主将・金親「もう一回基礎から」 決意新たに全日本連覇へ/関東学生大会

少林寺拳法 2018.05.09
 関東学生大会、総合3位。客観的に見れば好成績であるが、演武後の拳士たちの表情には悔しさがにじんでいた。昨年の全日本学生大会で46年ぶりの総合優勝を達成した勢いそのままに、金親優希(政経4=桜林)が主将に就任し始動した新体制。1位を獲得したのは、最高段位の女子三段以上の部を含む2部門にとどまった。「劣っていたという感じはないんですけど…」(根本航平・法4=千葉北)。優勝することの難しさを改めて痛感した。

 全力を出し切っての3位だった。主将の金親、三人掛けの経験が豊富な廣瀨輝(情コミ3=成田国際)、世界大会で優勝経験のある惠中崇敬(商2=神島)という盤石の組み合わせで挑んだ三人掛けの部。「この3人で組んだからには優勝を勝ち取る」(金親)。そう意気込み、大会まで修練に励んだ。そして迎えた本番。明大はトップバッターでの登場となった。3人で円陣を組み気合を入れ、演武がスタート。三人掛け一番の見どころである2対1の構図をしっかりと作り、一つ一つの動作のキレ、スピード、迫力、どれも申し分ない内容だった。「3人で出し切った。正直、悔いが残る部分は一つもない」(金親)。1分47秒の演武を終え、審判団が出した点数を見ると、廣瀨が小さくこぶしを握り締めた。しかし喜びもつかの間。他大学も高得点である90点台を次々とたたき出し、横で見つめる金親たちの表情も次第に曇っていった。そして結果発表。「第3位、明治大学」。望んでいた順位よりも二つ早い発表だった――。そのまま閉会式が終わり、写真撮影が一段落した後に金親に質問を投げかけた。「やはり三人掛けのトップバッターということで難しさがあったのでしょうか」。これに対して少しの沈黙の後、言葉を絞り出した。「(演武の順番が)1番だから負けたというふうにはしたくない。1番でも審判の方々の記憶に残る演武ができていれば1位という結果を残すことができた」(金親)。採点競技の難しさに言い逃れすることなく、結果を真摯(しんし)に受け止めた。少林寺拳法にひたむきだからこそ出た言葉。その姿勢を忘れず〝記憶に残る演武〟を目指してこれからも修練に励む。

 「予選では勝てていた相手で(本選でも)勝てると思っていたから、悔しい思いでいっぱい」(上野絵美・営4=志学館)。男女初段の部に出場した上野・根本組。最上級生同士で組んだこともあり、貫禄のある演武で堂々の予選グループ1位通過を果たした。午後の休憩を挟み、本戦がスタート。拳士たちの迫力も一層増し、会場が熱気に包まれた。この独特な雰囲気に経験豊富な4年生と言えど、いつも通りの演武をするのは難しい。「経験を積んでも、まだ緊張が。そういう面が今回は目立ってしまった」(根本)。予選の時には見られなかった硬さが出てしまい、1位と3点差で惜しくも2位に終わった。上野・根本組のように優勝にあと一歩手が届かなかった拳士だけでなく、入賞を逃した拳士、そして本選に出場することがかなわなかった拳士もいる。今回味わった悔しさの形はそれぞれ違うが、本番で実力の100%を出し切ることがいかに難しいか、改めて思い知らされた。

 この経験は次につながるに違いない。今の自分には何が足りず、何をすれば優勝に近づくのかを肌で感じることができた。結果を受けて落ち込むどころか、逆に闘志に火が付いただろう。「関東大会で勝ったことを後悔させる。全日本ではその倍返しをする気持ちで」(上野)。全日本学生大会まであと半年。拳士たちは必ず立て直してくれる、そう感じた。

[桐山雄希]

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