(34)リーグ戦後インタビュー 星知弥、水野匡貴

――今季チームが4位に沈んでしまった要因は何だと考えていますか
接戦で勝ち切れない試合が続いて4位という結果に終わってしまったかなと思います。打線がつながらなかったというのが一番大きいかなとは思うんですけど、投手陣がしっかり抑えていれば勝てたかなとは思います。最小失点に抑えていれば勝てると思うので、もっと点を与えないピッチングをしていかなければいけないと思います。
――今季を振り返っていかがですか
過去4シーズンに比べて登板数も増えたんですけど、自分的にはあまり納得はいかなかったです。接戦の場面での登板は増えましたが、自分が投げて打たれて負けた試合が数試合あったので、自分が投げて勝てるように秋はやっていきたいと思います。
――自身の魅力は何だと考えていますか
ストレートだと思います。ストレートの質というか、結構ファールを取れていると思うんですけど、ファールを取れるというのは結構魅力だとは思っています。もっと空振り取れたらいいと思いますけど。入学当初は150㎞というスピードにこだわりがあったんですけど、3年生になってキレ、ノビといったボールの質というのが大切だと思うようになりました。スピードも重要だとは思うんですけど、今はそこを重視して投球練習をしています。かつては150㎞を投げるという意識は強かったです。3年生になって責任感も出てきたので、試合で150㎞投げても打たれたら意味ないので、スピードを抑えても打者を抑えたいという気持ちが強くなったと思います。今季は変化球が少し良くなってストレートで結構空振りやファールが取れていたのでそこは良かったです。落ちるボールが良かったです。スライダーはまだストライク入ったりボールにいったりとまだ不安定なので秋までにはスライダーもしっかりとカウントを取れるようなボールにしていければ先発も増えてくるのではないかと思います。
――今季何か感じたことはありますか
秋は早稲田に勝たなきゃ優勝できないかなと感じました。打者に向かっている感じが他大の打者と違う感じがしました。打線として投げてて嫌な感覚です。今季は比較的自分の調子も良かったとは思うんですけど、その中でやっぱり振って合わされていたのでいやな打線だなと思いました。
――昨季は2試合のみの登板に終わってしまいましたが、今季に懸ける思いは強かったですか
ケガをしてしまっていたんですけど、柳(裕也投手・政経3=横浜)や下級生の齊藤(大将投手・政経2=桐蔭学園)、水野(匡貴投手・農2=静岡)が投げていたので悔しいなというのはありました。社会人、プロとやっていく上で3年次の成績は重要だなと思っているので、自分の中で3年春秋は重要なシーズンと思っていました。
――防御率は2点台を記録しました
その数字はあまり良いとは思っていないです。点差が離れている試合は比較的抑えれていたとは思うんですけど、法大2回戦だったり接戦の場面で打たれてしまっているので秋はそういった場面でも抑えられるようにやっていきたいと思います。接戦だとやっぱり相手打者からのプレッシャーが違うのでもっと向かっていけるような強い気持ちを持ってやっていけたらなと思います。
――自身の投球スタイルはどのようにお考えですか
先発とリリーフで少し違うと思います。先発のときはもともと三振取るようなタイプではないので、打たせて取って、三振を狙う時は狙う感じです。リリーフの時は短いイニングで結構一個の四球、安打が命取りになることが多いこともあり最初から力入れて投げます。
――今季は先発も経験しました
スタミナの心配はあまりなかったです。基本的にずっとリリーフをしていたので先発の気持ちというか、どういう感じで投げているかというのが参考になりました。秋はどっちで行くのかわからないですけど、先発でいってもリリーフでいってもどちらでも対応できるかなと思います。(どちらが良いというのはあるか)特にないです。先発もやりたいという気持ちはあるんですけど、リリーフで試合数を結構投げたいなと思っているので、自分的にはやはりどちらかといわれたらリリーフの方が良いと思います。
――夏はどのようなことに重点的に取り組みたいですか
自分の体を見直して一から体づくりをしたいと思います。今はバッターがついてこれてしまうので、ストレートの球速を上げたいです。加えて変化球の安定感を高めるというところです。ストレートも今の質のまま球速が上がれば心強い自分の武器になるボールなので、やはりストレートに磨きをかけていきたいと思います。
――かつてのストレートと現在のストレートでは何か違いはありますか
150㎞を越えていたときはボールは速かったと思うんですけど、あまり質というかノビが無かったと思います。今のボールだと質やノビが良くなっていると思うので、そこに威力をつけていけたらさらに良くなると思います。昔のボールだとあまり空振りが取れなかったんですけど、今年に入ってから結構空振りが取れるようになったので、実感として良くなっている感じはあると思います
