
リーグ最終戦、投打かみ合い有終を飾る/東京六大学秋季リーグ戦
何としてでも先取点を奪いたい本学。早くも2回にそのチャンスは訪れる。この日スタメン起用され5番に入った岡田(昌昂・農2)が無死から左前に運び出塁。次の打席の鈴木(情コミ4)のときにすかさず初球から盗塁を仕掛け成功させる。そして鈴木がきっちり犠打で送り1死三塁の場面をつくり出す。このチャンスの場面で迎えるのは豊田(営1)。ここで豊田がスクイズを敢行し本塁のクロスプレーはセーフに。今季あまり見られなかった機動力をここで駆使して、安打1つで先制点をもぎ取った。その後も勢いを止めることなく長谷部(農3)が二塁打を放ち2点を追加。打線のつながりがここへ来て発揮される。そして4回の攻撃では、投手の酒井が自身のバットで長打を放ち見事に三塁まで激走。ベンチから歓声が上がった。そして再び打席に回ってきた豊田の犠飛で酒井がホームインし立大を突き放す。
投げては先発の酒井が5回終了時点で2安打の投球。立大打線に的を絞らせない。しかしピンチは6回にやってくる。四球2つと安打で塁が全て埋まった状態に。「ピンチで冷静さを欠いてしまった」(酒井)とまさかの押し出しの四球を許してしまう。続く打者に対しても死球を与え2点を献上。それでもここで気持ちを切らさなかった。その後も8回まで投げ続け、失点は6回のみと先発としての役割を十分に果たして後続に託す。最終回は小出(営2)が3人で封じ込め危なげなくゲームを締めくくった。
「最後の試合で勝って後輩に何か残したいと思った」(岡田(淳))。その思いが一つとなって結実した。リーグ戦では苦しい試合が幾度となく続いた。その中でも岡田(淳)主将を中心に4年生が中心となってチームを引っ張ってきた。その姿を追って新体制がスタートする。今季果たせなかった全国大会出場へ。4年生の期待を背に受け新たな挑戦が再び始まる。
☆試合後のコメント☆
岡田(淳)主将
「野球人生最後の試合だから悔いの残らないように全力でやった。最後は楽しんでできた。春から負ける癖がついていたけれど、最後の試合で勝って後輩に何か残したいと思った。4年生でキャプテンになってチーム全体のことが見られるようになった。今年は全国大会に行けなかったので後輩にその悔しさを晴らしてほしい」。
小林(法4)
「自分はけがもあったし不完全燃焼だった。しかし高校の3年間よりあっという間で楽しい4年間だった。今の3年生はまとまっているし、試合経験豊富な下級生多いから普通にやれば強いと思う」。
鈴木
「最初スタメンで呼ばれた時は緊張したけど、試合中はやっぱり楽しいなって思えた。今季はサイン出しやゲームの組み立てなど自分の役割を見つけて果たすことができた。来年は個々の力があるからうまくまとまればいいチームになると思う」。
長谷部
「今日は4年生最後の試合で勝てて良かった。特に岡田(淳)さんは中学から同じチームでやってきたからすごく寂しい。尊敬できる先輩。今の3年生は2年前に全国大会を経験しているしみんなレベルが高い。来年は期待できる」。
酒井
「東大戦以降勝てていなかったので勝てて良かった。しかし、ピンチになると冷静さを欠いて自分のテンポではなくてどんどん投げようとするので、テンポが一緒になって打者に合わせやすくしてしまっている。それと追い込んでからの一球がなかなか決まらなかったのが苦しかった。相手も中盤になると見えてくるので今後は工夫していきたい。6回に失点した後に気持ちを切らさずに投げ切れたのは良かった。4年生にここまで使ってもらったので最後くらい抑えて勝ちたいという気持ちがあったので気合を入れて投げた」。
関連記事
RELATED ENTRIES