最終回にエースを攻略! 格上法大に先勝/東京六大学春季リーグ戦

2013.04.20
最終回にエースを攻略! 格上法大に先勝/東京六大学春季リーグ戦
 エース・大谷を擁する法大に粘りを見せた。同点で迎えた最終回、これまで2安打に抑え込まれた先発の大谷から、加藤直樹(商3=明大中野八王子)が値千金の逆転打。また、寶田慎太郎(営2=東北)などピンチの場面での好守も飛び出し、流れを引き寄せた。

 4年生がつくったチャンスに「何とかして後ろにつなごう」(加藤)。最終回まで2安打11奪三振の快投を披露してきた大谷相手に、狙い球を定めた。伊藤晋太郎(営4=千葉経大附)と三浦周(商4=掛川西)が、この試合初の連打で1死満塁の場面。得点は1-1の均衡状態。初球のインコース真っすぐをきれいにセンター前に弾き返した。「迷いなく振っていけたのがヒットにつながった」(加藤)と少ないチャンスを確実にものにした。

 ところどころでの好守が逆転劇の機運を生んだ。1点のリードを追い付かれた4回。犠飛で本塁を狙った走者を右翼の寶田が好返球でタッチアウト。1死満塁であわや逆転のピンチを脱した。8回には橋本健史(商3=明大中野八王子)が一、二塁間を抜けようという当たりをキャッチ。8回から赤尾裕希(文3=錦城)に代わった小出啓介(営4=明大中野八王子)をバックで支えた。「正直調子は良くなかった」と、小出は昨日の練習でフォームを崩し不安を抱えての登板だったが、8、9回を打者3人ずつできっちりと抑え込んだ。

 前カードで東大に苦戦を強いられ嫌なムードもあったが、まずは格上である法大に対して先勝を果たした。リーグ戦最初の山場であるこの法大戦で、何としてでもあと1勝し、後半戦へ望みをつなげたいところだ。

[千島良太]

試合後のコメント
大竹宏幸監督

「東大戦の負けがあったから、逆に法大はもっと強いんだということで今回の勝利になった。うちは粘り強く守って、少ないチャンスをものにしていくしかない。それができるかどうかに懸かってくる。それができないと下手すれば大量失点してやられる恐れはある。そこのところだけを気を付けてやっていきたい」

小出
「今日は守備がしっかりしていたので、全部のアウトを任せようとストライク先行でカウントを整えられた。赤尾もいい投球で踏ん張ってくれているので、そこで台無しにするわけにはという思いだった。格上相手にチャレンジ精神で泥臭く一致団結できた。明日も相手に関係なく、泥臭く、最後に1点多く取っていればいいので、そういう野球をやりたい」

加藤
「4年生がチャンスをつくって回してくれたので、何とかして後ろにつなごうという気持ちと、あとは初球から行こうという2つを意識して打席に立った。大谷は外と内の出し入れがうまくて、そう簡単には打てないピッチャー。だからこそ1本に絞って強く打つということだけだった。また明日は2連勝して勝ち点を取りたい。チームとしてこういった接戦に持ち込んで何とか勝とうという方針なので、それを目指して頑張りたい」