(33)リーグ戦後インタビュー 宮内和也、石井元、佐野恵太

2015.06.11
 内野の要を担った。今季は開幕スタメンを勝ち取り、全試合に出場した宮内和也内野手(政経4=習志野)。好機に絡む打撃や堅実な守備でチームに貢献した宮内にお話を伺った。(この取材は5月30日に行ったものです)

――今季に入る前目標としていたことと、オフシーズンの取り組みについてお聞かせください
チームとしてはもちろん優勝を目標にしていました。個人的には、目指すところはベストナインだったんですけど。常に勝つことを意識して練習から取り組んでいました。練習の時からより試合に近い、試合を意識した練習をすることを心がけていました。守備もバッティングもです。

――今季はどんなシーズンになりましたか
悔しいシーズンですね。優勝の可能性が早い段階でなくなってしまったことがすごく悔しかったです。

――チームの中で自分の役割をどのように捉えていましたか
打者としては、例えば、ランナーがいたらランナーを進めること。ランナーがいなければ自分が出て、点に絡む走塁をすること。守備では、やはりショートは大事なポジションだと思っているので、周りに声を掛けたりだとか、視野を広く持つことであったりだとかを意識してやっていました。

――内野を引っ張っていこうという意識はございましたか
そうですね。ポジションなどが変わったり、下の学年の選手が出ることもあったりで。一番上の学年なので、そういう意識は持っていました。積極的に声をかけたり、ポジショニングに関してなどで指示を出したりということをやっていました。いろいろなパターンで二遊間を組むことがありましたが、特にやりにくさはなかったです。セカンドをやったこともあったので。

――ターニングポイントとなった試合はどの試合でしょうか
慶大法大の2カードですね。そこで決まってしまった感じがあったので。

――ミスからの失点で負けてしまう試合もありました。チームとして失策が多かった理由についてはどのようにお考えですか
守備で、法大の時に結構ミスが出てしまって。日頃からしっかり取り組んではいたんですけど、まだまだ自分たちのやり方が甘かったということだと思うので、秋にはしっかりそういうことがないように修正していきたいです。

――個人的には振り返ってみていかがでしたか
リーグ戦に入って最初の何戦かが良くなかったです。最初の何戦目までかは、自分のプレーができなくて。調子が悪いというのもありましたけど、自分らしくプレーできなかったなと感じました。慶大戦くらいまでですね。守備としてもあまりうまく動けていなかったり、打者としてもあまり振れていなかったりといった感じでしたね。

――シーズンを通して試合に出たことで得た収穫はありますか
シーズン通して、チームが勝たなきゃいけないので。その、チームが勝つ難しさというか。やはり勝ち点を取るというのが難しいことなんだなということを感じました。去年は先輩がいて、ただ単について行って、優勝なども何回かしてきましたけど、一番上の学年になって、いざ先頭に立ってやるとなった時に難しいなと感じました。

――やはり昨年二遊間を守っていた福田周平選手(平27商卒)、糸原健斗選手(平27営卒)の存在というのは大きかったですか
大きかったですね。去年はショートを周平さんが守っていて、自分が周平さんを見ていた時は、すごく周りに声を掛けたり、ピッチャーに声を掛けたりしてチームを盛り上げるような方だったので。自分はそういうところをすごく見習っていました。

――一方で今季良かったと感じたことはございましたか
あんまりいいところというのはなかったですけど。最後の立大戦で優勝もなく、消化試合みたいな試合ではあったんですけど秋のことを考えたら結構大事な試合で。連勝で終えたことはすごく良かったなと思います。最後はチーム全体が絶対連勝するぞという気持ちでした。

――最後に今後の意気込みをお願いします
秋も目標は優勝なので、この夏、守備打撃走塁などでチーム的にも個人的にもレベルアップして、秋のリーグ戦に臨めればと思います。守備としては誰が見ても安心できるような内野手に、打撃では次の打者につながるような、相手が嫌がるようなバッターになりたいです。

――ありがとうございました。

◆宮内和也 みやうちかずや 政経4 習志野高出 170cm・68kg 内野手 右投右打

試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁 犠打 四死球 打率
宮内 今季・通算成績
今季 12 31 .226
通算 52 117 23 .197

