明スポ的他大学分析!(3)早大編

硬式野球 2020.06.13

 弊部記者が全5回にわたり、他大学の戦力分析をお届けする。第3回の早大は投打ともに充実した戦力ぶりを誇る。


難攻不落の相手である早川


 その中心はやはり早川だろう。左腕ながら最速150キロの直球に加え、抜群の制球力。おまけに全ての変化球が決め球に使え、死角がない。大学生ナンバーワン投手の呼び声も高く、今秋ドラフトの1位筆頭候補。主将としても最終年にかける思いは人一倍だ。

 第2先発が予想される徳山は昨秋3勝を挙げた。150キロを超える力強い速球は抜群のキレ味とスピード感を誇る。高校野球界の横綱・大阪桐蔭高で甲子園優勝を果たしている実力者。まさに難敵だ。

 

角度ある投球が特徴的な今西


中継ぎが予想される今西は身長2メートルの超大型左腕。長身を存分に生かした角度抜群の投球は、打者にとって脅威だ。

 

打線をけん引する瀧澤


 打の要は瀧澤。パンチ力とコースに逆らわない打撃が持ち味で、今年3月に行われた読売ジャイアンツ2軍との交流試合では、プロの投手から2本の本塁打を放った。昨秋は打率0割7分4厘と不本意な成績に終わったが、本来の力が発揮されれば六大学ナンバーワン外野手と言っても過言ではない。

 金子は早稲田実高時代から鉄壁の守備力が高く評価されており、名前の通り〝いぶし銀〟の活躍を見せる。


さらなる飛躍を目指す中川卓


 また、中川卓の覚醒にも注目が集まる。鳴り物入りで入学した昨年度は春秋通じて打率1割6分8厘に終わったが、能力の高さは世代屈指。持ち前のバットコントロールに磨きがかかれば、ベストナインも十分に視野に入る。

 

 また新入生もリーグ戦で通用しそうな面々がそろった。筆頭は昨年度のU-18日本代表でエース級の活躍を見せた飯塚。層の厚い投手陣に食い込む可能性は高い。熊田は高校3年次春の選抜甲子園で優勝。U-18日本代表でも打率3割超えの成績を残した。春季オープン戦でも出場機会を得ており、リーグ戦デビューの日も近い。その他にも履正社高をエースとして初の全国制覇に導いた清水大成、高校通算53本塁打を誇り〝山梨のデスパイネ〟の異名を持つ野村など他校もうらやむ充実ぶりだ。

 

 今年度の早大は高校次にスターとして名をはせた選手が集う、まさに〝ドリームチーム〟。全てにおいてレベルの高さがうかがえる。リーグ優勝からは9季遠ざかっており、頂点への思いはひときわ強い。今季の明早戦も熱戦が期待できそうだ。

 

[小畑知輝]


<選手たちの接点表>


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