東大に連勝 小田、薄田で無安打リレー/東京六大学春季リーグ戦

2015.04.08
東大に連勝 小田、薄田で無安打リレー/東京六大学春季リーグ戦
 相手打線を無安打に抑えた。先発の小田敏大投手(営3=明大中野八王子)と6回から継投した薄田寛也投手(農3=日本文理)が3失点ながら、東大に安打を許さないピッチングで相手を翻弄(ほんろう)した。打線も多々野将太外野手(農2=花巻東)が今季初本塁打を放つなど、連日の二桁得点で快勝した。リーグ優勝に向け幸先良く勝ち点を獲得した。

 打線を奮起させた一発だった。初回、1死二塁から多々野が右越え2点本塁打。打った瞬間「外野フライかなと思った」(多々野)という打球は風に乗ってフェンスを大きく越えた。2回にも萩谷直斗内野手(営3=水城)の中越え適時二塁打など、初回の勝ち越し打を皮切りに打線がつながった。東大1回戦では序盤に5点を入れるも中押し点が取れず終盤は1点差まで追い詰められた。しかしその反省から「前半から効率良く点を取ることができた」(吉田由宇主将・法4=日本文理)と4回までに7点差をつけ試合を決定づけた。「これが理想的な戦い方」と吉田主将。前節の反省を生かした攻撃となった。

 先発の小田と継投した薄田で無安打リレーを披露した。小田は3回まで打者5人を三振に抑えて完璧な立ち上がり。味方の失策などで3失点を喫するも試合をつくった。しかし、小田は「反省するべきところもたくさんある」とあくまで謙遜。思ったところに投げられなかったことが今後、強敵相手に登板する上で改善が必要と満足していなかった。
 薄田は6回からリリーフ登板。「点を取られることが多かった」と空振りを狙った投球が力んでいた。今回は「打たれても次抑える」という気持ちでストライクゾーンにボールを集め、打たせて取るピッチングで無安打に抑えた。

 スタートダッシュに成功した。開幕カードで2連勝しいち早く勝ち点を獲得。次節の相手である慶大は、昨年の秋季リーグで引き分け2試合を含む49イニングの死闘を繰り広げた相手だ。「2週間あるのでしっかり準備していきたい」と吉田主将。東大戦連続二桁得点の打線をつなげていきたい。

[吉田周平]

試合後のコメント
吉田主将

「1戦目終わって反省としてエンジン掛かるのが遅かったので、自分では貢献できたので良かったと思う。取りあえず2戦2勝で終われたのは良かった。守備の乱れはああいうことをすると、ノーヒットで3点も入れられるので守備もピッチャーも痛いのでこれから練習して、なくしていけばいい。まだまだ力が足りていない。こんな試合をしていてはまだまだだと思うのでもっとレベルアップできるように一人一人が意識持って練習していかないといけないかなと思う。ピッチャーが良く投げてくれたので本当にそれは良かったと思う。小田は関東地区選手権の時はコントロールにばらつきがあって勝負できる球がなくて苦しんでいたが今回はしっかりコントロールできてコーナーに投げ分けていたので良かった。エースなので頑張ってほしい。前半で効率良く点を取ることができたのでピッチャーも投げやすくできた。これが理想的な戦い方だと思うのでバッターが前半にしっかり援護してあげて投げやすくすることを続けていきたい。空き週あるのでしっかり自分たちが戦っていけば負けないと思うので自分たちがやれることを練習していきたい」

薄田
「最近投げて点を取られることが多かったので、点を取られないようにと思いながら投げた。三振を取れないので打たせたほうが早いと思いストライクゾーンで勝負しにいった。無安打ということはあまり意識してなかった。結果的にそうなっていれば良いと思う。関東地区選手権は力んでいたというか空振りを取ってやろうと思った。投げていれば打たれると思いながら投げていたので打たれるし点は取られる。ここ最近の試合で再確認できた。打たれても次抑えるということをもう一度再確認できたので良かった。点を取られないことが一番で、打撃に流れがくるように。みんな打ってくれるので守備から流れをつくって攻撃の流れをつくっていきたい」

小田
「ヒットは打たれていないと思うが点を取られたということでいいとは言えない。チームが勝つことが大事だと思っていて、良かった部分もあったと思うが反省するべきところもある。先頭バッターに対して良くなかった。特に点を取られた回はそうだがそこから点が取られているので締めるところ締めないといけないと思った。真っすぐが良かったのでそれを軸に組み立てたがまだまだ変化球が思っているよりは悪いので今後練習していくべきところだと思った。3回まで三者凡退の抑えたところは結果的に抑えたという感じだった。良いバッターだったら痛打されていると思うし、思ったところに投げられていないところがあったので改善していきたい。前回の関東地区選手権で点を取られて今回もあまり良くなかったことで、一旦ゼロに戻して走り込みから筋トレから体を作り直していきたい」

萩谷
「ここで勝ち点を落とすようだったら駄目なのでこれからが勝負だと思う。守りで崩れてしまうと勝つのが苦しくなってしまうのでエラーが出るとこれからが苦しくなる。3点で済んだがあれでバタバタといってしまうと危なかったと思うので守りのミスはなくしていきたい。10打席中で3本しか打ってないので特に1戦目は最後にホームランを打ったが前の打席はひどかったので状態としては良くない。良くない中でも転がす打球というか低い打球をもっと打つように、アウトになるにしても高いフライだったらほとんどがアウトなのでゴロ、もくしはライナーで打つようにしたい。自分が出れば後にいいバッターがそろっていて点になると思うが今のところそれができてないので2番の(鈴木)太朗に助けられているところがある。太朗があれだけ出てくれていると自分が出るともっと大量得点になると思うので打撃の調子を上げて自分が打てばもっと点になって勝てると思う。慶大戦は普通にやれば負ける相手じゃないのでしっかり2回戦で勝ち点を取って、最後3カードが山というか実力がそろっているところなのでそこに向けてしっかりとした準備ができるように、今日みたいな試合ははっきり言ってあまり良くない。今日はフライが多かったのでつなげる野球でしっかり勝ちたい。(狙っていく部分は)ピッチャーは誰が投げるかまだ分からないのでデータはないが、取りあえず自分が塁に出れば確実に点になる打線なので出塁することを目標に頑張りたい」

多々野
「前の打者がチャンスをつくってくれるので自分が返そうといいプレッシャーの中で打席に立てている。本塁打は真っすぐの真ん中低めを打って感触はあやしくて外野フライかなと思ったがうまくバットに乗ってくれた。チャンスではしっかりランナーを返しているのでいかにこれを安定して続けていくかが重要。これから先は調子を維持していけたらいいなと思う。次は1週空くのでモチベーションをしっかり持って2勝して終わらせたいと思う」