序盤に打線が爆発し大勝 1勝1敗のタイに/東京六大学秋季リーグ戦

2012.09.25
序盤に打線が爆発し大勝 1勝1敗のタイに/東京六大学秋季リーグ戦
 打線が1回戦の鬱憤(うっぷん)を晴らす猛攻を見せた。初回、制球に苦しむ吉永(早大)を攻め立て、4点を先取。吉永を1回途中でノックアウトした。続く丸山(早大)からも追加点を奪い2回までに7得点。試合を決めた。先発した関谷亮太投手(政経3=日大三)は初回に2死満塁のピンチを切り抜けると、2回以降は味方の大量援護もありテンポの良い投球を展開。7回を投げ4被安打2四死球無失点に抑えた。試合は7対0の完勝。勝ち点の行方は明日の第3戦にもつれ込んだ。

 いまだ無敗だったスーパールーキーに初めて土をつけた。ピンチをしのいで迎えた初回の攻撃。先頭の上本崇司内野手(商4=広陵)が四球で出塁すると、相手の失策も絡み、無死満塁のチャンスをつくる。ここで5番中嶋啓喜外野手(法3=桐蔭学園)、7番坂本誠志郎捕手(文1=履正社)が押し出し四球を選び2点を先取。大事な先制点を奪う。さらに2死満塁の場面で「吉永は変化球が入ってなかったので真っすぐ一本に絞って打った」と、関谷が三遊間を破る2点適時打を放ち、この回4得点。吉永の立ち上がりを攻め立て、通算8戦無敗のルーキーを最短イニングでマウンドから引きずり下ろした。

 打線の勢いは止まらない。2回にも吉永から代わった丸山を攻める。1死後から打撃好調の上本が中前安打で出塁。高山俊外野手(文1=日大三)も右前安打で続き、糸原健斗内野手(営2=開星)は四球を選び、1死満塁の好機を迎える。ここで4番岡大が左中間を破る走者一掃の3点適時二塁打。「1打席目打てなかったので、1本出してやろうと思っていた」と、試合を決める一打を放った。おとといの早大1回戦では打線が散発3安打完封負け。だがこの日は序盤から大量得点を挙げ、先発の関谷を援護した。

1回表早大1死一、三塁<br />4番杉山(早大)を三振に取る関谷”align=left><br clear=1回表早大1死一、三塁
4番杉山(早大)を三振に取る関谷

 負けられない試合で自分の役割を果たした。先発の関谷は初回、1死後に連打を浴び、1死一、三塁のピンチを迎える。善波達也監督から「低めに集めてゴロを打たせていけ」と指示を受けた関谷は続く4番杉山(早大)を得意のチェンジアップで空振り三振に切って取る。なおも満塁のピンチでバッターは茂木(早大)。2球目を捉えられ、打球は一、二塁間に。だが打球はセカンドの宮内和也内野手(政経1=習志野)の正面をついた。「(茂木選手は)一、二塁間の打球が多いと感じていたので(一、二塁間を)詰めていた」と宮内の頭脳的な守備も光り、この回を無失点で切り抜けた。援護をもらった関谷は2回以降、危なげない投球を見せる。テンポよく打者を打ち取り、早大打線を無失点に抑えた。

 8回からは山崎福也投手(政経2=日大三)が登板。2回を打者6人、3奪三振で締め、完封リレー。早大打線をわずか4安打に封じ込めた。

 第3戦も打線の奮起を期待したい。早大の先発は初戦で散発3安打の完封劇を演じられた有原が有力。明大としては総力戦に持ち込みたい。今日のように打線がつながれば有原を打ち崩すことも可能なはずだ。今後の優勝戦線を占う大事な一戦。春の覇者から勝ち点を奪い、今季のリーグ戦をリードしていく。

[中田宏明]

