歯止めきかず連日の大量失点…1安打零封で勝ち点奪えず/東京六大学春季リーグ戦
強力早大打線に一切のスキはなかった。「リズムをつくれなかったのは全て自分の責任」(薄隅翔・政経4=明大中野八王子)。2回一死満塁のピンチで死球を許し、押し出しで先制点を献上。序盤から思い通りの投球を発揮できず、なかなかペースに乗れない。それでも3、4回をそれぞれ3人で切り、立て直したかに見えたのもつかの間。5回にも四球をきっかけに渡部(早大)がつなぎ、4番の南(早大)の適時打で2点を追加する。結局その後も失策絡みで失点し、5点のビハインドを追う厳しい展開へ。そしてとどめは7回。6回からバトンを受けた即戦力ルーキー岩崎祥(農1=静岡)が4連打と突然の乱調。この回4失点で試合を決定付けられた。
この日も打線は不調から抜け出せなかった。早大先発はエースの石田。初戦で攻略したものの、コントロールを修正してきた石田の前に苦戦を強いられた。「早い段階でカウントを取りにくる球を打ち損じて、相手のペースに持っていってしまった」(長谷部)と一工夫が足りず、反撃のスキを一切与えてもらえない。気付けば2回に放った伊藤晋太郎(営3=千葉経大附)の単打のみ。本塁どころか一塁を踏むことで精一杯だった。
このカードの勝ち点を悔しくも落とした明大。優勝戦線へとどまるためには負けはもう一つも許されない。「1回負けたくらいで諦めていてはいけない」(長谷部)とまだまだリーグ戦は始まったばかり。多くの課題を露呈させた今カードの早大戦。この敗戦をどのように次へ生かすことができるか。悲願の優勝への喜びを諦めるにはまだまだ早過ぎる。
☆試合後のコメント☆
長谷部
「走者が1人しか出ていないし、一塁しか踏んでいないのでそれではどうやっても勝てない。打てない中でも、どうやって走者をためるのかを考えないと勝てないので考えてやっていきたい。エラーも多くて、バッティングの波も激しいので、チャンスで打てるように試合を想定してプレッシャーがかかる練習をしていこうと思っている。そしてそのプレッシャーを楽しめるような気持ちをつくれるように今後から声掛けをしていきたい。自分がそういった面では引っ張っていかなければいけない。(明治の野球は)1点取ればそこから乗ってくる打線であるし、守備も良ければそこからリズムをつくれる。そういった流れを早い段階でつくれればいい。爆発力があるチームだと思うので、それを常に出せるチームにしたい。(立大戦へ向けて)1回負けたくらいで諦めていてはいけない。勝ち点取れるように頑張りたい」
薄隅
「バックに迷惑を掛けた投球だった。まず先制点を挙げたのも自分の死球だったので、そこから内野も集中を切らしてしまったと思う。リズムをつくれなかったのは全部自分の責任。(第3戦ということで)緊張などは特になかった。緊張というよりもやるしかないなという気持ちのほうが大きかった。あまり早大だからと意識することはなかったが、やはりいい打線なので甘い球は見逃さないなと感じた。どうやって投手陣を立て直していくかがこれからの大きな課題。バッティングは水物なので、いいピッチャーに当たったときにどう対処していくかが重要。東大戦では結構打っていたが、少し良くなってくると打てなくなっている部分ある。いい投手のときこそ工夫したり、一つの球に絞ったりしていくことが大切。個人的には初回から3回までを無失点に押さることで試合をつくり、そこからテンポを上げてどんどんいければいい。もう勝ち点は落とせないので、連勝して優勝するしかない」
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