決勝の舞台に進めず 関東学大に惜敗/関東大学・社会人王座決定戦

2014.11.05
決勝の舞台に進めず 関東学大に惜敗/関東大学・社会人王座決定戦
 決勝進出はならなかった。神奈川リーグの王者・関東学大に5―6と惜敗を喫した。初回に失策で走者を許すと2者連続の二塁打を浴び一気に3点を失う。7回からは打線がつながり5―5の同点とするが、10回裏2死満塁の場面で右前安打を浴び勝ち越しを許した。

先発した篠原
先発した篠原

 接戦をものにできなかった。前半は先発投手に苦しみ無得点。しかし6回表に全日本選抜にも選ばれたエース・戸津(関東学大)が登板すると、6番酒井翔弥外野手(法2=東北)が中前安打を放ち1点を返した。「一回勢いに乗れば何点か取れるチーム」(加藤直紀主将・商4=明大中野八王子)と7回も打線が奮起し一挙に3得点。8回には寶田慎太郎外野手(営3=東北)の右中間を破る三塁打、続く久保田駿内野手(法1=広陵)の右前適時打で同点に追い付いた。流れに乗るかと思われたが9回、10回と凡打に終わり、10回裏に4番荒波(関東学大)に右前安打を許すと関東王座敗退が決まった。

 粘り強い投球を披露した。先発の篠原匠投手(政経1=明大中野八王子)は「ランナーを出しても崩れないようにという課題を持っていた」と初回に野手の失策から3点を失うも自責点1と粘投を重ねた。2番手の薄田寛也投手(農2=日本文理)は先頭打者に左翼へ本塁打を浴びたが、その後は三者凡退に抑え六大学最優秀防御率の意地を見せた。

 4年生にとっては最後の引退試合となった。「勝ち負けに今まで以上に執着心が湧いた」とこの1年間采配の役目を担った風岡厚志(理工4=川和)。最後の試合は勝利を収められなかったが「やり切ったので正直悔いはない」(加藤)と接戦に持ち込む今年の明大らしい試合で戦いを終えた。

[橋本杏菜]

試合後のコメント
加藤

「負けはしたがやり切ったので正直悔いはない。最後粘り強い試合ができたので良かった。ピッチャー代わって流れがこっちに来たのでそこでしっかり得点を重ねられたのは下の代につながるものを見せられたと思う。(7回は)寳田がいいスタートを切ってくれた。寳田の脚があってこその3点だったと思う。一回勢いに乗れば何点か取れるチームなので秋は全然その勢いに乗ることがなかったが、最後の試合で見せられたと思う。(同点まで追い付いたが)同点で勝ち越せなかったのが痛かった。同点止まりで終わっているので攻撃で攻めている回に一気に逆転できないと攻撃もモノにはできないと思った。(ピッチャー陣に関しては)秋リーグからよく投げてくれていたので、秋の結果はピッチャー陣の頑張りだと思っている。(後輩に対して)自分たちの代を越えてほしいと思っているので、全日本出場は当然のことでそこでどれくらい勝ち上がれるかということが来年課題になってくると思う。4年生が抜けて戦力は落ちないと思うので、また上を目指して頑張ってもらいたい」

風岡
「ピッチャー自体球は悪くなかったが初回の3点がエラーから打たれてそれが一番余計だったと思う。攻撃の面では最初ランナー出て攻撃できるかと思ったがあと1本が出なくて点数が取れなかった。そのまま点数取られて何もできず負けたわけではないので、逆転はできなかったが追い付いて延長まで持ち込んで今年の明治らしい終わり方だった。(最後の年を振り返って)約1年間この采配の立場をやらせてもらって今まではプレーすることしか考えていなかったがこの立場になってチームのことを考えるようになった。勝ち負けに今まで以上に執着心が湧いて、より野球が面白くなったと思った」

篠原
「今日はランナーを出しても崩れないようにという課題を持っていた。思い通りではないが課題を持ってフォアボール、デッドボール出さないだったりそういうところを考えながら投げていったので自分にとって収穫の多い試合だった。(初回から3点取られたが)相手にはすごくいいピッチャーがいるので最初は厳しいかなと思ったが後半になって追い付いてくれてやっぱり自分が粘り強く投げているとバッター陣もしっかり打ってくれるんだなと思った。(7回から)代わったピッチャーはすごくいいピッチャーだったので点数を取ってくれたということがうれしくてもっと自分が初回のミスをカバーできていればと後悔した部分もある。来年からしっかりそこは気合入れてやっていきたい。(相手チームの難しかったところは)関東大会になるとレベルも高くてバッティングもすごく振れている人たちばかりなのでそういう人たちをどうやって押さえていくかというのをキャッチャーと相談しながらもっとやっていくべきだったと思う。(キャッチャーとは)試合中あまりコミュニケーションを取れていなかったのでもう一回しっかり思っていることを言い合っていいバッテリーになれたらと思う。ベンチに戻って打たれた球について話してみても良かったかなと思う。金子は自分のことを考えてくれているので、自分ももっと金子のことを考えてあげないとなと思った。(ピッチングに関して挑戦していることは)とりあえずこの冬は走って下をしっかり使えるようにトレーニングを積んでまた春びっくりするくらい成長したいと思っている」