
東大から18点奪いコールド勝ち/東京六大学春季リーグ戦
大量得点の糸口を開いた。0―0で迎えた4回、2死の場面で5番橋本健史内野手(商4=明大中野八王子)が右前安打を放ち、四球で出塁していた吉田由宇捕手(法3=日本文理)を三塁に。2死二、三塁の好機に続く酒井が左中間に長打を運んだ。先制の2点適時打に「明治の流れをつくれて良かった」と加藤直紀主将(商4=明大中野八王子)。前日の無安打から挽回し、酒井はこの日5打数3安打5打点の活躍で打線をけん引した。
先制後も打線は止まらず、5回に7点、6回に3点を追加。7回にも加藤、酒井の二塁打などで6点を挙げた。終盤、相手投手の四死球も目立ったが13安打18得点の攻撃で大量得点を奪った。
安定感のある投球を披露した。先発した赤尾はテンポの良い投球で東大打線を寄せつけず、7回を2安打1失点に抑えた。
7回は三者凡退で終えた。「最後は締めないといけないという思いがあったのでそこはしっかり気持ちを入れて投げた」(赤尾)。5回裏に4番宮田(東大)から左中間に抜ける二塁打を浴び、失点を喫した赤尾。7回では外角の直球が決まり宮田を三振に切って取った。
勝ち点を奪取したが、まだまだ満足のいく結果ではない。「初回からこっちが優位に進めないといけない」と加藤主将は振り返った。
ベンチワークにも課題が残る。試合後のミーティングでは船木翼コーチ(平26農卒)からの喝が入った。「声で流れを持って来ようという意識がない」と船木コーチ。点差が激しく広がる中で集中力の切れが生まれてしまった。チーム一丸となり今後の試合に挑まなくてはならないと感じたはずだ。
次なる対戦相手は法大だ。「打ったり打たれたりという場面もあると思うのでその中でいかに守って、攻撃につなげられるかというところが大事」と加藤主将。着実に勝ち点を奪い、リーグ優勝へ向けひた走る。
[橋本杏菜]
試合後のコメント
加藤
「最後7回で決めようという形になってからしっかり決められたのは良かった。勝てたが全然満足はいっていない。今日も3回まで0点だったので初回からこっちが優位に進めないといけない。先に点を取ればかなり優位には進められると思う。(天候が悪かったが)体だけ冷えないようにということと気持ちは切れないようにと思っていた。中断があってもよく集中を切らさずにできた。(タイムリーは)今日は比較的出てくれたので一安心。でもまだまだ2試合見て振りが鈍いと思う。まだまだ振れていない部分が多かったので、もう一回この2週間でバット振り込んで、よりベストな状態に持っていきたい。(赤尾さんのピッチングは)あれくらいは当然かなと。7回最後締めてくれたので良かったが、点を取られた回にボールがちょっと浮いていた。それ以外は全体的に良かった。4年目で経験も積んでいるのでチームのエースとして当然のピッチングをしてくれた。まだまだこれからの対戦相手との試合で完封してくれたらいい。それくらいのレベルはあると思うのでしっかり投げてもらいたい。(相手投手は)今日もフライが多かったが、相手のボールに合わせずにしっかり引きつけて強いスイングをすることができた。どういうピッチャーが出てきても自分のスイングをしないといけない。どんなに速い球であれ遅い球であれヒットになかなかできないので、相手ピッチャーがどうこうというよりしっかり自分の打つポイント、引きつけてしっかり振ることが一番だと思う。(ヒットが何本もあったが)今日は4回に先制して、多少気持ちが楽になった部分があった。先制点を取って2―0という状態で、こっちがまた攻撃できればみんなもより伸び伸びできるかなと。(ベンチワークは)一人一人が必死になってやらないといけないと思う。船木さんが言っていることは、本当は自分が言わないといけないが船木さんが言ってくれたのでもう一回ベンチワーク含め、ベンチから打たせるというそういう雰囲気をチーム一体となって作っていきたい。点数が開くとどうしてもという部分があるが、その中でベンチに入っている以上は責任持ってやらないといけない。しっかりバッターを応援して、守備も声を出すというのはベンチに入っているからにはやってもらわないといけない。(次の法大戦は)法政はいいピッチャーもいるし打線も打ってくる奴が多いので、法政であれどんなチームであれやっぱり先制点が重要。そこを意識して試合の入りが一番重要なのでそこだけ間違わないようにしたい。これからはシーソーゲームのように打ったり打たれたりという場面もあると思う。その中で如何に守って攻撃につなげられるかというところが大事になる。気を引き締めてやりたい」
