(19)優勝へ望みをつなげ! 陸の王者との激戦が幕を開ける/慶大戦展望

2013.10.18
 再び頂点へ――。春は16試合にも及ぶ激闘を制し、粘りの野球で35度目のリーグ優勝を果たした。夏の厳しい練習を経て。さらに戦力は充実。1975年以来、チーム史上4度目の春秋連覇、そして春は逃した日本一を目指す。

 立大から今年初めて勝ち点を落とし、優勝争いから一歩後退した明大。今週の相手は昨季を5位と不本意に過ごしたが、ここまで勝ち点3で現在首位の慶大だ。昨季の慶大との対戦では初戦を落とし、3回戦までもつれる苦しい戦いを強いられた。ここで勝ち点を挙げ、優勝に望みをつなげたい。

 ルーキー右腕の攻略がカギとなる。9季ぶりに法大からの勝ち点奪取に大きく貢献したのは、1年生の加藤だ。1回戦の先発を任され、要所を締める投球で先発の役割を十分に果たしている。昨季は登板機会にあまり恵まれなかったが、リーグ戦初先発となった立大2回戦では1年生らしい思い切りの良い腕の振りから150kmを記録。春からの急成長をアピールした。特に法大3回戦では6回2安打無失点の好投を見せた。また、加藤の台頭によって今春、不振にあえいだ白村がリリーフに回り、調子を取り戻した。白村は伸びのある速球とキレ味鋭いスライダーを武器に、立大2回戦から中継ぎとして登板。ここまで自責点はわずかに1点。防御率は1.69と相手打線に付け入る隙を与えない。加藤、白村の必勝リレーを打ち崩せるか。さらには、2回戦の先発が予想される加嶋は東大2回戦でノーヒットノーランを達成。春からの成長ぶりを大いにアピールした。白村への継投が行われる前に強力な先発投手陣を攻略できるかが勝負の分かれ目となる。

 4番の谷田には警戒が必要だ。谷田はここまで打率3割3分3厘、打点はリーグ2位の9打点と勝負強い打撃を見せている。東大2回戦では右中間への3点本塁打を放つなど高校通算73本塁打の長打力も健在。大きなバックスイングが特徴の主砲には要注意だ。そのためには谷田の前にランナーを溜めないことが重要となる。しかし、それは容易ではない。現在、打率3割8分2厘の2番山本泰、3割9分5厘の3番松本大が谷田の前にチャンスメイクをする盤石の体制を整える。他にもまだ出場機会は多くないが、今シーズンから先発での起用が多い1年生の齋藤はここまで打率6割の活躍を見せている。また、今春はチーム打率2割1分6厘のリーグ5位と低迷したが、チーム打率は現在、リーグで最も高い2割8分1厘。上位から下位まで穴の見当たらない打線にまで調整してきた。

 明大は投手陣の復調がカギを握る。関谷亮太投手(政経4=日大三)は立大3回戦ではまさかの6回5失点で防御率4.29、山崎福也投手(政経3=日大三)はここまで防御率3.63と調子が上がらない。勝利のためには先発二本柱の活躍が不可欠だ。打撃陣は切り込み役の福田周平内野手(商3=広陵)が打率3割7分5厘と高い出塁率を残している。さらに中軸の岡大海内野手(政経4=倉敷商)、糸原健斗内野手(営3=開星)が共に打率3割2分1厘と当たりを取り戻している。優勝のためには今週は必ず勝ち点を奪わなければならない。持ち前の粘り強さで陸の王者・慶大を撃破する。春秋連覇へ向けこのカードが正念場となる。

[西村典大]

応援へ行こう!
対慶大戦 
10月19日 11時試合開始予定(三塁側)
10月20日 14時試合開始予定(一塁側)

神宮球場アクセス
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩7分 千駄ヶ谷駅より徒歩10分

シーズン スコア 成績
過去の慶大戦スコア
13年春 ●3-5 優勝
○4-0
○2-0
12年秋 ●2-5 4位
○3-1
△0-0
●0-1
12年春 ●1-2 4位
●2-8
11年秋 ●0-2 優勝
○3-2
○7-0
11年春 ○6-0 4位
△2-2
●3-9
●0-5
10年秋 ○4-0 4位
●0-8
●3-4
10年春 ●2-3 3位
●3-4
09年秋 ●3-8 優勝
○3-1
○8-4
09年春 ○7-2 3位
○2-1
08年秋 ●2-3 3位
●1-3
08年春 △0-0 優勝
○6-2
○2-1
試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第5週  10/18現在
慶大    ●○○    △●◯○ ○○ 9 6 2 1 3 .750
明大    ●○● ○●○    ○○ 8 5 3 0 2 .625
早大    ●○● ○●○    ◯◯ 8 5 3 0 2 .625
立大 ◯●● ○●○ ●○● ◯◯    11 6 5 0 2 .545
法大 △○●●    ●●    ◯◯ 8 3 4 1 1 .429
東大 ●● ●● ●● ●● 8 0 8 0 0 .000