9年ぶり2ケタ失点 早大に惨敗/東京六大学春季リーグ戦

2013.04.27
9年ぶり2ケタ失点 早大に惨敗/東京六大学春季リーグ戦
 手も足も出なかった。立大3回戦で初完封を挙げた山崎福也投手(政経3=日大三)が立ち上がりから安定せず、2回途中5失点で降板。その後もミスが重なり、9年ぶりの2ケタ失点で敗戦。打線も有原の前に沈黙し、2試合連続で1点止まりに終わった。

 相手打線を止められなかった。先発の山崎は初回1死後に3連続四死球を許し満塁のピンチを迎える。この場面で5番小野田(早大)が放った打球を二塁手の宮内和也内野手(政経2=習志野)がはじき(記録は内野安打)先制点を許す。さらに6番茂木(早大)のセカンドゴロで併殺を狙ったが、遊撃手の福田周平内野手(商3=広陵)が一塁へ悪送球。初回に3点を奪われ、劣勢に立たされた。3回にも1死後に3連打で2点を奪われ、万事休す。「1球の甘さがこの結果につながってしまった」とエースの役割を果たせなかった。

 結局、5投手をつぎ込むも、集中力が切れミスを連発。早大打線を抑えることができず、計10失点と2004年秋法大3回戦戦(2対11)以来となる2ケタ失点を喫してしまった。中嶋啓喜主将(法4=桐蔭学園)は「劣勢でも相手に立ち向かっていく気持ちが無かった」とチームの現状を嘆いた。

 好投手を崩せなかった。相手先発の有原に対し、序盤から好機をつくるも生かすことができない。最速153kmの直球に加え、キレの良いスライダーにも苦しめられた。5、6回には先頭打者がそれぞれ出塁し、得点圏まで走者を進めたが、後続が凡退。9回に途中出場の伊藤剛内野手(文4=長野日大)の右犠飛で1点を返すのがやっとだった。7回を散発3安打に抑えられた。「速球か変化球を狙うかを絞りきれなかった」(中嶋)と打撃陣の不調が浮き彫りとなった。
 
 このままでは終われない。2戦目の先発は東大2回戦で完全試合を達成した高梨が濃厚だ。ここ3試合で2得点、チーム打率1割台と元気のない打撃陣の奮起が勝利のカギを握る。大敗を糧に、勝負の2戦目を迎える。

[中田宏明]

二投手としても復活を目指す岡大<br />“align=left><br clear=投手としても復活を目指す岡大

★「二刀流」岡大が半年ぶりに登板★
 手応えをつかんだマウンドだった。投手と野手の「二刀流」に挑戦している岡大海内野手(政経4=倉敷商)が9回から登板。昨秋東大2回戦以来、約半年ぶりの神宮のマウンドも、11球で三者凡退に抑えた。最速は144kmとまだ本調子ではないが「直球でどんどん押していけた。この調子でいきたい」と納得の表情。今後はリリーフでの登板も多くなりそうだ。

  

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前
(遊) 福田(広陵) .200 二ゴ    遊ゴ       二安    四球   
(二) 宮内(習志野) .133 三直    遊ゴ       遊直    三振   
(右) 高山(日大三) .063 遊直       遊飛    三ゴ    三振   
中原(横浜)                        
(左) 菅野(東海大相模) .417    三振    二直    一ゴ       右安
5  (中) 中嶋(桐蔭学園) .167    三ゴ    投ゴ       投ゴ    三失
(一)投 岡大(倉敷商) .154    一安       四球    遊ゴ    三振
(三) 糸原(開星) .100    死球       右安         
三一 原島(国士舘)                死球      
西村祐(中京大中京)                      四球
(投) 山崎(日大三) .429    三振      

              
今岡(横浜隼人)                        
柳(横浜)                        
上西(明大中野八王子) .000             三飛         
上原(広陵)                        
宮武(三重) .500                右飛      
星(宇都宮工)                        
伊藤剛(長野日大)                      右犠飛
(三) 坂本(履正社) .000                           
海部(履正社) .000       二ゴ                  
石畑(広陵) .000             三飛         
柴田(中京大中京) .000                      右飛   
高橋隼(日本文理) .000                      三振
   30 .168                           

◆明大投手成績◆
名 前 球数
●山崎(日大三) 2 1/3 70 1.96
今岡(横浜隼人) 1 2/3 31 6.75
柳(横浜) 27 9.00
上原(広陵) 34 3.00
星(宇都宮工) 14 0.00
岡大(倉敷商) 11 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
19 関谷(政経4=日大三) 22 高橋隼(法3=日本文理) 10 中嶋(法4=桐蔭学園)
11 山崎(政経3=日大三) 12 坂本(文2=履正社) 糸原(営3=開星)
18 今岡(文3=横浜隼人) 25 岡大(政経4=倉敷商) 福田(商3=広陵)
上原(商2=広陵) 32 柴田(法4=中京大中京) 中原(文4=横浜)
17 柳(政経1=横浜) 宮内(政経2=習志野) 26 宮武(商4=三重)
23 星(政経1=宇都宮工) 14 大塚健(商2=花咲徳栄) 菅野(法2=東海大相模)
石畑(商4=広陵) 原島(農4=国士舘) 高山(文2=日大三)
27 西村祐(法4=春日部共栄) 15 伊藤剛(文4=長野日大)
24 海部(商2=履正社) 38 上西(営2=明大中野八王子)
勝敗表 第2週  4/22現在
試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
法大          ○○ 3 3 0 0 1 1.000
早大          ◯◯ 3 3 0

0 1 1.000
明大    ○●◯       4 2 2 0 1 .500
立大       ●◯● ○●○    6 3 3 0 1 .500
慶大       ●◯●    4 1 3 0 0 .250
東大 ●● ●●       4 0 4 0 0 .000

試合後のコメント
5番に座った中嶋主将
「またミスが出てしまった。相手にいいようにやられました。劣勢でも相手に立ち向かっていく気持ちが無かったのが今のチームの現状です。有原選手はスピードもありますし、スライダーのキレも良かったです。速い球か変化球を狙うかを絞りきれませんでした。明日は切り替えてやるだけなので、チーム一丸で頑張ります」

9回にマウンドにあがった岡大
「今日は有原選手の直球に押された感じです。しかし何度かチャンスはつくれたので、どうするかを考えて今日の結果を第2戦、第3戦につなげていきたいです。今日久しぶりに神宮のマウンドで投げたが、直球でどんどん押していけたので、この調子で直球で押していきたい。変化球は、フォークが抜けたりはありましたが、それでもそれなりに使えたのでもう一回修正していきたいです。明日勝たないといけないので、明日に向けてやっていきたいです」

途中出場の高橋隼之介捕手(法3=日本文理)
「(岡)大海さんは力が抜けていていい球を投げていた。大海さん自身も自信を持って投げていたと思います」

先発の山崎
「調子は良かったのですが、東條さんにフォアボールを出してしまったのが悪かったです。1球の甘さがこの結果になってしまいました。もう負けられません」

スタメンマスクの坂本誠志郎捕手(文2=履正社)
「山崎さんの調子は悪くなかったです。明日以降は気持ちで戦っていきたいです。気持ちを最初から入れて頑張ります」

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対早大戦 
4月28日 10時半試合開始予定(三塁側)

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