白熱の投手戦も打倒法大へ一歩及ばず/東京六大学秋季リーグ戦

2011.10.05
白熱の投手戦も打倒法大へ一歩及ばず/東京六大学秋季リーグ戦
 法大ベンチの歓喜の下で肩を落とす選手たちの姿が、12回に及ぶ激闘を物語っていた。土壇場9回で逆転勝利を飾り1勝1敗のタイに戻した2回戦。勢いそのままにいくかに思われたが白熱の投手戦が展開される。両者無得点のまま突入した延長戦でスコアボードに1を刻んだのは悔しくも法大の方であった。その裏の本学の反撃むなしく、連続三振で長い試合にピリオドが打たれた。チャンスでの一打に精彩を欠いた本学が一歩及ばす勝ち点を法大に献上した。

 先発のマウンドに上がったのは2戦目と同様の中村(政経3)。立ち上がりで2つの四球を許すも打たせて取る投球で法大打線に的を絞らせない。しかし、4、5回同様に1死一、三塁のピンチをつくってしまう。それでもそこからの投球が圧巻だった。後続を打ち取った中村は5回を無失点で乗り切りマウンドを菊池(農1)に託す。6回を任された菊池も緩急自在の投球で打者を翻弄(ほんろう)。打撃陣の先制点奪取へ望みをつなげた。

 打線は2回に先頭打者の豊田(営1)が2塁打で出塁する。相手の失策もあり3塁まで進むもあと一本が出ず先制点を奪えない。その後も法大のエース大谷の前に攻めきれず試合はこのまま進んでいく。7回、豊田の安打を皮切りに1死二、三塁の場面を迎えるもののここも連続三振で後続を断ち切られる。勝負は延長戦まで持ち越された。

 7回から継投を任された酒井(商2)も淡々と打者を打ち取っていく。延長戦に突入しても危なげなく好投を展開した。しかし、ターニングポイントは12回に訪れた。無死から3連打を許し迎える打者は5番横山(法大)。内野ゴロの間に三塁ランナーが生還し1点を先制。ついに試合の均衡が破られた。優勝の望みをつなぐべく何としてでも逆転したい12回裏の明治の攻撃。1死から小町(営3)が四球で出塁するも連続の空振り三振を奪われる。ここで試合はゲームセット。1点の重みを感じられる緊迫した試合であった。

 勝ち点を奪えず優勝への可能性が消えてしまった本学。「あと1本というという気持ちがみんな足りなかった」(岡田(淳)主将・営4)と走者を出した後の打線のつながりにもう一押しが足りなかった。しかし、試合はまだまだ終わっていない。「全て2タテで勝つ気でいる」(中村)。残りの慶大、立大戦へ全力を注ぐことを誓った。Aクラス入りをかけて明治の意地をここで見せる。

☆試合後のコメント☆
岡田(淳)主将
「延長で負けるのは1番悔しいこと。自分が最後の打者になったが、自分が決めてやるという気持ちが強すぎてしまった。(ランナーを出しながら得点できなかったが)バントミスなどささいなミスが多かったことが原因。あと1本、という気持ちがみんな足りなかったと思う。今日のチームの雰囲気は良かったけど、勝てなかったのは、特に主軸が相手投手から打てなかったから。もう優勝はないが、Aクラスになるため残り試合全部勝ちたい」。

小町
「1戦目も抑えられているので、リベンジできなくて悔しい。投手陣が無失点に抑えてくれたのに、打線は1点も取れなかったので残念。調子は良かったので1番打者として塁に出なくてはならなかったが、1度しか出られなかった。次の慶大戦は自分が打って2戦で終わらせたい」。

中村
「今日は最初から5回くらいまでで、継投でつないでいく予定だった。5回を無失点で抑えられたのは良かったが野手に助けられた部分があった。ピンチの場面で抑えることができたのは収穫。今後の課題は投手陣全体に言えることだがコントロール。四球を出さないようにしていきたい。(次へ向けて)全て2タテする気でいるので、次は点をやらないくらいの気持ちで勝ちたい」。