赤尾
「力を入れるバッターは力を入れて、あまり力のないようなバッターにはそんなにカウント悪くせずに、早めに勝負する、球数を少なくすることが序盤はできていた。(5回に失点があったが)やっぱり単調になってしまう部分があってヒット打たれて、それが続くということはどこかで流れを切れてないというのが自分の中であると思う。そこはもう一回自分が調整しないといけないところ。もっとどうにかして頑張らないといけないと思った。練習のときにというよりも試合のときに一呼吸入れるとか、投球においてもマウンド裁きにおいてももっとメリハリを付けたいと思う。(天候が悪かったが)特別な影響はなかったがやっぱりそんなにいつもある訳ではないので、慣れていない環境でもしっかりやらないといけないというのを思った。投げにくくないのに投げにくいと思ってしまった部分もあったので、そこは慣れない環境だと思った。動いてはいるのでベンチにいる人より寒くはなかったが、気温も低くなると体もだんだん動かなくなってくるので、マウンドに行く前のアップはしっかりやらないといけないと思った。(一番よく投げられた回は)結果からしても最後はしっかり抑えられた。4番の宮田にその前の打席で打たれていて、最後の打席の外まっすぐはちょっとタイミングを自分の中でずらして、遅らせたので外のまっすぐでも厳しいところに決まったのもあるが、バッターとしてもタイミングがちょっとずれていたんじゃないかと思う。(7回は三者凡退だったが)やっぱりコールドでみんな点を取ってくれたし最後はランナー出したりだとか、フォアボール出したりとかずるずる終わるよりかはしっかり締めないといけないという思いがあった。そこはしっかり気持ちを入れて投げた。(大量得点だったが打撃は)前半は単調になっていたが後半は上手く振れているのが多かった。これからもっといいピッチャーも出てきてもっと打ちにくい球も出てくるがそうなったときに自分たちのバッティングができるようにしないといけないと思う。(打席に立って)打席の感覚を最近は味わっていなかったので結構久しぶりのところもあってやっぱり難しいなと思った。でもバントとか自分がやらないといけないことができなかった面ではそれは反省しないといけない。打席に入ったときの方が負担はあるが面白味はあるので、それも楽しみながらやっていきたい。(法政戦まであと2週間だが)もっとフォームを固めてコントロールをよくすることが自分がやらないといけないことだと思う。しっかり投げ込みをして、シーズン入ったらやっぱり調整っていうところが大きくなってくると思うのでしっかり調整してやりたいと思う」
船木コーチ
「コーチとして見る視点が変わった。このチームは去年より強いところもあるし、ただもうちょっと4年生が引っ張っていってほしい。チームを一つにするためにももうちょっとみんなで話し合っていい方向に向けられるようにしていかないといけない。自分がやる仕事はそういうことの手助けというか、選手たちが自分の実力を出せられるようにしたい。もちろんリーグ戦で優勝できると思うしただ今日の試合を見ていてベンチの雰囲気とか確かにコールド勝ちはしたけれども、強い相手が来たときに頭打つかなと思った。去年の4年生は試合に出ているのが2人か3人しかいなかったので、ベンチに10人くらいいてすごい声で引っ張ってくれたイメージがあった。今年は頑張っている奴もいるが、声で流れを持って来ようという意識がないと感じた。ミーティングではみんなには伝えたがそこを4年生中心として引っ張ってほしいというのが今の気持ち。実力は絶対上だからそういうところからきっちりやっていけばやっぱりプレーにも影響出るし、たぶん出ている奴も出ていない奴も一緒になって目標に向かえるんじゃないかなと思う。(実力があるというのは)去年から見ていて経験も積みましたし、ベンチにいるやつはちょっと経験を積ませることはできなかったが出ている奴はそんなに変わっていないし、去年よりも実力を発揮できる選手だと思うのでそれを期待したい。(リーグ戦は優勝できるか)今のままだと正直無理だと思う。目標は目標として持っていればいいけれどもその目標に近づけるか、というのをこれから考えていってそれを改善できれば絶対優勝できると思う」
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