
小さなミスが命取り。11カードぶりに初戦を落とす/東京六大学秋季リーグ戦

王者はスキを見逃してくれなかった。「細かいところをしっかりしていかないと」(竹田主将・文4)。負けられない大事な一戦で小さなミスが試合に響いてしまった。3回に先頭・竹内(慶応)のライナー性の打球を、記録はヒットだったものの、二塁手・上本がはじいてしまい出塁。その後送りバントから山﨑(慶応)の先制適時二塁打へとつながってしまう。序盤の小さなミスが試合の展開を厳しいものにした。
1点ビハインドの4回には阿加多(慶応)の左中間三塁打から打撃妨害、盗塁で1死二、三塁のピンチを招く。8番福富(慶応)の放った打球はセカンドへ。二塁手・上本(商3)は本塁へ送球し三塁走者を挟み込んだ。確実に走者をアウトにしピンチを切り抜けたいところ。だが川辺(商4)の投げたボールが三塁走者に当たってしまいボールは転々。その間に走者が生還してしまい、痛恨の追加点を許してしまった。
安打数は慶応と同じ8。それに毎回走者を出し、多くのチャンスはつくった。しかし得点は0―2と得点力の差が出てしまった。ストライク先行をさせ、マイペースの投球を見せる竹内をとらえられず迎えた9回。1死から今日それぞれ2安打、3安打と奮起した阿部(寿・情コミ4)、川辺の連続安打で1死一、三塁と最大の好機をつくる。本塁打で一気に逆転という場面で代打に送られたのは、対法政1回戦で試合を決める適時二塁打を放った小川(商3)。紫紺で埋められたスタンドの声援も一段と大きくなり、逆転への期待も高まった。だが外角低めいっぱいに決まった速球に手が出ず3球三振。続いて代打に送られた柴田(悠・法2)も二ゴロに終わり、最後まで得点を奪うことはできなかった。
打つべき人が打てなかったことも痛かった。ここまで好調の打線を引っ張ってきたクリーンナップが今日は無安打。「大振りになってしまいました」(竹田主将)とコンパクトなスイングができず、打線につながりをもたらすことができなかった。
☆野村が通算334奪三振で偉大なる先輩故・秋山登氏(昭31年卒)に並ぶ☆
6回に宮本(慶応)からこの日5個目の三振を奪い、これでリーグ通算歴代7位の334奪三振。明大野球部OBである故・秋山登氏の記録に並んだ。野村は「偉大な先輩に近づけて光栄です」と大記録を誇った。
打順 | 守備 | 名 前 | 打 | 安 | 点 | 率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (二) | 上 本 | 4 | 1 | 0 | .280 | 左飛 | 右飛 | 右安 | 三振 | |||||
2 | (中) | 田中(勇) | 3 | 1 | 0 | .250 | 三振 | 中安 | 投併 | ||||||
打 | 野 原 | 1 | 0 | 0 | .000 | 三ゴ | |||||||||
中 | 中村(将) | 0 | 0 | 0 | .211 | ||||||||||
3 | (左) | 島 内 | 4 | 0 | 0 | .409 | 一ゴ | 右飛 | 中飛 | 三振 | |||||
4 | (一) | 竹 田 | 4 | 0 | 0 | .172 | 中飛 | 一ゴ | 二飛 | 三振 | |||||
5 | (右) | 中 嶋 | 3 | 0 | 0 | .292 | 三振 | 遊ゴ | 死球 | 遊ゴ | |||||
6 | (遊) | 阿部(寿) | 3 | 2 | 0 | .333 | 四球 | 左安 | 遊ゴ | 中安 | |||||
7 | (捕) | 川 辺 | 4 | 3 | 0 | .346 | 中安 | 中安 | 一飛 | 右安 | |||||
8 | (投) | 野 村 | 3 | 1 | 0 | .286 | 三振 | 遊ゴ | 中安 | ||||||
打 | 小川(健) | 1 | 0 | 0 | .333 | 三振 | |||||||||
9 | (三) | 小林(要) | 2 | 0 | 0 | .158 | 二ゴ | 二ゴ | |||||||
打 | 植 田 | 1 | 0 | 0 | .500 | 右飛 | |||||||||
三 | 川嶋(克) | 0 | 0 | 0 | ― | ||||||||||
打 | 柴田(悠) | 1 | 0 | 0 | .000 | 二ゴ | |||||||||
計 | 34 | 8 | 0 | .280 | |||||||||||
名 前 | 試 | 勝 | 敗 | 回 | 球数 | 安 | 振 | 球 | 責 | 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
●野 村 | 4 | 3 | 1 | 8 | 124 | 9 | 5 | 1 | 1 | 2.77 |
明 | 慶 | 早 | 立 | 法 | 東 | 試合 | 勝利 | 敗戦 | 引分 | 勝ち点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明大 | — | ● | ○●○ | ◯●◯ | 7 | 4 | 3 | 0 | 2 | .571 | ||
慶大 | ○ | — | ○●● | ○○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 1 | .667 | ||
早大 | ●○● | — | ○○ | ○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 1 | .667 | ||
立大 | ●● | — | ○○ | 4 | 2 | 2 | 0 | 1 | .500 | |||
法大 | ●◯● | ●○○ | — | 6 | 3 | 3 | 0 | 0 | .500 | |||
東大 | ●● | ● | ●● | — | 5 | 0 | 5 | 0 | 0 | .000 |
◆選手コメント◆
竹田主将
「ミスが出て苦しい展開になってしまいました。(2点目を失った)4回もそうですし、3回の上本のはじいたのも(3回、先頭打者の頭上へのライナーを弾いて右前打。記録は安打)失点につながってしまいました。細かいところをしっかりしていかないと失点してしまいます。(竹内大投手に対しては)みんな大振りになってしまいました。明日からもっとつなぐ気持ちを心がけていきたいです。明日以降はとにかく勝ち点目指して、勝つだけです」
先発の野村
「(投球の)調子自体はよかったので、負けてしまったのは仕方がないです。(通算334奪三振数が秋山先輩に並び(歴代7位タイ))偉大な先輩に近づくことができて光栄です。明日は勝つしかないです」
4打数3安打の川辺
「今日の負けは受け入れ、これで終わりではないのでしっかり準備していきたいです。野村の調子はまあまあでした。(本日絶好調だった自身の打撃については)ヒットは打ててよかったですが、点につながらなかったので明日は点につながる打撃をしたいです。明日は負けたら終わりなので絶対勝ちます」
2安打1四球の阿部(寿)
「2安打打っても負けてしまったら意味がないです。慶応とは集中力の差がありました。あと一本が出せなかったです。明日は積極的に攻めていくしかないです」
☆応援へ行こう☆
10月2日 13時試合開始予定(一塁側)
☆神宮球場アクセス☆
・東京メトロ銀座線 外苑前駅より徒歩3分
・都営大江戸線 国立競技場駅より徒歩7分
・JR総武線 信濃町駅より徒歩7分 千駄ヶ谷駅より徒歩10分
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