山﨑8回1/3を2失点の好投!逃げ切りで法大に先勝/東京六大学春季リーグ戦

2012.05.06
山﨑8回1/3を2失点の好投!逃げ切りで法大に先勝/東京六大学春季リーグ戦
 投打で勝負どころをものにした。先発・山崎福也投手(政経2=日大三)が8回1/3を2安打1失点の好投で2勝目。岡大海投手(政経3=倉敷商)との継投で法大打線を2点に封じた。打っては石川駿内野手(政経4=北大津)が3打点と勝負強さを発揮。慶大に連敗し優勝へ負けられない一戦で、ここまで4連勝中、無敗の法大に先勝した。

 大事なマウンドで、成長遂げた投球を見せた。先発した山崎は6四死球と5回以外走者を与えるも、要所を締める投球で法大打線を最少失点に抑えた。完投まであとアウト二つというところで2連続四球を与え降板。それでも8回1/3を2安打1失点と先発としての役割を十分に果たした。「前半は速球、後半は変化球、特にフォークが良かったです」。積極的に振ってくる法大打線相手に、調子の良い球を中心に組み立てた。昨年の課題であったスタミナは、投球の幅を広げたことで克服。冬のトレーニングで速球の威力が上がったことが今日の好投へとつながった。これで、3カード全てで初戦の先発を任された山崎は今季2勝目。法大から白星を挙げ、東大以外から奪った初めての勝利となった。「投げ切りたかったけど、実力不足です」。好投よりも完投を逃した悔しさを見せる山﨑に、投手陣の柱となっていく自覚が感じられた。

7回裏明大2死一、二塁<br />左中間へ2点適時三塁打を放ち<br />三塁上でガッツポーズを見せる石川”align=left><br clear=7回裏明大2死一、二塁
左中間へ2点適時三塁打を放ち
三塁上でガッツポーズを見せる石川

 気持ちでチャンスを決めた。1点リードの7回、2死一、二塁の場面で、5番石川が左中間を真っ二つに破る2点適時三塁打。ダメ押しとなる追加点を挙げ、試合を決定づけた。「今までチャンスで打てなかった分、気持ちでバットを振れました」。ここまで主に5番での出場も打点は1。それも6番で出場した慶大2回戦での左越えソロ本塁打のみと、チャンスでは本来の力を発揮できていなかった。「自分のことよりもチームの勝利が最優先。前回のホームランより今日の方がうれしいです」と、クリーンアップに頼れる男が戻ってきた。

 優勝へ望みをつないだ。第3週を終え、早大と共に勝ち点2で首位に立っていた法大に、逃げ切り勝ち。「ミスはあったけど、序盤で先制し、試合を優位に進められたのは大きかった」(田中勇次主将・法4=鳴門工)と終盤、粘りを見せた相手をチーム一丸で振り切った。また9番福田周平内野手(商2=広陵)が4打数3安打の活躍、これまでケガで出遅れていた田中勇が9回に守備から復帰と巻き返しに好材料は多い。「月曜まで持ち越したくないので、明日決めます」(山﨑)。勢いそのままに、連勝を狙う。

[桑原幹久]

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前
(左) 川嶋克(日南学園) .389 四球 捕飛 中飛 中安 三振
中原(横浜)   
(遊) 上本(広陵) .125 投ギ 四球 二ゴ 捕併 一飛
(左) 小室(昌平) .353 死球 三振 左飛 中安
田中勇(鳴門工)   
(中)右 中嶋(桐蔭学園) .143 四球 三振 中飛 四球
(三) 石川(北大津) .333 左安 右飛 右飛 左三
(一) 竹内(日大三) .417 一ゴ 二二 遊ゴ 三ゴ
(投) 山崎(日大三) .385 中飛 左安 右安 四球
岡大(倉敷商) .000   
(捕) 石畑(広陵) .133 二ゴ 中飛 捕ギ 捕ギ
(二) 福田(広陵) .313 右安 右二 右飛 左安
  
