連日の逆転勝利とはならず 4回戦で敗退/関東地区選手権

2015.03.26
連日の逆転勝利とはならず 4回戦で敗退/関東地区選手権
 相手の勢いを止めることができなかった。立大に4―7で敗れ、前日の逆転劇再現とはならなかった。先発の小田敏大投手(営3=明大中野八王子)は5回7失点。その後打線は寶田慎太郎外野手(営4=東北)と酒井翔弥外野手(法3=東北)の適時打で3点差まで追い上げるのが精いっぱいだった。

 2年ぶりの復帰登板を勝利で飾ることはできなかった。昨季はケガで登板機会がなかった小田。ほろ苦い復帰戦となった。初回三者凡退に抑える立ち上がりを見せたが1―1で迎えた5回、三つの四死球を出して相手に満塁の好機を与える。この試合「勝負できる球がなかった」と小田。球が甘く入り2本の適時打で勝ち越しを許すと最後は大井(立大)から本塁打を浴び勝利を決められ力尽きた。

 逆転に持ち込めなかった。6点差で迎えた5回裏、鈴木の内野ゴロがエラーを誘うと寶田の左前適時打と酒井の右中間を破る適時2点二塁打で3点差まで追い上げる。しかし、その後は好機を生かせず3点にとどまった。

 確かな収穫もあった。下位打線からチームを盛り上げた。鈴木太朗内野手(法2=大船渡)は内野ならどこでも守れるユーティリティプレーヤーだ。守備には定評があり今大会でも立大戦初回2死一塁の場面で強烈な当たりをさばき併殺打を完成させるなど見せ場をつくった。打席でも「どんな形でも塁に出ることを意識して打席に立っている」(鈴木)。試合でも全力疾走で相手のミスを多く誘った。「自分に求められていることを春のリーグでは結果という形でアピールしていきたい」と鈴木。春季リーグ戦で多くの塁に出て三塁手の定位置を確保する。

 4回戦で敗退した今大会。気持ちを切り替えて春季リーグに向けて練習を積む。バッターに関しては「全然振れていない」と吉田由宇主将(法4=日本文理)。ピッチャーも「層が厚いことに甘んじないで」と個人個人でやるべきことを見つけ準備に取り掛かる。
[吉田周平]

試合後のコメント
吉田主将

「完全に力負け。今日までにできる準備はトーナメント決まってからしっかりやってきたつもりなので誰が調子悪いとか関係なく力負け。(立大の)打線は振れているという情報は聞いていたが思った以上に振れていると感じた。ピッチャーも谷は投げないと聞いていたが加藤を攻略するのが遅かった。いまいちつながらなかった。相手が上だった。(5回は)エラー絡みでチャンスがあったので試合中もチャンス来るかなとしっかり集中してという声を掛けていたが、点を取れたのはそこだけだった。(6失点は)先頭フォアボールがあったので記録は四死球だがピッチャーとしては、フォアボールはエラーと一緒なので先頭を簡単に出してしまったこととその後の2ランは余計だった。防げたのでもったいない。(小田のピッチングは)小田は去年1年間ケガでずっと投げられなかったが秋に治ってしっかり練習していたので結果も出していたし、期待も込めて当然のようにエースという扱いをして頼むぞという感じだった。自分の配球も単調だったかなと思う部分もあるが、小田もしっかり準備をしてきたと思うので相手が本当に上だったと思う。(春季リーグ戦に向けて)投手陣に自信があったがつけ込まれて打たれてほころびが出てしまったのでもっと磨いていかないといけない。バッターも全然振れてないのでピッチャーも層が厚いことに甘んじないで個人個人でやっていけるように春に向けてしっかり準備していきたい」

渡邉大輝主務(法4=明大中野八王子)
「昨日の結果もあって先制してリズムに乗っていこうという話になっていたが、先制されて流れを相手に持っていかれた状態で四球からの連打という自滅のパターンだった。点取られた後に取り返したのは良かったが0行進の時にもう一盛り上がりできなかったのでそこは力負け。同じリーグの立大に負けたのは正直悔しい。幸か不幸か立大とのリベンジの機会はまだあるのでその時に2タテできるように練習を積んでいきたい。鈴木と松原の活躍はありがたい。だが、今日みたいに松原が打てないときは周りがカバーしないと勝てない。松原や去年出場機会が恵まれなかった選手が出てきてくれれば去年から出ていた選手もさらに奮起して頑張ってくれると思う。4年生が少ないので下の力も必要になってくるので松原や鈴木以外の選手にも出てきてほしい。関東地区選手権は負けてしまったので今日で切り替える。そのように考えれば立大や早大よりも練習ができるので固定概念なく全員フラットな状態からもう一度練習して最善の状態に仕上げて春季リーグ戦を優勝したい」

小田
「今日の試合は0点。勝負できる球がなかったというか調子が悪いなりにまとめようと思っていたがそれもできなくて申し訳ない。勝負する球がなくて自分の思い通りのピッチングにならなかった。直球が持ち味とは思っていなくてコンビネーションだとかバランスだと思っている。ピッチャーが7失点したらバッターも頑張ってはいたが今日は自分が悪い。もう終わったことなのでリーグ戦ではこういう結果にならないように切り替えてまた一から鍛え直していきたい」

酒井
「序盤先制されてすぐに点を返せたことは大きかったが、5回の6失点は全て防げたような点数。ただの悪循環という面に関して一番の敗因だと思う。6失点に関しては野手が何もできなかったのでそこはピッチャーに頑張ってもらわないといけない。(野手のエラーが多かったが)普段から守備メインの練習が多い中でエラーが目立つということは、一球一球に集中できていないことが一番だと思う。(春季リーグ戦に向けて)今年のチームは絶対的にピッチャーがいいということを自覚していたが、2試合やって13失点で全然稼働できていないことが分かった。去年同様今年も打たないといけない。ピッチャーだけに頼ってはいられないということをこの大会でよく分かったのでいかにバッターが先制点を取ってピッチャーに気持ちよく投げさせられるかが春季リーグ戦勝てるかどうか。野手としては打って打ちまくるくらいの気持ちでやっていきたい」

鈴木
「新体制で初めての大会ということで硬いところがあったと思う。失点が多く守備からリズムがつくれなかったのが敗因につながってしまった。攻撃面では良かったと思うので詰めが甘かった。自分は後ろに萩谷さん(直斗・営3=水城)や寶田さんといった良い打者が並んでいるのでどんな形でも塁に出ることを意識して打席に立っている。今大会では個人でもチームとしても守備からリズムをつくれなかったのでその点でミスをどれだけなくしていけるかが今後のカギになる。自分に求められていることを春のリーグでは結果という形でアピールしていきたい」

多々野将太外野手(農2=花巻東)
「バッティングは水物なのでチームとしてはいかに失点を防ぐか、個人としては大事な場面で活躍できるようにならないといけない。普段の練習からの詰めの甘さが出てしまった。そこを詰めていかないと個人としては結果を残せない。打撃の調子は良い。ここで終わらず春のリーグ戦でも結果を残せるようにしたい。春は優勝あるのみ。バッティングでチームに貢献したい」