(21)慶応戦事前インタビュー 福谷選手

2011.09.27
(21)慶応戦事前インタビュー 福谷選手
 今春の、対慶応2回戦。明治は先制2点を奪い、最後の最後まで流れはこちら側のものだった。「あの試合は完全に負けていたと思う」(竹内・慶応)。慶応の選手ですらそうあきらめかけていた。誰もが明治の連勝を確信していたはずだ。
 ところが土壇場9回。2-1から同点打を放たれ、試合はまさかの引き分けとなる。その後3回戦、4回戦は悪い流れを断ち切れずに敗戦。一度は目前に見えていた勝ち点は、慶応の手中に消えていった。
 慶応の粘りに屈し、涙をのんだ昨シーズン。リーグ制覇のためにこの秋も慶応戦が山場となる。リベンジを誓う明治と、連覇を狙う慶応。今回は天王山・慶応戦の前に、慶応の4選手に話を聞いた。

―福谷選手―
・今の調子はいかがですか
――よくも悪くも日ごとに変わります。いかにいい状態をもっていくかですね。

・今春を振り返っていかがですか
――とにかく優勝はうれしかったです。けれど全日本は自分のせいで負けてしまった。その分、この秋に対する思いが強いです。

・今春、明治の2回戦は土壇場で試合を振り出しに戻しました
――端から見ても完全に負け試合でした。野村(商4)さんが出たときは負けたなって。でも仲間が1点返してくれて、次の試合につながりました。

・土壇場でも粘れた要因は
――個々の能力では明治に敵わないと思っています。焦りではないですが、負けちゃうかなって。けれど勝ちたいという強い気持ちが最後に出ました。秋も明治は簡単に勝てる相手ではないので、そういう気持ちを持ってやりたいです。

・福谷さんご自身は最優秀防御率でした
――野村さんや小室(立教)のほうがいいピッチングをしていたので申し訳ないです。2人の方がロングイニングを投げているのに1日2イニングずつ抑えで少し投げた自分でいいのかなって。納得はしていないです。

・大学日本代表にも選出されました
――調子がよくなかったので自分でいいのかなと思いました。周りの人々に感謝です。

・野村さんも選出されていましたが
――野村さんも含め藤岡(東洋大)さんや菅野(東海大)さんなどBIG3の選手には、初めは話しかけることもできなかったです。でも皆さん当たり前のように話しかけてくださいました。

・どのような話をされましたか
――投球術などいろいろ教わりました。野村さんはリーグ同じだからか、そんなに教えてはくれなかったです(笑)。「リーグ終わったら教えてあげるよ」と言ってくださいました。

・野村さんは福谷さんから見てどういう投手ですか
――どの試合も最小失点でまとめることができる投手です。ゲームを支配できますよね。六大で野村さんを超える人はいないです。尊敬していますし、自分の目標ですね。

・具体的にどのようなところがすごいと思いますか
――コントロールです。JAPANで近大の中後さんと「(野村は)球が抜けないですね」って話をしていました。野村さんはプロみたいです。本当にすごいですよね。

・では福谷さんの持ち味は
――真っ直ぐですかね。監督さんには「スピードよりスタミナ」だと言われているので、抑えで使っていただいています。

・先発したい気持ちはありますか
――「先発でいきたい」って言うべきかもしれませんが、チームの勝ちにつながればどこでもいいです。自分が抑えのポジションでチームの勝ちにつながるならうれしいです。

・野村さん以外の明治の投手陣に関してどのような印象をお持ちですか
――いい投手が多くてうらやましいです。難波(情コミ4)さんの投球は参考にしたいですね。あと甲子園にも出ている森田(法4)さん。自分は(森田と)同じ東海地方なので前から知っていますし。2年のとき森田さんからバントを決めたのですが、それだけでもすごいことだと思います。

・明治の打線に関しては
――4年生がすごいですね。竹田(文4)さんとか。島内(法4)もスイングスピードが速くて体格も良くて。初めて見たときは驚きました。あとJAPANで一緒だった中嶋(法2)も調子いいですし、自分はあいつがキーマンになると思います。中嶋をいかに抑えるかですね。


・中嶋さんの第一印象は
――うちの白村(慶応)に似ています。可愛いですね。

・明治に仲の良い選手はいますか
――野村さん、中嶋、あと竹内(商3)ですね。(竹内は)自分の先輩の弟さんなので。JAPANのオープン戦で明治のグランドをお借りしたときも竹内と話しました。同じ学年ですし意識はします。

・福谷さんが慶応に入った理由は
――夏の大会が終わって、慶応の練習を見るだけ見てみようと思って。最初はレベルも高いでしょうし怖かったのですが、いざ見てみると和気あいあいとしている中にも強さがありました。そこに惹かれたからですね。

・慶応の強みはどういうところですか
――有名な高校から(選手が)来ているわけでもないですし、それは弱みかもしれません。でもそれをはね返すチーム力はあると思っています。

・同じ慶応の投手の竹内選手はどういう存在ですか
――大助(竹内)も同じ愛知県で。慶応に入った時からおまえがあの竹内か!って思っていました。私生活や練習での態度を見ても尊敬するところはたくさんあります。いろいろあいつからも吸収したいですね。

・明治戦、どのように戦っていきたいですか
――自分は昨年から投げさせていただいているので、明治の選手にはよく(自分のことを)知られているかと思います。その分しっかり抑えていきたいですね。野村さんは1戦目負けないと思うので、そこをいかに勝つかです。リーグ戦内で練習の成果を出せていけたら、と思います。