――秋の目標をお願いします
チームとしてはリーグ戦優勝、そして日本一にならなきゃいけないと思うので、日本一になる集団としてどのようなことができるか、この夏が勝負だと思います。個人としては先発、リリーフどちらでいけと言われてもいつでもいけるように準備してチームの優勝、日本一に少しでも貢献できるようにやっていきたいなと思っています。
◆星知弥 ほしともや 政経3 宇都宮工高出 181cm・85kg 投手 右投右打
| 試合 | 勝利 | 敗戦 | 打者 | 投球回 | 安打 | 四死球 | 三振 | 自責点 | 防御率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 今季 | 9 | 0 | 1 | 72 | 17 1/3 | 19 | 3 | 17 | 4 | 2.08 |
| 通算 | 24 | 0 | 1 | 130 | 31 | 32 | 9 | 34 | 9 | 2.61 |
経験を積んだシーズンだった。今季は6試合に中継ぎで登板した水野匡貴投手(農2=静岡)。球質や制球力などを昨年から大きく成長させ、初めて1シーズンを戦い抜いた。手応えと課題を再確認し、来季以降のさらなる飛躍を目指す水野にお話を伺った。(この取材は5月30日に行ったものです)
――今季のチーム成績を振り返っていかがですか
チームは力のある選手が多くて、優勝する力があると思っていました。しかし、エラーやミスが多く出て、それが課題だと思います。
後半の試合での打線のつながりはいいものがあって、いい試合ができたのでよかったと思います。
――今季はご自身としてはどんなシーズンでしたか
中継ぎなので投げるイニングは短いことが多かったですが、法大戦や立大戦の時のように失点したり、ピンチを招いて結局何もできずというのがあったので、自分の中ではそこは今回の課題です。1年秋よりも投げるイニング数が多く、登板機会も増えました。1年の秋は投げることでいっぱいいっぱいでしたが、今季は周りを見たり野手に声を掛けたり落ち着けていて、自分の中でもコントロールできた部分はよかったです。
――慶大2回戦は良い投球でした
体の状態も良かったですし、気持ちも舞い上がったり慌てることなく落ち着いて、メンタル面でも自分をコントロールできました。あの試合が今季一番良かったです。
――冬の間の成果は出ましたか
全部は出ませんでしたが、秋よりは成長できて、春は投げられました。一番は制球がよくなってきていることだと思います。冬は下半身強化や体幹強化、投げ込む量も高校生活とかを振り返ってもないくらいやりました。多い時は一日250球くらい投げました。平均は200球前後です。これが制球の良さにつながったかと思います。
――捕手から言われたことはありますか
誠志郎さん(坂本主将・文4=履正社)からは、全体的な球が良くなっていること、フォームも安定してきていい形だというのは言って下さいました。
――今季良かった球種は何ですか
スライダーです。投げ込む量が増えたことが良くなった一番の要因だと思います。直球も善波監督からは良くなっていると言われて、キャッチャーも坂本さんに限らず他の人にも直球が良くなったと言われました。
――今季は初先発を経験した選手がいましたが、先発へのこだわりはありますか
秋はやってみたいです。リリーフでは試合に入りやすいですが、先発は始まってすぐ自分が投げるので、入りの気持ちの入れ方などは先輩方から聞いてやっていきたいです。
――先輩からの助言はありましたか
柳さん(裕也投手・政経3=横浜)からはコントロールが一番だと言われて、それは自分でも意識しています。練習では柳さんや上原さん(健太投手・商4=広陵)の取り組む姿勢や内容を観察しながらやっています。トレーニング一つ一つの集中、真剣さやそれ以外のメリハリを学んでいます。
――今後どんなことに取り組みますか
一番はもっと制球を磨くことが頭の中にあります。そのためにフォームを安定させないといけないですし、やはり投げ込みが大切になってきます。プラスして下半身強化にも取り組みます。
――ありがとうございました。
◆水野匡貴 みずのまさき 農2 静岡高出 182cm・82kg 投手 右投右打
| 試合 | 勝利 | 敗戦 | 打者 | 投球回 | 安打 | 四死球 | 三振 | 自責点 | 防御率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 今季 | 6 | 0 | 0 | 39 | 9 1/3 | 6 | 4 | 8 | 2 | 1.93 |
| 通算 | 9 | 0 | 0 | 57 | 13 2/3 | 8 | 7 | 14 | 2 | 1.32 |
[原大輔・森光史]
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