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前
(遊) 上本(広陵) .450 四球 中安 中飛       中安   右安   
(右) 高山(日大三) .227 左安 右安   一ゴ    投ゴ    三振   
  中原(横浜)                         
(三) 糸原(開星) .167 遊失 四球    左飛    二直         
  福田(広陵) .091                          
(一) 岡大(倉敷商) .313 三ゴ 中二    左安    投飛       
(中)右 中嶋(桐蔭学園) .235 四球 遊ゴ    遊安       三振      
(二)三 宮内(習志野) .154 中飛 投ゴ    左飛       一飛      
(捕) 坂本(履正社) .231 四球    遊ゴ    中安    三振      
(投) 関谷(日大三) .167 左安    中飛    投併            
  山崎(日大三) .000                     中飛   
(左)中 田中勇(鳴門工) .444 二ゴ    死球    二直       遊安   
   33 11 .241                              

◆明大投手成績◆
名 前 球数
○関谷(日大三) 97 1.13
山崎(日大三) 27 2.25
◆ベンチ入りメンバー◆
11 岡大(政経3=倉敷商) 武井(商3=PL学園) 10 田中勇(法4=鳴門工)
19 関谷(政経3=日大三) 33 原島(農3=国士舘) 小川(商4=横浜)
山崎(政経2=日大三) 上本(商4=広陵) 20 川嶋克(商4=日南学園)
23 今岡(文2=横浜隼人) 福田(商2=広陵) 34 青木(商4=小城)
21 上原(商1=広陵) 24 岸(営4=明大中野) 中嶋(法3=桐蔭学園)
31 内海(商1=桐蔭学園) 15 糸原(営2=開星) 27 中原(文3=横浜)
22 柴田(法3=中京大中京) 16 池田秀(農4=長野日大) 38 高山(文1=日大三)
12 高橋隼(法2=日本文理) 26 宮内(政経1=習志野)
32 坂本(文1=履正社) 37 菅野(法1=東海大相模)

勝敗表 第3週  9/24現在
試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
法大       ○○    ○○ 4 4 0 0 2 1.000
早大    ○●       ○○ 4 3 1 0 1 .750
明大    ●○    ●○○    5 3 2 0 1 .600
慶大 ●●       ○◯    4 2 2 0 1 .500
立大       ○●● ●●    5 1 4 0 0 .200
東大 ●● ●●          4 0 4 0 0 .000

選手コメント
投打にわたりチームの勝利に貢献した関谷
「(今日の試合を振り返って)勝てたことが良かったです。(1回表1死一、三塁のピンチの場面)監督にはゴロでヒットを打たれるのは仕方ないから低目に集めてゴロを打たせていこうとのことでした。(1回裏の自身が打ったタイムリーについて)吉永は変化球でストライクが入っていなかったので真っすぐ一本に絞って打ちました」

4番で出場し3点適時二塁打を放った岡大
「おとといやられていたので、やり返してやろうという気持ちで試合に臨みました。(2回の左中間3点適時二塁打について)打った球はスライダーです。第1打席で打てなかったので、ここで一本打ってやろうと思っていました。(おととい完封され、打線が奮起しようという雰囲気は)あの一本で勢いをつけられたと思うので良かったです。立ち上がりからどんどんいこうという雰囲気はありました。(明日に向けて)明日勝たないと意味がないので、登板するか分かりませんが、しっかりと役割を果たしていきたいです」

今日も3安打し現在チーム首位打者の上本
「(本日も4打数3安打と絶好調だったことについて)春より余裕を持って打席に立つことができています。今日はトップバッターとして出塁しようという意識でいました。せっかく3戦目まで持ち込んだので、明日は何としてでも勝ちたいです。今季は3割打ちたいです」

9番左翼手で先発出場した田中勇次主将(法4=鳴門工)
「これまで開幕からの4試合とも序盤の入りが駄目でした。しかし今日は1、2回で7点取ることができました。中嶋は追い込まれてからも球をよく見て四球を選んでくれたと思います。明日は立大戦と同じ状況なので、勝っていきます」

初回に絶妙なポジション取りをした宮内
「(初回の茂木選手の打席時のポジション取りについて)引っ張ってくるタイプのバッターで一、二塁間の打球が多いと感じていたので一、二塁間を詰めていました」

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対早大戦 
9月25日 13時試合開始予定(三塁側)

神宮球場アクセス
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