(15)11・27 明治神宮大会決勝

(15)11・27 明治神宮大会決勝
最後の最後でようやくつかんだ栄冠だ。決戦のマウンドに立った野村はわずか91球で愛知学大をシャットアウト。27人で学生最後の試合を締め、自身最大の目標である全国の頂点に立った。
「4年生の皆に恩返しがしたい」気持ちがボールに乗った。連投の疲れを全く思わせない打たせて取るピッチングでスコアボードにゼロを並べた。7回には1死三塁からスクイズを仕掛けられるも「低めに投げて外した」と冷静に対処。野村らしいクレバーなピッチングが光った。その後も得点を与えず9回完封。明治にとって15年ぶりとなる日本一を決めた瞬間、メンバーと抱き合って歓喜に湧いた。
目標を一つ一つ着実に叶えてきた。それでもたったひとつ、日本一という目標だけ達成できずにいた。高校3年次の夏の甲子園決勝でも8回に逆転満塁打を浴び敗戦。「大学では絶対日本一になる」という思いを胸に、明治に入学した。それでも頂点に立つことは最後まで叶わず、これが日本一を狙うラストチャンスだった。
リーグ戦やその後のオープン戦はこれまでにないほどの絶不調。それでも最後はエースのピッチングを見せつけた。昨日の東北福祉大戦では7回11奪三振無失点、そして今日の決勝戦でも無死四球5奪三振と最高のピッチングを披露。「(今日のピッチングは)100点です」と自身の集大成を飾った。
「野村はいつもチームのことを第一に考えて投げてくれていた。本当に信頼できるエースです」(竹田主将・文4)。常日頃から「チームのために勝ちたい」という思いを全国制覇という最高のかたちで遂げた野村。それは、チームを第一に思う真のエース・野村だからこそ成し得たものだった。
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