
(6)狙え!開幕スタートダッシュ/東大戦展望

初戦の相手は東大。28季連続最下位と不名誉な記録が続いている。明大はここで勝ち点を取り、勢いに乗りたいところだ。しかし、連続最下位記録から抜け出そうとするダークホースを侮ってはならない。
まず投手陣は層が増した。昨季はエース鈴木に加え初馬がブレイク。対慶大2回戦で初登板すると、6回1/3を投げ無失点。昨年、六大屈指のスラッガーと呼び声高かった伊藤隼太選手をも三振に切る鮮烈デビューを飾った。球速こそMAX137kmだが、「一番カウントも、三振も取れる」というスライダーを武器に防御率3.20と好成績を残した。後半は疲れも見えたが、今回対戦するのは開幕戦。万全の状態で臨むため、苦戦を強いられるだろう。
エース鈴木は昨季、防御率4.96とやや不調だった。しかし対法大1回戦では7回を投げ、無失点と実力は十分。思うような登板ができなかっただけに「期待を裏切っているから勝ちたい」と今季に懸ける思いは強い。雪辱を果たすためにオフには体重増加に努め、速球に磨きをかけた。
上級生は4年の香取がいる。1年次の秋から登板し経験は豊富。下級生中心の投手陣の中「3勝と防御率2点台を目指す」と最上級生としてチームを引っ張ることを誓った。秋季こそケガで不調だったが、現在は完治。今月7日に行われた対三菱重工横浜戦では、6回2失点6奪三振と好投し順調な仕上がりを見せている。3人とも力があり、簡単には攻略できない。相手の気を良くさせると、厳しい戦いになりそうだ。
打線の中軸を担う舘
打線もこの冬を越え、一皮むけた。昨季のチーム打率は.192と低迷。あと1本が出ず、1点差で敗れる試合が3回もあった。しかし谷沢打撃コーチが就任しておよそ1年が経ち、打力が徐々についてきた。「(1年が経ち)1000回、2000回とバットが振れるようになった。昨年は振らせても体力がなかったから意味がなかった」(谷沢打撃コーチ)と成長を実感。スイングスピードが増し、速球に対応できるようになったという。
その中でも打線の核となるのは舘だろう。昨年は春秋ともに3割近い打率を残している。特に秋の後半戦は4試合で5安打。「シーズン終盤で(コツを)つかめた」と手応えをつかんでいる。オフは素振りの量も増えたことにより、飛距離もアップ。オープン戦でも好調で順調な仕上がりを見せている。今季、舘を中心とした打線はより厄介なものになるだろう。
さらに練習環境にも変化が生まれた。冬にはグラウンドを一新。明治神宮球場と同じ芝に変わり、負担が軽減した。「野球に打ち込める環境。思いっきり走れるようになった」(鈴木)と選手にも好評だ。また一時禁止されていたグラウンドでの試合も解禁となった。練習環境の整備がより成長を促進させるだろう。
年々チーム力が底上げされている東大。「接戦に持ち込みたい」(谷沢打撃コーチ)と覇者にも臆(おく)せず食らい付く。最下位脱出を狙う東大にとって、この試合は落とせない。しかしそれは連覇を狙う明大も同じだ。両者の意地が激突する開幕戦が始まる。
シーズン | スコア | 成績 |
---|---|---|
11年秋 | ○15-7 | 優勝 |
○7-3 | ||
11年春 | ○2-0 | 4位 |
○4-0 | ||
10年秋 | ○7-2 | 4位 |
○5-2 | ||
10年春 | ○7-0 | 3位 |
○14-0 | ||
09年秋 | ○9-2 | 優勝 |
○13-1 | ||
09年春 | ○2-1 | 3位 |
○4-2 | ||
08年秋 | ○6-0 | 3位 |
○2-1 | ||
08年春 | ○12-4 | 優勝 |
○15-0 |
☆応援へ行こう☆
東大戦
4月14日 11時00分試合開始予定(一塁側)
4月15日 13時30分試合開始予定(三塁側)
☆神宮球場アクセス☆
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩7分 千駄ヶ谷駅より徒歩10分
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