
ルーキーが逆転2ラン 初戦突破/関東地区大学・社会人王座決定戦
汚名返上、会心の一発を放った。1点を追う3回裏。1死一塁で打席にはラストバッターの萩谷が入った。「ゲッツーにならないように」(萩谷)とファウルで粘って5球目。振り抜いた打球は大きな放物線を描き、スタンドに飛び込んだ。逆転となる2ラン本塁打。直前の3回表の守備で、一塁手の萩谷は、遊撃からのショートバウンドをさばき切れず後逸していた。自らのミスで相手に行きかけた流れを、見事打撃で奪還して見せた。

本塁打を浴び、うなだれる赤尾
慣れない試合に困惑した。リーグ戦とはボールが違ければ、会場の球場は中堅110m、両翼90mと小さな作り。先発の赤尾裕希(文3=錦城)と5回から中継ぎした小田敏大(営1=明大中野八王子)はそれぞれ1本ずつソロ被弾。それでも「連打阻止して、最少失点で抑えていたので上出来」(船木翼主将・農4=広陵)と、落ち着いた投球で試合を安定させた。
追加点を取り切れなかった。6回、7回ともに得点圏に走者を進めたが、5回以降無得点。「初戦の固さがあった」(船木)としながら「追加点を取れたのがリーグ戦の明治」(船木)と、本来の力が出し切れていない。持っている力を取り戻し、最大限発揮することが、大会初優勝へキーとなる。
[毛利允信]
試合後のコメント
船木
「こっちがどれだけ1点をがめつく取りに行けるかが重要だった中で、しっかり逆転できて、追加点取って、そのあと追加点が取れれば今日の試合は完璧だった。(後半追加点取れなかった)当たっていないわけではないが、かみ合わなかった。あそこで追加点を取れたのがリーグ戦での明治。初戦で固かったというのもあると思いますが、明日はちゃんとやってくれるだろうと期待しているので、気にしていない。(先頭を切れなかった)向こうの先頭に来るバッターがいいバッターだったので、仕方ないと思うが、ピッチャー中心に全員が先頭打者を切らないといけなかったですね。(相手の印象は)全体的にレベルは高いと思いますし、アップの時から声が出ていて、勢いというか連打食らったときに止めるのは苦労するだろうなと思っていたが、赤尾も小田も連打阻止して、最少失点で抑えていたので、上出来だと思う。(次に向けて)他のリーグで優勝してきたチームには六大学代表として絶対に負けられないので、どこが来ても全力で行きますけど、学生に関しては全国大会と同じだと思っているので、自分たちの野球を貫き通していきたい」
萩谷
「(ホームランは)たまたまです。完全に。ゲッツーにだけならないように。(一塁任されているが)出たらやるだけ。期待されているけど応えられていない。(きっかけになるか)結局あの後もホームラン、三振、三振。上がってくれればいいが。(今後に向けて)出られれば、活躍したいと思います」
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