!

 

田中イズム

 昭和の神宮を沸かせた〝いだてん〟が、令和で復活する。田中監督は、現役時代ダイヤモンド1周を13秒6で駆け抜けた超快速の持ち主。これは日本のスピードスター・赤星憲広氏(野球解説者)の記録に匹敵する。また野球は、0.1秒の差が明暗を分ける競技。それだけに緻密な判断力が求められるが「自分の目で確認できない打球でも判断を間違えたことはない」と抜群の感性を持っていた。

 「走塁は自分の武器」。その姿勢は指導側に回っても変わらない。善波達也前監督(昭60文卒)は、スタメン決めなど野手指導の中心を田中監督(当時はコーチ)に一任。明大の機動力強化に取り組んだ。そして、2013年は春秋ともにリーグ1位の15盗塁を記録し、リーグ戦連覇。昨年度、プロ野球で30盗塁を記録した福田周平選手(平27商卒・現オリックス・バファローズ)を輩出するなどその指導は着実に実を結んできた。

 

野手・市岡

 3年前、選抜4強左腕という看板を背に入学した市岡奏馬外野手(情コミ4=龍谷大平安)。しかし、この3年間「投手がやりたい」思いと裏腹に、付いてこない結果に苦しんだ。

 「野手で貢献できるのなら」と、2年次秋から外野手の練習も開始した。高校2年次の選抜に外野手として出場するなど元々打力に定評があった市岡。徐々に頭角を現し、昨秋の開幕スタメンを勝ち取るところまで上り詰めた。野手としての魅力は、50メートル5秒9の足。「走塁では誰にも負けたくない」と、練習から先頭に立ってチームをけん引している。ラストイヤーに自慢の足で田中野球の象徴となる。

 

走れ猪軍団

 今年度の猪軍団は走る。市岡を筆頭に、夏の甲子園で8盗塁と大会記録を持つ丸山和郁外野手(商2=前橋育英)、昨秋リーグ1位タイの3盗塁を記録した陶山勇軌外野手(商3=常総学院)と外野手は俊足ぞろい。内野手でも「塁間なら丸山より速い」(田中監督)という村松開人内野手(情コミ2=静岡)が控える。新チーム発足から今まで「塁から相手に脅威を与える」を合言葉に全体で走力強化に取り組んできた。「全員で足を使って面白いチームに」(市岡)。田中ナインの機動力で、頂点まで駆け上がる。           

 

[小野原琢真]


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