29
10
.288
                          

◆明大投手成績◆
名 前 球数
○山崎(日大三) 8 1/3 118 0.42
岡大(倉敷商) 2/3 11 2.57
◆ベンチ入りメンバー◆
18 大久保(文4=花咲徳栄) 32 坂本(文1=履正社) 10 田中勇(法4=鳴門工)
11 岡大(政経3=倉敷商) 竹内(商4=日大三) 小室(政経4=昌平)
19 関谷(政経3=日大三) 33 眞榮平(政経2=興南) 小川(商4=横浜)
山崎(政経2=日大三) 福田(商2=広陵) 20 川嶋克(商4=日南学園)
23 今岡(文2=横浜隼人) 14 大塚健(商1=花咲徳栄) 中嶋(法3=桐蔭学園)
31 月田(商2=熊本工) 石川(政経4=北大津) 27 中原(文3=横浜)
石畑(商3=広陵) 15 糸原(営2=開星) 38 高山(文1=日大三)
22 柴田(法3=中京大中京) 上本(商4=広陵)
12 高橋隼(法2=日本文理) 16 池田秀(農4=長野日大)
勝敗表 第4週  5/5現在
試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
早大 ○○ ○○ 4 4 0 0 2 1.000
法大 △○○ ○○ 6 4 1 1 2 .800
明大 ●● ○○ 5 3 2 0 1 .600
慶大 △●● ○○ 6 3 2 1 1 .600
立大 ●● ●● 4 0 4 0 0 .000
東大 ●● ●● 5 0 5 0 0 .000

◆選手コメント◆
8回1/3、2安打1失点の好投で2勝目を挙げた山崎
「(完投目前の好投について)投げ切りたかったけど、実力不足です。スタミナ的には問題なかったけど、チームの勝利を考えたらあそこで岡大さんに代わるのは良いと思います。前半はストレート、後半は変化球、特にフォークが良かったです。(打撃について)適時打は真っすぐ高め。うれしかったですけど、このあとすぐ抑えようと切り替えました。7番においてもらっているので結果を出していきたいです。(明日に向けて)月曜まで持ち越したくないので、明日決めます」

3打点を挙げ、勝利に貢献した石川
「今までチャンスで打てなかった分、気持ちで思い切りバットを振ることができました。狙っていたわけではないですが、自分は変則ピッチャー(船本)が得意ではないので、打てて良かったです。この3年間をケガでずっと棒に振ってきて、今年初めてチャンスを与えていただきました。(スタメンとして)使っていただいているので、1本でも多くのヒットを打ちたいという気持ちでいました。また今まで自分のミスで負けにつながっていたので、ピッチャーの山﨑を援護したいという気持ちが強かったです。自分の打率やホームランよりもチームの勝ちが最優先です。そういう意味でも(ホームランを打った対慶大2回戦より)今日の試合の方が本当にうれしいです」

9回途中から登板し、見事なリリーフを見せた岡大
「ピンチでマウンドに上がって、うまい具合に吹っ切れていました。初めはストライクを入れようとして逆にコントロールが定まらなかったが、途中から真っすぐと分かっていても打てないストレートを投げようと開き直りました。(前回は打たれたが)気持ちの中で変わりはなかったです。もう法政を倒すしかないという気持ちでした。またチームに勢いをつけて、勝てるような投球をしたいです」

9回守備から途中出場し、ケガから復帰した田中勇
「(今日の試合は)ミスはあったけど、序盤で先制し、勝っている展開にできたのは大きかったです。慶大戦で出なかったチャンスでの一発が出ました。普段のバッティング練習から状況に応じたバッティングをしていたので、効果が出たと思います。(試合出場が)久しぶりで緊張しましたが一球きてからは落ち着いてできました。もう一回レギュラーを取り返しにいきたいです。勝ち点を落とせば優勝が遠のくので明日で決めます」

巧みなリードで法大打線を封じた石畑
「山﨑がよく投げてくれました。前の試合で慶応に1点差で負けているので、気持ちを全面に出して投げてくれたと思います。真っすぐもフォークも良かったですね。相手に流れが傾きそうな時にベンチで声を出すことができていました。連勝しないと意味がないので、今からしっかり準備していきたいです。(今後の意気込みは)全部勝ちます」

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対法大戦 
5月6日 13時00分試合開始予定(三塁側)

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