 苦しい春を過ごした。昨秋全試合スタメン出場し勝負強い打撃でベストナインも受賞した石井元内野手(営4=履正社)。さらなる飛躍を懸けて臨んだ今季はスタメンを外れることもあり、勝負どころで痛恨の失策を犯すなど厳しいシーズンとなった。今季味わった経験を糧にかつての輝きを取り戻す。(この取材は5月30日に行ったものです)

――今季を振り返っていかがですか
優勝できなくて、内容的には内野のエラーとかで点を取られて敗因は大体そこだと思います。大会前は守備が課題としていて、その成果が出なかったので悔しいリーグ戦になりました。自分たちの代はリーグ優勝を3回経験していて、優勝が当たり前というか、そういう風になってきているので、4位という結果はとてもショックです。

――昨年までと違った点はありましたか
糸原さん(健斗選手・平27営卒)と福田さん(周平選手・平27商卒)という大きな存在が抜け、自分たちでやっていくとなって内容で引っ張る選手がいないところだと思います。2人の存在が大きかったです。単に守備力とかだけでなく引っ張る力とかです。プレーでも背中でも引っ張りますし、一つ一つ言うことに影響力があるというか、自分とかはあまりそういうのがないのでやっていきたいとは思うんですけどまだできていないです。

――シーズン前の取材では今年のチームは「めちゃくちゃ強いか弱いかになる」とおっしゃっていました

やっぱり個性が強いので、まとまりがなかったというのはありました。どうやったらまとまるかとか、周りから見てどうやったらまとまっているかというのはわからないです。雰囲気はそんな悪いとかじゃないんですけど、一人一人がきちんとプレーができていなくてまとまりが無いという感じだったので、そういうのがきちんと一人一人ができれば秋はもっと良くなるかなと思います。

――今季を個人として振り返っていかがですか
法大戦でエラーしてそれで負けて、バッティングもそんな良くなくて全然チャンスでも打てないですし。いいところが全然無かったです。その分でも秋にどうしたらいいかとか分かるんで次に生かしていければいいなと思います。今季は本当に監督の信頼を失うプレーとかをしてしまって情けないなと思いました。

――今季石井選手はバットを短く持っておられました
監督、コーチの指示です。自分のバッティングの調子の悪さを見てアドバイスしてくれました。正直自分のプライドからしたら短く持ちたくないですけど監督、コーチが言ってくれたのでそれが今回は5安打くらいしか打ってないですけど全部短く持って打っているのでまあ良かったとは思います。短く持ったら最後までボールを見れるので、コーチからも短く持った方がバランスがいいと言われました。自分の調子が悪くてそういったアドバイスをもらっているので、自分がきちんとすればそういったアドバイスはないと思うので、秋は絶対長く持って打ちたいと思います。クリーンアップを打たせてもらってるんでやっぱり長打が打てるバッターとかチャンスがつくれる、大きいのが打てるようなバッターになりたいです。

――自身のプレースタイルはどのように考えていますか
正直分からないです。分からないですけど周りから言われるのはホームラン打てるバッターと言われるので自分もそういうバッターになりたいと思います。まだ自分を見つけられないというか、どうやったらいいんだろうと思いますけど。周りからそうやって言われているので、そういうホームランバッターにならないといけないと思います。

――今後はどんなことに取り組んでいきたいですか
守備を第一に考えて、バッティングももう全部です。一つ二つ上にいかないといけないと思うので。秋は優勝したいです。自分がしっかりしたら勝てると思うので頑張りたいです。

――秋の目標をお願いします
日本一になることです。個人の欲は無いです。優勝できたらいいです。

――ありがとうございました

◆石井元 いしいげん 営4 履正社高出 182cm・80kg 内野手 右投右打

試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁 犠打 四死球 打率
石井 今季・通算成績
今春 10 17 .294
通算 45 116 23 17 16 .253

 期待の長距離砲が片りんを見せた。佐野恵太内野手(商3=広陵)は今季は自身最多の31打席に立ち、クリーンアップでの出場機会もあった。慶大1回戦では2安打2打点の活躍。課題の確実性を上げ、内野の他ポジション挑戦にも意欲を見せる。さらなる進化を期する佐野恵にお話を伺った。(この取材は5月30日に行ったものです)

