
(8)投打に戦力充実 秋春連覇へ/明大展望

新チーム始動後の実戦成績は全27試合で14勝10敗3分。「勝ちにこだわる」(坂本誠志郎主将・文4=履正社)と戦ってきた。実戦開幕からは3連敗も、3月7日の東農大オホーツク戦から27日の国武大戦までの14試合では10勝と投打とも好調を維持。しかし、その後は打線が若干不調に陥り一進一退を繰り返している。それでもリーグ戦経験豊富な選手がそろうため、開幕までに投打ともに状態を上げてくるだろう。
投手陣は盤石だ。エース級の活躍が期待されるのは上原健太投手(商4=広陵)。190cmの長身からの角度ある投球を武器とする。今季は「春5勝」を目標とし、一戦目の先発を狙う。ただ、昨年までは救援登板が主であり、これまで通り試合終盤の貴重な火消し役として起用されることも考えられる。制球力が自慢の柳裕也投手(政経3=横浜)は実戦でも完投勝利を挙げるなど、今季の先発登板が濃厚だ。齊藤大将投手(政経2=桐蔭学園)は左打者が思わずのけぞるほどのスライダーが武器の左腕。昨季同様中継ぎとしての活躍が求められる。そして、今季ブレイクが予想されるのが水野匡貴投手(農2=静岡)だ。「球威が増した」と善波達也監督が成長を認める本格派右腕は、実戦でも先発登板を重ねている。「先発で投げられるようにしたい」と意欲を見せる。
攻撃は4年生が軸となる。中心は高山俊外野手(文4=日大三)と菅野剛士外野手(法4=東海大相模)だ。高山は実戦で1、3番を任されている。本調子ではないがコンスタントに安打を放ち、今季も活躍は間違いない。昨年不振に苦しんだ菅野は4番での出場を続けた。持ち味の広角打法で好調を維持し、起用に応えている。「4番の自覚はある」と菅野の今季の復活への思いは強い。坂本、石井元内野手(営4=履正社)、佐野恵太内野手(商3=広陵)もスタメンは固い。争いが激化しているのは二遊間と外野の残り一枠。実戦では二塁の大塚健太朗内野手(商4=花咲徳栄)、遊撃の宮内和也内野手(政経4=習志野)、外野は小倉貴大外野手(文4=関西)といった4年生がアピールし、争いを一歩リードしている。
日本一への挑戦権を得るには今季の優勝は不可欠だ。主力の残る立大、慶大をはじめ、監督が変わりチームカラーを一新して挑んでくる早大、法大や、連敗脱出に向けて燃えてくる東大と、決して楽な戦いは存在しないが、入部から6季中3季でリーグ制覇を経験している4年生が中心となって連覇に挑む。
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