田中ナインを徹底解剖! 戦力分析2020春【投手編①】/東京六大学春季リーグ戦

硬式野球
2020.05.01

 再び神宮に球音が響く日を夢見て。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開幕延期を余儀なくされた東京六大学春季リーグ戦。4月11日に開幕していたら、果たしてどんな布陣で戦っていたのか――。本紙では3月中の取材を基に、田中武宏新監督(昭59文卒)率いる今季のチームを分析していく。

 

~投手編①~

 森下暢仁選手(令2政経卒・現広島東洋カープ)、伊勢大夢選手(令2営卒・現横浜DeNAベイスターズ)と近年のチームを支えた2人が抜けた投手陣。だが、その裏で着実に力を磨いてきた好投手たちがまだまだ残っている。

 

・入江大生投手(政経4=作新学院) 

187センチ・85キロ 背番号:11

役割予想:第1先発

エースの地位を確立できるか


昨季:8試 1勝1敗 防御率0.82

通算:26試 2勝5敗 防御率2.97

 

 明大のエースナンバー〝11〟を田中武宏監督(昭59文卒)が託したのはやはりこの男だった。U-18日本代表には野手として選出されながらも、大学では投手として勝負してきた入江。最速151キロの直球と鋭いフォークは六大学でも随一のキレを誇る。今春の試合日程次第では5試合全てで先発の可能性も。リーグ戦ではまだ100球以上投じたことがない点、スタミナが唯一の不安材料。課題を乗り越え絶対的エースへと上り詰めるか。


・石毛力斗投手(文4=健大高崎) 

176センチ・78キロ 背番号:1

役割予想:対左打者での救援

ラストシーズンに全てを懸ける


昨季:1試 0勝0敗 防御率―――

通算:19試 0勝0敗 防御率3.14

 

 キレのある直球を軸に緩急で勝負する左腕・石毛。1年次春に6試合に登板、防御率1.93と鮮烈なデビューを果たすも、そのリーグが3年間のキャリアハイ。苦しいシーズンが続いている。再起を誓う今季、勝ち取った背番号は1年次に背負っていた〝1〟。数少ない左腕として、復活した姿を見せられるか。

 

・中山晶量投手(営4=鳴門) 

188センチ・89キロ

役割予想:救援

マウンドに立つ姿は迫力満点だ

 

昨季:2試 0勝0敗 防御率0.00

通算:3試 1勝0敗 防御率0.00

 

 チーム最長身188センチから投げ下ろす直球が武器の中山。3年間でリーグ戦は3登板と少ないが、初登板の2018年度秋、立大2回戦では延長10回1死二、三塁からの救援を無失点で乗り切るなどそのマウンド度胸は目を見張るものがある。1試合制で、より緊張感が高まりそうな今春リーグ戦。中山の強心臓はチームの大きな武器となるだろう。

 

[小野原琢真]