
(15)チームの役に立つ投球目指す・関谷亮太

リーグ戦登板15試合目(先発4試合目)。東大2回戦でようやく初勝利を手にした関谷亮太投手(政経3=日大三)は「やっと勝てたという感じです」と頬を緩ませて、うれしさを隠し切れなかった。1年春にデビューし、その秋には先発も任された。だが、そこから不振を経験。初勝利も同期や年下の投手に先を越された。紆余(うよ)曲折を経た男は、今年「チームの役に立つ投球」と繰り返し口にする。自分の納得いく球が投げられなくても、チームの勝利に貢献できればいいと考えを新たにした。その結果が自身の初勝利につながった。これからもチームに勝ちを呼び込む投球を重ねる。
もともと持ってる能力は高かった。真っすぐの最速は148km、チェンジアップなど球種も多彩で制球もいい。2年春のオープン戦では東京ガスに完封するなどオープン戦では好投を続けた。だが、シーズンに入ると結果が付いてこなかった。2年秋まで3度先発しながら、全て5回持たず降板。「常に(マウンドに)調子のいいイメージで入ってしまう自分がいた。実際にマウンドに立って調子が悪かったとき、いいイメージとつなぎ合わせようとし過ぎていた」。絶好調のときの自分のイメージが強過ぎて、調子の悪いとき、そのギャップを埋めようとして力んでしまった。オープン戦の好調さがあだとなっていた。だが野村投手から「もっとシンプルに自分の役割を考えろ」と助言をもらって意識が変化。以降、調子が悪いなりに抑えられる投球術と修正能力を身に付けた。
もともと持ってる能力は高かった。真っすぐの最速は148km、チェンジアップなど球種も多彩で制球もいい。2年春のオープン戦では東京ガスに完封するなどオープン戦では好投を続けた。だが、シーズンに入ると結果が付いてこなかった。2年秋まで3度先発しながら、全て5回持たず降板。「常に(マウンドに)調子のいいイメージで入ってしまう自分がいた。実際にマウンドに立って調子が悪かったとき、いいイメージとつなぎ合わせようとし過ぎていた」。絶好調のときの自分のイメージが強過ぎて、調子の悪いとき、そのギャップを埋めようとして力んでしまった。オープン戦の好調さがあだとなっていた。だが野村投手から「もっとシンプルに自分の役割を考えろ」と助言をもらって意識が変化。以降、調子が悪いなりに抑えられる投球術と修正能力を身に付けた。
昨季は悔しさを経験した。お互いにライバルと認め合う岡大海投手(政経3=倉敷商)がブレイク。岡大が投打に活躍した慶大2回戦で、関谷は調子を崩しスタンドで観戦していた。立場が逆転し「応援してたんですけど、だんだん見ていてしんどくなった」と普段優しい関谷だが、手放しで仲間の活躍を喜べないほど悔しさが込み上げた。さらに過去に川上憲伸投手(平10商卒・現中日ドラゴンズ)や野村投手も付けていた明大のエース番号「11」も岡大に奪われた。悔しさを力に変えた。
投手だが、配球や球の組み立てにも意欲的だ。YouTube(動画投稿サイト)で、タイプや球種が似ている摂津正投手(福岡ソフトバンクホークス)や吉見一起投手(中日ドラゴンズ)の動画を見て研究。投球の参考にしている。その一方で「自分はまだこの球の域に達していない」と痛感。自分を鼓舞する材料にもしている。
1年の夏、大学では通算「15」勝を目標に掲げていた。これからチームのために投げ続ければ、おのずとこの数字に手が届くはずだ。
◆関谷亮太 せきやりょうた 政経3 日大三高出 180cm・78kg 投手 右/右
夏の甲子園で優勝し今年、早大に入学した吉永投手の決め球シンカーは、関谷が日大三高時代に教えたチェンジアップを改良したもの。早大戦では師弟同士の投げ合いがあるかもしれない。
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