4番斉藤が決めた! サヨナラ勝ちで3回戦進出へ/全日本選手権

2012.08.28
4番斉藤が決めた! サヨナラ勝ちで3回戦進出へ/全日本選手権
 サヨナラ勝ちで3回戦進出を決めた。大勝した1回戦とは変わって、相手投手に苦しめられ8回までは1点を取るのがやっとだった。それでも同点で迎えた9回、先頭の長谷部光主将(農4=広陵)が四球で出塁すると、犠打、進塁打でつなぐ。そして2死三塁から、4番斉藤俊(文4=静岡)が一塁への内野安打を放ち、2-1で勝利した。

 打撃不振に悩む4番打者は、この試合4度得点圏で回ってきたがいずれも打つことができなかった。それでも9回、回ってきた絶好のチャンスで勝負強さを発揮した。「小澤も長谷部も岡田昌も自分が決めてくれると信じて回してくれた」(斉藤)。「斉藤ならやってくれると思っていた」(小澤真吾=商4=掛川西)とその期待に見事に応える。最後の最後で4番としての意地を見せた。

 先発した酒井一輝(商3=明大明治)は制球が定まらず、毎回走者を出す苦しい投球。それでも何とか要所を抑え、4回を無失点で切り抜けた。2番手・小出啓介(営3=明中野八王子)、3番手・赤尾裕希(文2=錦城)も最少失点で抑え、相手にリードを渡さなかった。
 
 4番の一打で2回戦を突破し、3回戦に駒を進めた明大。関西地区代表・甲南大と対戦する。「今日以上に苦しい試合になるが、自分たちの野球をしたい」(小澤)。この日のサヨナラ勝ちの勢いを持って、3回戦に挑む。

サヨナラ打を放つ斉藤
サヨナラ打を放つ斉藤

☆試合後のコメント☆
岡田昌祥(法4=常葉菊川)

「接戦でひやひやする試合だった。それでもピッチャーが頑張ってくれていたので、勝つと信じていた。(2番打者として2安打2犠打の活躍)2番としてつなぐことができた。自分は本当につなぐだけ。(9回も無死1塁から犠打を決めた)絶対送る、決めてやろうと思っていた。サヨナラだと分かった時うれしくて頭が真っ白だった。(今日の勝因は)全員が気持ちを切らすことなく声を出していた。悔いのないように笑顔でやろう、というのを徹底している。(3回戦に向けて)強いチームしか残っていない。自分たちの力を信じて勝ちに行きたい」

小澤
「スタメンは久しぶりなので緊張した。今日は試合に出られない小町(知秀=営4・明大中野八王子)の代わりだったが、小町のすごさが分かった。でも今日やらないといつやるんだ、くらいの気持ちだった。(サヨナラ勝ちは)本当にうれしかった。(サヨナラ打を決めた)斉藤の打席は安心して見てたけど、サヨナラはしびれる。(勝因は)みんな最後まで諦めていないし、ずっと元気にできていること。今のチームは3年生以下の力もないと勝てないから、4年生の自分も積極的に声を掛けている。(副将としては)声を出して、いい顔をしてベンチを盛り上げている。自分はプレーで見せることはあまりないので、声や態度で模範になりたい。(次の試合は)今日以上に苦しい試合になる。自分たちの野球で最終的に勝てたらいい」

3番の起用に見事に応えた小澤
3番の起用に見事に応えた小澤

斉藤
「(サヨナラ打を決めたが)最初の打席で三振した際に、相手のベンチから4番はカモだぞと言われ悔しかった。普段ヤジは入ってこないが、それだけなぜかぱっと耳に入ってきた。そんなこともあり絶対打ってやろうという思いで打った。今日3番に入った小澤は誰よりも努力しているし、真面目に野球をやってきている。それがこういう場面で試合に出られるし、安打も打てるというのが今回改めて思わされた。やはり真面目にやることはうそをつかないというのは今日の小澤を見て思った。(接戦をものにしたが)あのリーグ戦での経験が今日生きた。あれだけ接戦を繰り広げてきたので、最終回何かが起こると期待しみんながまとまってやれた。本当に自分たちに何が勝っていたかといえば気持ちだけ。気持ちの面で相手に負けたことは一度もない。(明日に向けて)甲南戦では負けた法大の分まで絶対勝ちたい。オープン戦で負けているのでリベンジしてみせる」

小出
「(1点リードでの登板だったが)内容は良くなかったが、何とか踏ん張って1失点に抑えられたのは良かった。いつも自分の課題は四球を出すことにあるが、修正していかないといけない。もう少し周りのテンポに合わせて投げられればいい。(いい形で2試合勝利しているが)いい形で勝ってきて勢いもある。さらに相手のレベルは上がっていくが、自分たちもレベルは上がっていると自信を持ってやっていければ大丈夫。(次の登板に向けて)まずは打者を打たせて取ることをモットーにして、自分の投球でチームのテンポが良くなるように貢献していきたい」

酒井
「(先発として4回無失点に抑えたが)自分としては1人で投げ切りたかった。赤尾がチームのメインなので赤尾を使わず他の投手で逃げ切りたかったが、あまりいい投球ができず反省している。(その中で無失点に抑えられたのは)トーナメントで負けたら4年生がもう終わりなので、四死球などを出しても絶対に点だけは取られたくないと思って投げた。(サヨナラ勝ちでチームの勢いは)4年生が引っ張ってくれるので下級生も含めベンチはいい雰囲気。(次の登板へ向けて)今日のようなみじめな投球はしたくない。赤尾だけではなく酒井もいるんだ言われるように、勝利に導く投球をしたい」

赤尾
「(8回から同点の場面での登板だったが)やはりリーグ戦の法大戦などで1点を争う場面で投げていたので、今回も落ち着いて投げられた。そこまで緊張もなかった。(1回戦先発で連投となったが)昨日よりボールは走っていなかったので、コントロールを重視した。低め低めに集めればそこまで打つ打者ではないと思ったので、そこを意識した。(3人の継投での勝利だったが)連戦になってくるので継投は絶対必要になってくる。3人で1点に抑えられたことは大きい。(次の登板に向けて)次も強い相手だと思うが気負いせずにみんなで一つになれば勝てない相手ではない。一日一日全力でやるしかない。また明日に切り替えて全力で投げられるようにしたい」

この勢いのまま勝一戦一戦勝ち抜いていく
この勢いのまま勝一戦一戦勝ち抜いていく