倍返しだ! 慶大相手にコールド勝ち/東京六大学秋季リーグ戦
眠っていた打線がついに目覚めた。初回ヒットと死球で一死1、2塁のチャンスを作り、バッターは前日ホームランの4番伊藤。「シャープにセンター返しを心がけた」(伊藤)とコンパクトに振り抜いた。打球はフェンスを越え待望の先制点をもたらすスリーランホームラン。一発を狙わず、後ろにつなごうという気持ちがこの結果をもたらした。伊藤はこの試合2試合連続ホームランを含む3安打5打点と大暴れ。明日以降も活躍が期待される。この伊藤のホームランで明大打線に火が点いた。2回に打者一巡で一挙7点、その後も追加点を重ね、この試合18安打16得点と打線が爆発した。前日1点に抑え込まれただけに、その雪辱を見事果たす結果となった。
ルーキーも期待に応えた。今日も先発を任された小田は、昨日の試合で2回途中3失点とノックアウトされただけに、「昨日は昨日の事と割り切った」(小田)と新たな気持ちで試合に臨んだ。試合では「自分の力が出せてはいなかった」(小田)と調子は決して良くなかったが、要所を締める投球で7回を無失点に抑えた。最近は先発を任されることが多くなってきた小田だが「先発ピッチャーが崩れてしまっては、試合にならない。今後も与えられた役割を果たしていきたい」(小田)と先発の柱としての自覚も芽生え始めているようだ。今後もルーキー小田の活躍に注目したい。
明大らしさが戻ってきた。昨日の試合は記録に残らないものも含め、守備のミスが目立った。そのため守備からリズム作ることができず、打撃にも影響してしまった。今日の試合は、6回までノーエラーで、随所で好プレーが見られた。この試合では清瀬杯全日本大学選抜大会で見せたような戦い方が見られた。しかし、最終回では、2失策があり「点差が開いてからポロポロあった。最後の最後で詰めが甘い」(船木)と新たな課題も見つかった。チーム全体でさらなる高みを目指していきたい。
大勝にも油断は禁物だ。慶大には春季リーグで1勝もできず苦杯を舐めさせられた。「慶大戦では自分たちの悪い所ばかり出てしまった」(船木)とやはり苦手意識があったようだ。しかし今日の勝利で突破口が開けたようにも思われる。明日は勝ち点をかけた戦いになるが、明大らしい守り勝つ野球でぜひ勝利したい。
[佐藤広樹]
試合後のコメント
船木
「(打線が16得点と爆発したが)たまたまですね。それよりも守備について点差が開いてポロポロあった。最後の最後で詰めが甘かった。(先発の小田について)昨日は急遽先発だと伝えたので心の準備ができずこちらにも少し責任はあった。相手も小田のデータが無いので、思い切って行くように伝えていた。最低限の仕事はしてくれた。(慶大戦での勝利に)春季では勝てなかったので、今日勝てたのは素直に嬉しい。慶大戦では何故か自分たちの悪い所が出てしまっていた。(明日は)勝たないと意味が無い。昨日のような試合をしないようにして、全力で臨みたい」
伊藤
「(チーム全体の打線は)バッターがいい形で振れていた。これを明日以降も継続したい。(守備は)リズムは昨日より良かった。しかし最後にエラーがあったように、まだ詰めが甘い所がある。(2試合連続ホームランと打撃好調だが)たまたまが続いて、はまっている状態。バットはしっかり振れている。常にシャープにセンター返しを心がけていることがこの結果につながっている。(小田について)昨日が昨日だったので開き直るように言った。四球にビビらないようにも言った。試合ではリズム良く投げられていたと思う。(明日は)やることは変わらない。守りからリズムを作ってバッティングに生かしていきたい」
小田
「(昨日の結果を受けて)昨日は昨日、今日は今日と切り替えてマウンドに登った。試合では、いつも通りの力は出せなかったが、野手の方々に助けていたただいた。(最近先発を任されることが多いが)先発が崩れてしまっては試合にならない。期待も大きいので、自分に与えられた役割をしっかり果たしたい。(明日は)しっかり今日休んでいつでも投げられるようにしたい。その後少し空くが、走り込み、投げ込みをしっかりやって調整し万全の状態で試合に臨みたい」
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