――今季を振り返っていかがですか
うまくつながらなかったなと思います。全試合通じて粘ることができなかったことが昨年や一昨年勝てたときと違うのかなと思いました。オープン戦からあっさり終わってしまう試合が多くて、粘りで勝っていくチームカラーというのができませんでした。全員でつながろうという意識や、最後まで諦めないという思いが昨年とかと比べると少なかったのかなと思います。

――内野陣が固定できませんでした
自分自身も一塁でずっと出続けれたわけではないですし、やはり去年、一昨年みたいに強い時は二遊間、三遊間が固まっていたので、自分もレギュラーを確実に取れるようにして試合に出続けないといけないと思いました。

――個人の成績を振り返っていかがですか
規定打席には乗っていませんが、今季だけで昨年の打席数は立っていると思うので、代打などで1試合出るというのに比べたらだいぶリーグ戦のペースをつかめました。大変さとか調整の仕方とか、リズムが何となく自分的には分かりました。(見つかった課題)今季の安打のほとんどがストレートでした。変化球がこれからも増えてくると思うので、それに対応できる技術と、打率を上げていけるように練習からやっていくしかないと思います。自分の一番の課題は打率を残すというところだと思うので、そこを改善しないと秋もという感じですね。

――クリーンアップでの出場もありました
基本今までは6番や7番とかで今年も序盤はそうだったので、気持ち的にはだいぶ3番は違うなと思いました。いい打順を打てば打つほど投手もいろいろ考えてくるので、6番7番だったら直球でポンポンとくる感じのイメージだったのが、上位打線は変化球で様子を見に来たりという感じでした。警戒されているんだなと思いました。

――シーズン途中でバッティングフォームを変えたりしましたか
空き週もあったので、感じがいいフォームがあったら練習で試して、はまればそれで行くという感じでした。うまくいかなかった時にはフォームを変えればいいかなという考えでやっているので、そんなに固めすぎないようにはしています。調子が悪かったらすぐどこかをいじってというふうにできるようにしています。ただ変えるといっても少しどこかを変えるだけです。バットのトップや構える位置を変えるくらいです。基本的なところはどっしりと構えて、力の入らない構えをして打ちにいくというところだけは変えないようにしています。ここは変えたら駄目だなというのは分かっているのでそれ以外のところで調整するようにしています。

――今季は一塁に専念していましたが、今後もそうしていくのですか
そのつもりはないです。ずっと一塁をやっていくというふうには思っていないですし、それではダメだと思っています。内野の色々なポジションに挑戦して、将来的には違うポジションを守れていればと思います。最初に入るところは三塁だと思うんですけど、そのあと二遊間もやりたいですね。一塁だけだと行き詰まってしまうと思うので、色々なポジションをできるようにしないといけないです。

――捕手への思いは
将来的には捕手に戻ったりとかはあるかもしれないですけど、強いこだわりとかはそんなに無いです。他の内野のポジションをできるようにしたいなという思いの方が強いです。周りの人はキャッチャーがいいんじゃないかという人ばかりです。高校の監督や両親や今まで野球に携わってくれた人たちはキャッチャーができるようになれば上の世界も大分広がるぞというふうに言ってくださるので。自分もそれは分かっているんですけど、もともと捕手を始めたのが高校の途中からと遅くて、内野の方が自信があると思っているので、自信がある内野で勝負したいなと思っています。

――今後は何に重点的に取り組んでいきたいですか
ずっと一塁じゃ駄目だと思うので、まずは自分の道を広げるという意味でも内野全ポジション挑戦して、打撃では率残せるように打ち方とかタイミングの取り方とかも変えなきゃいけないなとと思っているので、この夏の練習中に大きく変化してみようかなと思っています。

――来季の目標をお願いします
規定打席に乗せて、ずっと試合に出れるような選手になって、先輩の丸子さん(早大)があれだけ活躍しているので、自分も負けじと活躍したいと思います。

――ありがとうございました

◆佐野恵太 さのけいた 商3 広陵高出 177cm・77kg 内野手 右投左打

試合 打数 安打 二塁打 三塁打 本塁打 打点 盗塁 犠打 四死球 打率
佐野恵 今季・通算成績
今季 29 .241
通算 25 60 12 .200

[箭内桃子・原大輔]